 | 自己肯定への道 〜ひとりのADHD女性の手記〜
By くらげ |
その11
いろいろな経験を積み、一回り大きくなったという自負のある現在ですが、やっぱり全てが上手くいっているわけではありません。
仕事をためてしまったり、支援に迷ったり、失敗もしています。上手くいかないことで、多少は精神状態の波もあります(あまり引きずらないけど)
身障施設で感じていたような不安は減ったけど、イライラは増えているし(利用者特性の違いですね)
それでも、もう職場での存在意義に悩むことなんてありません。
ADHDだから利用者の気持ちがわかるというのもありますが、それよりも今の私を支えているのは、ずっと仕事を続けてきたことですね。
異動や退職でいなくなってしまった人が多くて、10年以上前の利用者や施設の状況を知っている職員なんてほんのわずかなんですよね。古株となった私は、もはや生き字引ですよ(笑)
昔のことを聞かれることもあるけれど、こちらからも機会があればできるだけ話すようにしています。昔があって今があるわけで、今の状態を見ているだけでは不充分ですから。
利用者も施設も、良くも悪くも変化しています。意味があって始めたことでも、知らないと簡単に中止になったりすることもあるんですよね〜。よくわからないまま続いていることもあるし。過去の失敗を繰り返すという可能性もあります。以前のことを新しい職員たちに引き継いでいくのが、私の役目の1つなんだと思っています。
もちろん過去に囚われすぎてもダメですけどね。
それに、あまり経験のない職員にはわからないだろうなぁ〜と思うことを、さりげなくカバーしたり助言したりということも、当たり前のようにやっていますし、過去の経験や知識が増えたことから、「こうしたらいいんじゃないかな」ということを思いつくようにもなってきました。
ただ、助言というのはしやすい人とそうでない人がいますよね。ある程度の経験者と考え方が違う時に、自分の意見を言うのは未だに躊躇してしまいますし・・・。
会議で提案するとか、上司に言うとか、遠回しに話してみるとかを多少する程度。
ここはもうちょっと頑張らなくてはならない部分ですね。
あと、私自身のことを周りに理解してもらえているというのも、仕事を続けてきたからだと思います。良い面も悪い面もひっくるめて私だと思ってくれているから、上手くいかない部分は目をつぶって、他の面で頼りにしてもらえているのでしょう。
もしも今転職したら、「経験者なのにこんなこともできないの?」と思われるんだろうなぁ。(新しいことが苦手なので、他に行くつもりはないですけど)
まさに「継続は力なり」ですね。一歩一歩進んできたことが、今の自分を作っているのだと思います。
だから、これからも良いことばかりではないでしょうが、一歩一歩頑張っていこうと思っています。
そして、そうやって頑張っている私を「えらいぞ」「すごいね」と自画自賛(笑)
この自画自賛が得意なのも、自己肯定ができている証拠なのでしょうかね。
素材提供 
|