昇平てくてく日記

幼児〜小学校低学年編

ただいま自転車練習中


私たちが住んでいる家は、町中に出るにも一番近い駅に行くにも、歩いて30分以上かかってしまうへんぴな場所にある。昇平が通う小学校も、学区外から通っているので、車で10分以上かかる。昇平の足で歩けば、小一時間かかってしまうだろう。
ところが、ここは路線バスが走っていない。移動手段といったら、自家用車か自転車を使うしかない。町に一つしかない中学校に通うにも、自転車は必需品になる。

というわけで、中学生になるときに備えて、昇平は自転車練習を始めた。
去年の夏、同じゆめがおか学級のFくんが、夏休みに自転車で学校に来ているのを見て、「ぼくも自転車に乗りたい!」と強く思うようになっていたので、練習を始めるのはスムーズだった。
お兄ちゃんが毎朝、中学校に自転車で通っているのを見て、密かに自分も乗りたいと思っていたのかもしれない。

ところが、昇平はADHD=注意欠陥・多動性障害。
多動はリタリンが効いていればよほどおさまるけれど、注意欠陥だけはどうしても強く出てくる。つまり、「集中力と根気が続かない」。5分練習しただけで「今日はもう終わりにする」と言い出す。
そのたびに母は、
「もうちょっとやってみようね。あと2回だけ乗ってみよう」
と練習の引き延ばしにやっきになる。

家の庭が狭いのも、練習が面白くなくなる原因のようだった。
すぐにハンドルを切らなくてはいけなくなるから、たちまちバランスが崩れてしまうのだ。
そこで、旦那と相談して、日曜日には町中の空いている駐車場で練習することにした。
練習には旦那と私と昇平が行くので、旦那の車には自転車を積むスペースがなくなる。結局、私の軽乗用車に自転車を積み、昇平は旦那の車に乗って、広い駐車場を探しに行った。
あったあった、ありました。町民プールの駐車場。
夏場になれば外プールが開放されるので駐車場も混雑するのだけれど、まだ解放前だったので、駐車場は閑散。一年中使える屋内プールはあるのだけれど、こう暑いと「温水」プールには入りたくないものらしい。
上の写真が、練習している昇平を携帯で撮ったもの。
1人で乗っているように見えるかもしれないけれど、実はスタンドを立てた状態で乗っている。実際には、後ろを押さえてもらわなくてはまだまだ無理。
それでも、広い場所で乗るのは気持ちが良かったらしく、30分くらい練習を続けていた。

その後、もっと近場の駐車場を見つけて、そこで練習もしたが、だんだん自分の両足で地面を蹴って進むのがうまくなってきたし、少しずつバランスもとれるようになってきた。
ともすると、ペダルをこぐのを忘れそうになるのだが、そのたびに「1.2.1.2」と声をかけたり、自転車を引き留めてしまって、「こがないと先に進まないよ〜」と声をかけて、自分の力でこぐようにさせている。
駐車場のラインに沿って、両足キックで一周してくるのに何秒かかるか、とタイムを計ってやったら、何度も何度も挑戦していた。
結局、この日も30分くらい練習することができた。

最後に「自分でこいでごらん」と声をかけてみた。
昇平、自転車にまたがってペダルに足を置き、ひとこぎ、ふたこぎ・・・20センチくらい、自転車が前に進んだ。
たったそれだけだったけれど、確かに一瞬、昇平は自力で自転車に乗れていた。
「もう少しだね」「もうすぐ乗れるようになりそうだね」
親子3人でそんな話をしながら、家路についた。

[04/07/06(火) 13:11] 日常

[表紙][2004年リスト][もどる][すすむ]