嬉しかったこと

昨日、昇平と二人で朝食を食べているところに、一足先に食べ終わったお兄ちゃんが入ってきた。思いカバンを背負い、自転車のヘルメットを片手に、登校スタイル。
昇平はそのとき、ベーコンを食べるのに夢中になっていた。
ベーコンはお兄ちゃんも大好物。「いいなー、お兄ちゃんも食べたいなー」とお兄ちゃんが言うと、昇平はパッと顔を上げ、ベーコンを一切れ箸でつまみ上げて「はい、どーぞ」とお兄ちゃんに差し出した。
「ありがとう」とベーコンを受け取りながら、ビックリ顔のお兄ちゃん。私も正直ビックリしていた。まさか、昇平が自主的に分けて上げたりするとは思っていなかったから。
「前は『いいなー』なんて言っても、全然知らんぷりだったのにね。昇平も成長したんだね」と感動したようにお兄ちゃんが言った。
本当だねぇ。

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次は今朝の食卓でのこと。
母は昨日の夜から風邪気味で、今朝もあまり食欲がなかった。
スープにご飯をぶち込んで、雑炊のようにして食べていると、突然昇平が「はい、お見舞い。キュウリをどうぞ」と言って、塩キュウリを一切れ、差し出してくれた。
もしかしたら、国語の教科書の『サラダでげんき』を思い出したかな。
「ありがとう」とそれを食べると、今度は自分のスープから玉ねぎを一切れお見舞いにくれた。玉ねぎは彼の大好物。
さらに、その後はチキンナゲットを。
最後には「お見舞いにジャムサンドイッチを作って上げる！」と言い出して、今にも食パン置き場に走っていきそうになったものだから、今はこれで十分だし、もうすぐ学校に行く時間だから、明日の土曜日に作ってね、とお願いした。
もしかしたら、本当に明日ジャムサンドイッチを作ってくれるかもしれない。

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まだ、家族限定ではあるようだけれど、他人に思いやりの心を示してくれるようになってきた昇平。
心の成長ぶりが見えて、とても嬉しいこの頃です。

[02/09/27(金) 09:40]