てくてく日記・147「いろんな努力」
窓の外から折り取った「つらら」。80センチくらいまで育った。
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2/24(月)〜3/2(日)月:フリースクール
火:フリースクール
水:フリースクール
木:フリースクール
金:フリースクール
土:通院日・見舞い
日:休日
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まだ家人が入院中なので、私は一日おきに見舞いに行っている。相変わらず雪が残っていて道路状況が悪いので、朝は昇平を駅まで送っていくのだが、帰りは駅から歩いて帰ってもらうことが増えた。彼の足で30分くらいかかるようだが、そのおかげか最近体がずいぶん引き締まってきた。大雪のときに買ったブーツタイプの長靴を、「RPGに出てくるファイターの靴みたいでカッコいい」とかなり気に入って、それで雪の中をザクザクと歩いていた。
それ以外のところでは普段通りの生活だが、木曜日に友達の忠告に上の空でいたために「礼儀は守れ」と叱られた、と落ち込んで帰ってきた。自分がやっていることの方が圧倒的優先になって、人の話を聞かなくなったり、ものすごく後回しになったりするのは、昇平の昔からの特徴。「最近、誰もぼくを相手にしてくれない気がするんだ」とネガティブな思考にも陥り始めたので、ちょうど良い機会、とその特徴について話して聞かせ、「そんなふうに自分のことを優先して、他人の話を聞かないような状態でいると、一生懸命話していた相手は気分を害して怒るし、他の人も『どうせ聞いてくれないんだから』と話しかけてくれなくなるんだよ」と教えた。
もちろん昇平は、「じゃあ、人の話を聞くようにする」とすぐに言ったが、それが難しいところがまた障害の障害たる由縁。「君は自分が好きなことをやっていると、それを中断するのが大変、っていう特徴もあるんだよね。人の話を聞くって言うことは、それを中断して相手に注目するっていうことだから、そのためにはどうしていったらいいんだろうね?」と話したら、しばらくじっと考えてから、「じゃあ、こうやろう」とスマホで適当な時間にアラームをセットし、それを少し離れた場所においてゲームを始めた。アラームを止めるためにゲームを中断することで、夢中になっている気持ちを別のことに向ける練習になるという。
それ以外にも「ご飯に呼ばれたら何かしていてもすぐ台所へ下りてくる」ということにしたら、これまではどんなに早くても5分、下手すると10分以上過ぎないと下りて来なかったのに、今は3分以内に台所にくるようになった。やっていることの一時中断ができるようになると、反応がよくなった感じがして、とても印象が良い。
土曜日には定期検診のために病院に行って、「相変わらず落ち込むときと元気になるときの波はあるけれど、落ち込んでもわりと早く回復するようになってきました」という報告をしたら、「それだけ周りのことがよく入ってくるようになってきたということですね」と主治医から言われた。たしかに、昇平が今やっていることは、周囲の状況へ目を向けて、正しい情報を取り入れようとする努力。落ち込んだときには、しつこい悩みが頭を持ち上げてくるけれど、それも「本当の世界はそんなふうじゃないんだよね」と自分で口に出して確認することで、間違った認識の修正をしようとしている。
なかなか目に見える形にはならなくても、昇平は本当によくがんばっていると思う。
(2014.3.3記)
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[14/03/03(月) 14:41] てくてく日記