昇平てくてく日記

幼児〜小学校低学年編

家庭訪問〜今年度の学習計画〜

GWが終わって、小学校は家庭訪問のシーズンに突入した。
今年、森村先生は担任3年目。担任が持ち上がりの場合、家庭訪問は希望制になるのだけれど、我が家はもちろん、しっかり希望を出した。
いくら毎日送り迎えの時に顔を合わせていても、子どものことをじっくり話せる時間はなかなか取れない。それに、今年度、昇平はいろいろな意味で最高の環境と体制にあるので、ここらで「学習」について真っ正面から相談してみたかった。
そこで、あらかじめ連絡帳で話し合いたいことを伝えておき、先生の方では指導計画のメモを、私の方では家庭で取り組んでいる学習物を準備して、家庭訪問に臨んだ。
テーマは「今年度の学習計画」。話し合いは、午後2時から3時半過ぎまで、実に1時間半以上に及んだ。
この日、家庭訪問は我が家だけだったので、時間を気にせず話し合えたのだが、時間にしても内容にしても、今までに体験したこともないくらい充実した家庭訪問になった。

以下は、そのときに話し合われた内容のメモから。

   ☆★☆★☆☆★☆

「昇平の今年度の学習計画」

【国語】
 「読解」「漢字」「作文」の三本立てで行く。

○読解
使い慣れないことばや複雑な構造の文章に出会うと、とたんに「分からない! できない!」になるが、ゆっくり読めば理解できることも多いので、「ゆっくり読めばきっと解けるよ」と書いたカードを作って、黙ってそれを提示している。カードを出されると、『あ、焦らなくてもいいんだ』と自分でも考えるようで、とりあえず長考の体制に移る。
いずれは、「ゆっくり・・・」カードから、もっと別の短い指示(あるいは、本人がそのことを思い出せる何か)に移行できると良いと考えている。

※母が考えたこと
これは家庭学習の時にもまったく同じことが起こる。読むのを面倒がって直感で問題を解こうとするが、3年生の問題はそれほど単純ではない。文章や問題をよく読まなければ正解は出せない。文章にもひねりが加わることが多い。「読む」ことが大事なのだが、それを親からことばで指示されると嫌がる。カードならば、そういう抵抗は少なくなると思われる。学校でのカードが定着したら、家でも取り入れていこうかな・・・。

○漢字
3,4年生は小学校6年間で新出漢字が一番多い時期。1−2学期は「読み」と「意味」に重点を置いた指導をし、3学期に「書き」の指導をしていこうと思う。

※母
漢字テストの時に、新出漢字を使った単語の意味を聞かれるらしい。最近、漢字練習をしながら「○○ってどういう意味?」と聞くことが多くなっていたのは、そういうわけだったのね、と納得。家庭では引き続き「書き」の練習も続ける。(漢字の書き取りが宿題に出ているので。)家庭では、正しい筆順を身につけさせるのが課題。チャ○ンジの付録の漢字辞典や漢字ポスターは活用しているのだが、筆順は確認するのに小さくなりすぎていて、よく見えないらしい。う〜ん。何かいい方法はないかな・・・。

○作文
本人が言ったことを先生がメモにとり、それを元に作文を構成するという段階はクリアしたので、さらに発展して、今年は自分でメモを作り、それを元に作文を作り上げていくのが目標。付箋を活用してことばのメモを作り、自由に組み替えて文章化することを考えている。

※母
付箋大賛成! 文字入力を面倒がらなければ、パソコンのカット&ペーストを活用して作文を構成していくことも可能だと思う、と伝えておいた。


【算数】
 「読解」および「概念の説明」に重点を置いていく。

○読解
算数にも文章題が増えてくるので、ここでも「ゆっくり読めば」カードを活用している。

○概念の説明
ある程度やり方をマスターすると後は早くできるようになるので、習熟は家庭学習の方に比率を置き、学校では、本人が理解しにくい概念や解き方の説明などに力を入れていきたい。視覚的な説明が分かりやすいので、図や表などの活用を考えていく。
目下、本人が苦労しているのは「時間と時こく」なので、さまざまな図を取り入れて、本人に一番理解しやすいスタイルを見つけたい。

※母
家庭学習では、分かるところは自信を持って取り組むけれど、よく分からない内容になるととたんに渋る。母が説明しようとしても素直に聞かないことが多い。「教えるのは学校」「何度も繰り返しやって覚えるのは家庭」というのが、昇平には一番良いスタイルなのかもしれない。家庭学習のチャ○ンジは無理に進めないようにしよう、と改めて思った。


【理科・体育】(協力学級での授業)

みのり先生からのコメント。
「授業中の質問回数は確かに多いけれど、実際に何かするときには、まわりを見ながら行動できるようになっているので、それほど困るようなことはない。」
「お母さんからいただいたプロフィールに書いてあったほどには、困る場面はないようだと感じている。」
「ただ、実際に大泣きした子が出たとき、昇平くんが耳ふさぎをしたので『ああ、これがプロフィールに書いてあったことなのね』とすごく納得した。」
「授業中の板書も早く、図などもあっという間に書き写してしまって、暇をもてあましていることがある。」

※母
母が想像していたより、ずっと集団行動が上手になってきているようで、一安心。おおらかに受け止めて下さる先生なので、その点でも安心した。プロフィールは必要だろうかどうだろうか、と悩みながら作ったのだが、役に立つ場面もあるようなので良かった。


【生活】
 今年度の昇平の目標「1人でも多く、協力学級の友だちの顔を覚える」

○顔を覚える
子ども同士で遊んだり、関わりを持ったりする場面は増えているが、人の顔を覚えるのがとても苦手なことが人間関係を築く上での妨げになっている。今年は、「昇平くん自身が1人でも多くの友だちの顔を覚える」ことを支援していきたい。ドラマ「光とともに・・・」でもやっているように、写真を使った人物カードを作ってみようかと思っている。まずは、協力学級の席の前後左右のお友だち、列に並んだときの前後のお友だちの顔から。

※母
昇平は写真に対する反応はあまり思わしくないのだが、背景を取り去った人物だけの写真になれば、また見え方が違うのかもしれない。何でも可能性のありそうなことは試してみて欲しい。また、名前が大きくはっきり書かれていると意識しやすく覚えやすいようなので、そういう支援もあると嬉しい。

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この他にも、昇平がどんな場面で「困った」と言ったり感じたりするのか、その洗い出しを、補助の稲月先生と一緒に行って、困った場面に対する先手の支援を考えようと思います・・・という話もあった。

ここまで1人の子どもに丁寧に関わってもらえるということは、とても普通学級では望めない。しかも、これまでの2年間の関わりと指導の成果があるからこそ、その上に積み重ねていける指導だと思う。
ありがたくて、ありがたくて、ありがたくて・・・。ただもう、本当に感謝の念でいっぱいになっている。

本当に、本年度もご指導よろしくお願いいたします。

[04/05/07(金) 15:22] 学校

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