昇平てくてく日記
幼児〜小学校低学年編
SSTの毎日
(SST=ソーシャルスキル・トレーニング)
前回、知らない子のゲームをのぞかない約束をしたことを連絡帳に書いた、その返事から。
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11月29日(火) 記録者:ドウ子
自分の行動を分析できること、成長の証ですね。
社会的にしていいことと、してはいけないことは、本人が理解できる段階になったらしっかり教えることが大事だと思います。
昇平くんに昨日のことを聞いてみたら、照れ笑いをして「もう、人のゲームをのぞきません。」と言っていました。
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11月29日(火) 記録者:母
夜、チャレンジの算数が難しいことから、例の「殺してください!」が始まったので、少しきつい調子で叱って、それはとても怖いことばであること、昇平くんはそれが口癖になってしまっていること、最近おかしな人が多いから、そういうことばを使うのはとても危険であることを教えました。
「悪い人は、胸に『私は悪い人です』なんて看板はつけてこないんだよ」と教えると大受けして笑っていましたが、そういう人も「普通の人」に見えることを教えると、目を丸くしていました。こんなことまで真面目に教えなくちゃいけないんですから、本当にいやな世の中ですね・・・。でも、身を守っていくためにはしかたがないことだと考えています。
本当に、SSTの毎日です。(苦笑)
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11月30日(水) 記録者:ドウ子
「殺してください」と「死にます」は、口から出ることばとして『絶対に言ってはいけないことば』として、学校でも指導したいと思います。
今日も、「この勉強をやるよ」と示すと、大した量でもないのに「わぁー、死にます!」と言い出したので、連絡帳にあったように、「悪い人に聞こえたら、”この子は殺してもいい子だな” と思われるよ。それでいいなら、言いなさい」と話すと、やめました。
「できないー」「無理だー」と騒ぐ子はどこのクラスにもいるので、”いやだ” と抵抗することはいいのですが、やはり、ことばにも、「ゲームののぞき見」と同じで、社会的に許されるかどうかという基準があることを伝えたいと思います。
体育の時間、一緒に帰ってきた西尾先生から、「昇平くんはサッカーで同じチームのHくんがゴールして得点を上げたら、駆け寄っていって、両手を出してタッチして喜んだ」という報告を受けました。
今日はサッカーに行くのを楽しみにしていたのですが、ルールを理解して楽しんでいることが、その姿からもわかりました。
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11月30日(水) 記録者:母
学校でも足並み揃えて指導していただけて、とてもありがたいと思います。
「殺してください」「死にます」等は、ずっと注意を続けてきた言い方ではあったのですが、いよいよ本格的に改められるよう、働きかける時期に来ているのだと感じています。そうなのですよね。「死にます!」なんて言わなくても、「難しいよー! いやだよー!」と言えば、それで済むことだし、周囲の人たちにだって、その方がわかりやすいんですよね・・・。
人と関わりたい気持ち、人と関わる機会が増えてきた時が、こういうことを教える最適の時期なんだなぁ、と改めて感じています。
今後とも、学校でのご指導をよろしくお願いします。こちらも、家庭での指導をがんばります。(笑)
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12月1日(木) 記録者:ドウ子
今日、国語で活動報告文を書く学習を始める時、私の顔を見て、「先生、つらいです」と真顔で言いました。
昇平くんには苦手な内容であることはわかっているので、「死にます」ではなく「つらいです」ということばを選んだことを、両手をにぎってほめました。そして、「これからも困った時や、やりたくない時には、今日みたいに言ってね」と話しました。すると、ちょっとおふざけモードに変わって、「つらいっす」 「つ、ライスっす」など、ことばで遊んでいました。
学習については、「つらくないように教えるから、わからなくなったら、『つらいです』って言っていいよ」と言って、わざと、とても簡単な内容(クラブ活動の報告文なので、自分のクラブ名を書く、など)を出すと、「これなら、つらくないです」と、大丈夫だということを伝えてくれました。
算数のときも、この時のことを思い出して、「つらいです」と言いましたが、今日やることが理解できると、問題を解きながら、「つらくないです」「ぜ〜んぜん、つらくない〜」と口にしていました。
繰り返し指導していけば、改められるのでは・・・と期待しています。
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本当に、昇平はSSTの毎日だ。
学校と家庭の連携もばっちりになってきたかも・・・と密かにとても嬉しく感じていたりする。
[05/12/01(木) 22:01]