昇平てくてく日記
幼児〜小学校低学年編
ゆめがおか学級見学報告
うちは親戚に保健婦がいるので、昇平のことでは何かとお世話になっている。
昨日、その親戚がゆめがおか学級に見学に行って(もちろん、仕事の一環として)、昇平の様子を見てきてくれた。
見学したのは算数の授業だったらしいのだが、初めの10分くらいを使って、クラス全体で時計の読み方と「いくつといくつ」の学習。例えば、「6」ならば「5と1」でできていることを理解するというもの。
算数セットのブロックを使って、しっかり参加していたらしい。
次の10分は、個人個人の学年や進度に合わせたプリント学習。
昇平は、ときどき席をす〜っと離れて教室をうろうろしてしまうものの、また自分の席に戻ってきては、課題に取り組んでいたそうな。
昇平にしてみれば、かなり落ち着いていたほうだろう。注意されなくても、ちゃんと自分から席に戻っていたのだから。(笑)
でも、これが普通学級で、担任が厳しい先生だったりしたら、席をちょっと離れただけでも叱られてしまったかも・・・。
課題が終わると、自由時間。
昇平は教室の後ろの方のテーブルで算数セットで遊んでいたらしい。
他の子どもたちは、2台のパソコンを駆使して、かけ算ソフトに取り組んだり、他の学習ソフトで遊んだりしていたという。
それも終わると、最後は遊びの時間になったらしい。
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ADHDっ子は集中持続の時間が短い。
目新しいこと、自分の好きなことにはとことんのめり込んで、何時間でも夢中でやり続けるけれど、そうでないことには極端に集中が悪くなる。
だから、森村学級ではひとつの学習課題を10分から15分程度に設定して、子どもたちが飽きてしまわないようにしているのだ。
目で見ながらだと理解力の上がる子も多いので、具体物を操作して理解するのは有効。今回は算数セットのブロックを使っていたけれど、以前、私が見学に行ったときには、長い棒と丸い枕を使って三角形を作る課題をしていた。そんなふうに具体物を操作する課題もとても効果がある。
課題をやり遂げると「自由時間」のお楽しみがあるのも、集中して学習する励みになる。
ADHDっ子にはコンピューターゲームが好きな子が多いのだけれど、それもうまく活用していると思う。
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以上は、親戚の話を元に私が分析したことだけれど、情緒障害児学級というのは子どもの特性に合わせた学習を目指しているんだな、とつくづく思っている。
もちろん、だからこそ、親は子を障害児学級に上げるわけだけれど、親が考えている以上に、先生たちはいろいろ考えながら授業を作ってくれているのだと感じられて、とても嬉しかった。
ただ、聞いた話によると、それもその先生の力量などによるところが、かなりあるらしいけれど・・・・・・。
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余談だけれど、どうやら昇平は見学に来ていたのが自分の親戚だとは気がつけなかったらしい。
保育園時代もそうだったのだけれど、制服を着て学校や保育園に現れる人は、なにか専門家か先生のように見えるらしくて、それが親戚だと教えられてもピンと来ないらしいのだ。
昇平は話すときにあまり相手の顔を見ようとしない。そのせいで、人の顔をなかなか覚えられなくて、結果的に、別の場所で知っている人にあってもなかなか分からない、ということになるのかもしれない。
昇平は学習的には順調に進んでいるようだけれど、実生活の上では、まだまだ課題が多いのが実状。
まあ、気を長〜〜〜く持って、成長を待つことにしましょうか。(笑)
[02/05/09(木) 17:09]