自己肯定への道
〜ひとりのADHD女性の手記〜

By くらげ


その7


「その4」〜「その6」で書いてきたように、ADHDを知ってからの変化や、他職員の評価を聞いたこと等を経て、少しずつ自信がついてきました。
自分を過小評価しなくなってきて、よくよく考えてみると、ADHDを知る前だって得意分野を生かしてなかったわけではないことにも気付きました。(例えば作品制作とか。でも、働き始めて数年経ってからですね。 新人の頃は何もわからなかったので、アイディアも浮かばず技術もなかったから。)

毎日良いことばかりではなく、イライラしたり落ち込んだり不安になったりすることも結構あったけど、自分が少しずつでも前に進んでいるという実感がありました。
上司の指摘&本で読んで表情に気を配るようになったし、(つまり、それまではできていなかった。人と接する仕事なのに^^;) 担当の大きな仕事が重なったことがあったのですが、スケジュール表を活用して何とか乗り越えられたことも自信につながりました。

そして、今まで自信がなくて避けていたけど、もうそろそろ同僚たちへ気になることを指摘をしていこうと決心したのです。ADHDの存在を知って3年、診断されてからも2年ちょっと経った頃のことでした。

職員の意識改革をしたいとずっと思っていました。
これはあまりにもひどいんじゃない?というような利用者対応もあったし・・・。
ただ、そんな職員たちにしてしまったのは私の責任でもあるんですよね。同僚たちが新人だった頃にもっといろいろと教えなくてはいけなかったのに、先輩である私が「仕事もろくにできないのに偉そうに」と思われるのを恐れて言えなかったから。

実際にやったのは意識改革というほど大げさなものではありません。
でも、会議で問題提起をし、個人的にも「これはよくないと思う」ということを数人の職員に話しました。
恐くもあったけど、自分が少しでも施設を良くしようと動いていることにわくわくしてました。
こちらから一方的にいろいろと意見を言っても、相手が受け止めてくれなくては意味がないから、言う内容も言い方も選んで、しかもはじめに思っていたように話が進まなくて、伝えたいことが10あっても、実際に伝えられたのは1か2くらいですが・・・。

多少でも行動できたということと、相手もわかってくれたことで、さらなる自信になりました。
上司も私のこの行動を認めてくれました。役職者からだと指示と受け止められてしまうので、同僚という立場からの意見、助言は大切だとのこと。
いろいろと足を引っ張ってきた私ですが、ようやく私もここまで来られたんだなぁとしみじみとした気分になりました。
「自分がADHDだから利用者のことがわかる」というのも職場での存在意義の1つかもしれないけど、ADHDとは全く関係なく、中堅職員としての役割を果たすことができたから。

でも、そのまま現在に至る、というわけではなく、大波乱(?)が待ち受けていたのです・・・。


この原稿は療育掲示板に投稿された記事を、筆者の了承を得て再掲したものです。
問い合わせ等は 朝倉玲 ley@nifty.comまで

(掲示板投稿日:2007年9月14日)





その6へ      アーカイブ・リストへ      その8へ



素材提供 STAR DUST