昇平てくてく日記

幼児〜小学校低学年編

去年の連絡帳

◎7月4日の記録

 リタリン  1回目 8:30  2回目 12:30
 
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保育園でプール開きがあった。

去年、あれほど楽しんだプールだったのに、朝登園していくとき、プールと聞いて浮かない顔の昇平。「具合悪いの? プールお休みしようか?」と聞くと、「ぐあい悪い。ちょっとだけ入って、あとはお休みする」という昇平の答え。
どうやら、久しぶりのプールにちょっと不安になっているらしい。
その旨、担任に告げて、とにかくプールに入れてもらうよう頼んでおいた。

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家に戻ってから、去年のプール開きの様子を知りたくなって、年中時代の連絡帳を開いた。
うちの連絡帳は、100円ショップで買ったA6版の小型ノート。去年の今頃は、それがすでに3冊目に入っていた。
・・・あ、今年のノートもやっぱり3冊目だわ。う〜ん。担任も私も、よく書いているなぁ。(^_^A

去年のプール開きは、やはり7月4日。とても楽しみにしていて、自分のクラスの番が来るのを待ちかねていたこと、水風船玉入れのゲームが始まったとき、「風船われると怖いよー」と言いだして尻込みしたこと、でも「大丈夫、割れないよ」と半強制的に水に入れられたら、水風船がものすごく気に入ってしまって、今度は自分のクラスの番が終わっても上がりたがらず、いつまでも水風船と遊びたがって大泣きしたこと、などが書いてあった。

同じ頃の記録に、給食のおかずのハムを初めて口にしたことも書かれていた。
ああ、この頃だったのか、と懐かしく思い出した。
昇平は入園後、割とすんなり母子分離できたのはよかったのだが、昼の給食を「まったく」食べようとせず、家から持っていったほんのちょっぴり(大人ならひとくちで食べられるくらいの分量)のご飯を、先生に励まされながらやっと食べていた状態だった。
当時はおやつもほとんど食べず、朝8時半から午後3時半頃まで飲まず食わずの状態で、勝手に遊んだり本を眺めたりばかりしていた。
先生たちもこれには本当に心配して、給食が食べられないならば、職員会議で、家からおかずも持たせようか、という話まで出たほどだった。
それが、お弁当箱を変え、空のおかず入れのところに「これだけ食べようね」と昇平の好きなおかずだけを入れてもらうようにしたら、やっと口にしたのが、1センチ×3センチくらいの、小さなハム1切れだったのだ。たったそれだけだったけれど、先生は大喜びで連絡帳に書いてくれたし、私も嬉しくて、大喜びの返事を連絡帳に書いた。
それをきっかけに昇平は少しずつ食べられるものが増え始め、やがて、年中の終わりの頃には、何でもひととおり頑張って食べられるほどになったのだった。

今年の7月4日の連絡帳には、給食についてこんなことが書かれてきた。

「給食のおかずが納豆であるにも関わらず、『何のおかず? ぼく、納豆嫌い』で始まるいつもの駄々を言わずに、集中して食べていました。(注:昇平は納豆が大の苦手。家では食べないが、保育園ではどうにか食べてくる。)
他の子どもたちの食べ終わり時間より延長した目標時間より、さらに延ばした時間でやっと食べ終わりましたが、昇ちゃんは今日は嫌なものも頑張って食べられたので100点です、と言ったら、とても嬉しそうでした。」

どうやら、昨日みそ汁を捨てて注意されたことが、しっかり頭に入っていたらしい。
家でもみそ汁は必ず飲みきるようになっていた。よかったよかった。
と思うと同時に、この1年間に昇平が保育園で成長したその度合いのすごさに、改めて感動してしまったのだった。

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そうそう。
肝心のプール開きの方はどうだったか?

いざプールが始まってしまったら、昇平は大喜びで、顔に水がかかるのも何のその、水の中をワニの格好で歩いて見せたり、アトラクションの魚釣りゲームに大はしゃぎしたりしていたという。
もちろん、今年は「もっとやりたい」と大泣きすることもなかったらしい。
やっぱり、久しぶりだったんで、ちょっと不安になっていただけだったのねー。(笑)

[01/07/05(木) 05:45]

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