昇平てくてく日記
幼児〜小学校低学年編
場面認知力
◎11月22日の記録
リタリン 1回目 8:30 2回目 12:30
デパケン 1回目 8:30 2回目 21:00
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今回の日記は木曜日の話題です。昨日、てくてく日記を書けなかったので。
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午前中、ことばの教室に行ってきた。
昇平はことばの教室の指導が本当に大好き。今回も大喜びで出かけていった。
指導の内容は、主にゲームを通してルールを守ることや相手の気持ちに気づくこと。いわゆるソーシャルスキルトレーニングが中心になっている。
一見ただ遊んでいるだけに見えるけれど、これは今、昇平にもっとも必要な訓練。
「ことばの教室」と聞いて、ただことばを教えるだけならば昇平にはあまり役に立たないからどうしよう、と迷ったこともあったけれど、思い切って通い始めて本当に良かった。その節にアドバイスしてくれたRさん、どうもありがとうね。(*^^*)
次回の指導が担当のO先生の研究授業に当たっているので、その打ち合わせもしてから、12時に帰路についた。
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ことばの教室の指導日は、いつも途中で昼食を食べていく。
いつもなら簡単だけれど手作りの弁当を持っていくのだが、今回は、店で自分で昼食を選んで買って食べる、ということを体験させてみようと思い立って、途中のコンビニに寄って弁当を買った。(決して手抜きしたわけじゃないので、誤解しないでね〜。苦笑)
昇平はあれこれ迷いながら、最終的に自分で焼きそばと鳥の唐揚げとスポーツドリンクを選んだ。
私は、焼きそばが残るだろうと予想して、自分用におにぎりをひとつだけとペットボトル入りの紅茶を買った。
駅の駐車場に車を停めて、その中で弁当を広げる。
気候が良ければ駅前の広場のベンチで食べるところだけれど、さすがに11月下旬ともなると、日射しは暖かくても吹く風が冷たいのだ。
コンビニの袋から焼きそばやら飲み物やら出していると、昇平が私の手元をのぞき込んで言ってきた。
「お母さんのお昼ご飯は? 焼きそば、はんぶんこにするの?」
およ!? 母がおにぎり1個しか持っていないのを見て、そう判断できたんだ!
本当は、昇平が食べ残してから私がそれを片づけようと思っていたのだが、予定を変更して、こう答えた。
「うん、そう。お母さんはおにぎり1個しか買わなかったから、昇平くんの焼きそばを分けてね」
私が焼きそばの器の蓋を皿代わりにして、「ここにちょうだい」と言うと、昇平は自分がまだ一口も食べないうちから、私に焼きそばをよそってくれた。
そして、一緒に食べ始める。飲み物を飲むタイミングも一緒。鳥の唐揚げを食べるタイミングも一緒。
一緒に食べている、という気持ちを味わっているんだね。
もらった分の焼きそばを私が食べ終わってしまうと、昇平は何も言われないうちに、黙ってまたおかわりを分けてくれた。それも食べてしまうと、またおかわりを。
う〜ん、これはすごいぞ!
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最近の昇平の変化の原因が、少し分かった気がした。
昇平は場面認知能力、つまり、目の前で起こっている出来事を正しく理解する力が伸びてきているのだ。
彼が行動を起こす前に、ほんの少しだが、今までよりも長いタイムラグが出るようになっていたので、なんだか「よく考えて」いるみたいだな、とも思っていたのだが、それはきっと、自分が目で見たり音で聞いたりしたこと(認知したこと)を頭の中で分析判断している時間だったのだろう。
場面認知力が伸びたために、これまでできなかったような言動ができるようになってきて、それが、私に「何かが違う」と感じさせていたのだ。
うん。やっぱり、またひとつ、階段を上がっていたんだね。
黙々と弁当を食べる昇平の横顔を見ながら、そんなことを心の中で考えていた母だった。
[01/11/24(土) 05:48]