昇平てくてく日記
幼児〜小学校低学年編
あたりまえな風景
GWも土日の連休を残すだけになった。旦那やお兄ちゃんは土曜日にも仕事や学校があるので、我が家では事実上GWが終わったような雰囲気だ。
今朝、学校に昇平を送っていくと、学級全体がとても落ちついた雰囲気だった。朝一番に来るCくんは、いつも静かに教室で待っているけれど、昇平もDくんも、通級に来ているHくんも(Hくんは朝のひとときをゆめがおかで過ごすのが楽しみ)、穏やかに落ちついた表情をしている。きっと、みんな連休中に家でゆったりと過ごして、リフレッシュすることができたんだろうな。
ところが、学級にドウ子先生が到着したとたん、子どもたちの動きが変わった。Dくんが家で作ってきた工作のことを突然先生に教え始め、昇平がシールのある場所を先生に尋ねる。おいおい、先生は聖徳太子じゃないんだから、順番に話しかけなさいってば・・・。Hくんもドウ子先生に「おはよう」のあいさつ代わりにハグをしに行く。Cくんは相変わらず物静かだけど、教卓の上に置いてあったお土産にドウ子先生が気づいて、「これは誰が持ってきてくれたの? もしかしてCくん?」と聞かれて「さぁ〜?」と思わせぶりな笑顔。連休中のおでかけのお土産だと気がついてもらって、先生にたくさん話しかけられて、とても満足そうな顔だった。その間にも、Dくんは今日の避難訓練のことなど先生に尋ねたり、昇平は火事の避難訓練と聞いて「え〜!?」と渋い顔をしたり、まず賑やか。
ちなみに、昇平が嫌な顔をしたのは、突然鳴り出すサイレンの音が大嫌いだから。聴覚過敏があるからしかたないのだけれど、「サイレンが怖くて逃げる練習しないで火事で死んじゃうのと、怖くてもサイレンならしてもらって逃げる練習しておくのと、どっちがいい?」と言うと、しょうがない、という感じで納得していた。
バタバタ、ガヤガヤと教室の中が動いている。でも、その中心はドウ子先生。先生に吸い寄せられるように、子どもたちはそばに近寄っていっては話しかけ、動き回っては、また先生の方に行く。
それはあたりまえな風景ではあるのだけれど、私は見ていて嬉しかった。子どもたちの心の中に、ドウ子先生が自分たちの担任として落ちついたのが、ありありと見えたから。連休でいくらたっぷり休んでも、学校が安心できる場所になっていなければ、子どもたちはこんなに落ちついて登校しては来ない。むしろ、連休明けに不安のサインを出してくるはずなのだから。
時計はもう8時5分を過ぎていた。子どもたちが自分の協力学級に今日の予定を聞きに行く時間だ。「それじゃ、今日もよろしくお願いします」と私はいつものセリフをドウ子先生に言って、教室を後にした。
学校の外に出ると、連休の間に大きくなっていた若葉の緑が、目に鮮やかにしみた。
[05/05/06(金) 09:03] 学校