音読って、どうやるといいんだろう?
理尚センセの音読講座(3)  〜「療育掲示板」より〜


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音読6 :わたしは 人参が嫌いだった 投稿者:理尚 投稿日:2002/05/27(Mon) 21:22 
だから 自分が子供の親になったとき 心をこめて 人参をおいしくする工夫をした 
おかげで 子どもは人参大好き 給食の時 人参嫌いの仲好しのお友達のを そっと食べてあげて 喜ばれたと聞いた 
先生も無理にとは言わなくなっているが 「一口食べてみようか」 くらいは 言ってみたりするし 
お当番の子どもが 相手の適量など分からず 盛り上げたり 少なかったりは日常茶飯事ですからね
子ども自身が見栄を張って 自分の適量より多く取ったりすることもありますからね
だからよろこばれたのでしょうが・・・

何を言おうとしたか・・・ 音読嫌いだった 玲さん
嫌いなモノへの関わりようによったら こどもには好きにできるかもしれないと言おうとしたのです

音読は 発音や正しく言葉を聞き取る基礎練習になることは事実です 
一般的な発達では 黙読だけよりも 声を出して読む方が 理解しやすいのです
テストの問題でも 声に出さないと 読みとれない低学年は結構いるし 小さい声を出して読んでいる子どももいる
自分の思ったことを 全て声に出さないと 考えが進まない段階の児童もいる
黙読は 誤って読んでいないと言うことがはっきりしていれば それでよいでしょうね (理解と言う意味では)
内言語(頭の中で考える言語とでも言うかな)と
外言語(口からでる話し言葉とでもいうか・・)の両方が言語には必要なのでして・・
外言語があって → 内言語へ と大まかに考えているのですが 
実は ぺらぺら よくしゃべるけれども あまり思考をしていないことばというのもあって あの子の言葉は 内言語化してないね〜と言ったりもする  
喋る子の問題は無いのか と言う質問が どこかであったように思うが (実はその時 このことを思い浮かべていたけど ・・・)
通常は おしゃべりが盛んな幼児期があって 次第にその言語が 内言語化していって 口に出したり 声に出して読んだりしなくても 理解したり 思考したり できるようになるのですが・・・

ただ ここに集っていらっしゃる方のお子さんの中には えらく難しい文献やらを 年齢不相応に読める子がいるらしいことも 聞き及ぶし・・・
ただ どのように読みとって(理解して)いるのかは 不明ですが・・

まあ 音読が あまりに困難な課題となるようなら どこかでけりを付けていくという考え方も必要かもしれません

学級担任が一般的に考えるよりは ずっと困難性が高いお子さんもいると言うことがわかってきました・・


Re: 音読6 :わたしは 人参が嫌いだった 投稿者:こくっぱの母 投稿日:2002/05/27(Mon) 22:35 
> えらく難しい文献やらを 年齢不相応に読める子がいるらしい

難しいかどうかはわからないけど、
普通は読まないだろう!という本を読むハカセ。
3年生になっても、教科書は暗記して読む(?)方がいいらしいし。

こくっぱは、音読より黙読の方がいいみたいだし。
眺めてるだけかな?と思っていると、全然関係ないときに暗唱してます。<こいつもか!

よくわからない、息子たち。


Re: 音読6 :わたしは 人参が嫌いだった 投稿者:みっき 投稿日:2002/05/28(Tue) 01:04 
> 音読は 発音や正しく言葉を聞き取る基礎練習になることは事実です 
> 一般的な発達では 黙読だけよりも 声を出して読む方が 理解しやすいのです

自分自身が小学生のときは、黙読でないと内容を把握するのが難しかった記憶があります。
当時の担任がうちの母親に「音読するときは、立て板に水のように読んでいますが、
中身をちゃんと理解しながら読んでいるのとは違うようです。」と言ってました。

当たり〜! 音読はいかに標準語のアクセントで美しくすらすら読めるかということに
集中していた私でしたので、先生のこの言葉にショックを受けました。(笑)
そうか、理解しながら読むのか、じゃ、私の読み方は間違ってるんだ、とへこんでしまって。

私は関西在住。この辺の子どもたちは皆、関西弁のアクセントで音読します。
だから、テレビのナレーターのように読むのが正しい音読だと子供心に考えてたんです。
真剣に本を読むときは、音読で読むと自分で読んでいる声がうるさくて、
内容がわからなくなるので、黙々と読むタイプですね、私は。


Re: 音読6 :わたしは 人参が嫌いだった 投稿者:朝倉玲 投稿日:2002/05/28(Tue) 05:35 
> 真剣に本を読むときは、音読で読むと自分で読んでいる声がうるさくて、
> 内容がわからなくなるので、黙々と読むタイプですね、私は。

同じだ。(笑)
音読すると、声に出して読むことに意識を集中させちゃうので
意味の把握や理解が難しくなる。
だから、黙読のほうが楽です。
とはいえ、この年になれば、音読しながら理解するのも、一応できるようにはなっていますが・・・。(^_^)
苦手だったから音読を好きにさせられるかもしれない。いいことばだなぁ。
大好物にはできないかもしれないけど、食べられるくらいにはできるかも。(笑)

ただ、こんな私も、自分自身の考えをまとめるときには
よく口に出して独り言をいっていることがあります。
そんな自分に「おい、内言語化されてないぞ〜」なんて自分で自分に突っ込み入れていたりしてね。(笑)
まあ、どちらかというと、自分の考えをまとめるというより
考えを自分で確認するために声に出していることのほうが多いですが。


音読 その後 投稿者:朝倉玲 投稿日:2002/05/28(Tue) 09:05 
運動会の代休に音読を一緒にやってみようかと思ったのですが
昇平が疲れているようだったので、昨日は音読しませんでした。
そのかわり、母が助詞を意識して話す、というのをやってみたのですが・・・

む、むずかしい!!! (苦笑)

普段、自分がいかに助詞を省略して話しているかが、よく分かりました。
とくに、主格と目的格の助詞を省略しているのね。
「おかあさん、これ使ってもいいかな?」なんて具合。
「おかあさん が これ を 使ってもいいかな」と言わなくちゃいけないのにね。

考えてみたら、昇平が混乱しているのも、主に主格と目的格の助詞だわ。
つまり、普段から余り耳にしていない助詞がよく分からない、ってことね。
こりゃ〜、やりがいのある音読活動になりそうだ、と思ってます。

もちろん「母にとってやりがいがある」という意味ですが。(笑)


こりもせず 音読7  投稿者:理尚 投稿日:2002/05/28(Tue) 20:47 
本日 通常学級のベテランだった(現言葉の教室の同僚)O先生と
「何故 音読をするのだろう」と言う 難しくも基本的な疑問を 語り合っていた
考えてみると
音読の好きな子は 音を聞く心地よさや 
声を出して言葉の音韻を楽しむ子でだったように思う
歌を歌った時の心地よさに似たものを感じているのではないか
周りの人に聞いてもらいたいという 気持ちがある子が 音読が好きだったように思う (フムフム)
教師サイドから言えば 個々の子どもがどのように読んでいるのかを 確認する作業でもある
と言うことは 理解と言う側面だけを取るならば 内容がきちんとよみとれている(正しく理解できている)ならば 音読はいらないのかな・・?

そこに やはり同僚の言葉の教室のベテランE先生登場
私は 子どもの頃は 声を出して読むのは大嫌いで
人と関わるのも嫌いだったから 読んで聞かせようなんて気はなかった・・ (おや どこかで聞いたような・・・)
それに 黙って読む方がよく分かったし・・(これも・・)

かくゆう私は 目立ちたがりだったのか・・・ 
こんなに読めるのよと みんなに披露したかったのか・・・
音読は好きだったように思う 
(だって単純に読むだけで評価されるなんてこんな楽なことはない・・)
声が良いとか 上手だねって きっとほめられたことがあるのだろう

まあ 今日の職場のおしゃべり(いや 高尚な座談会)は 音読に興味を持つ子は 他者を意識しているんだろう
課題としての 音読は 声を出すとか 正しく発音するとか 正しい言葉を聞くとか コミュニケーションするための基礎の力の養成のひとつではなかろうか・・ 
ということになった 


音読8 みんな そろそろ 飽きた頃かな  投稿者:理尚 投稿日:2002/05/30(Thu) 21:01 
さあ声を出して 読んでみよう!!  (著作権にふれるかな〜)

 [ ヤダくん ]   小野 ルミ

ヤダくん やだやだ いやだやだ
べんきょう おつかい はやおきも
やだやだ やだやだ まっぴらだ
やだやだ やだくん あまのじゃく

やだくん やだやだ いやだやだ
あさから ばんまで ねごとにも
なんでも やだやだ ああいやだ
まいにち やだやだ いいどおし

ヤダくん あるとき きがついた
やだやだ やだやだ いいすぎて
いやだと いわない ものがない
さいごの ひとつを のこしては

ヤダくん やだやだ いやだやだ
うでぐみ あぐらで だいけっしん
さいごの いやだを いってみた
やだやだ いうのは もういやだ!

「ヤダくん」 沼太郎氏・画



[「やだやだ いやだ やだ」と 声に出しては なかなか言えない昨今
にっこり笑いながら 大きな声で 子どもに負けずに音読しましょう
きっと気持ちいいですよ  by rishou]


早速 投稿者:ちびくまママ 投稿日:2002/05/30(Thu) 22:38 
プリントアウトして息子(小2・自閉症)に
読ませてみました。

にこっと笑って、一度は文字をたどりながら読み、
二度目は抑揚をつけてきれいに楽しそうに読んでくれました。
でもきっと意味は全然わかってないです(笑)。

言語能力と動作性の能力の落ち込みがひどくて
WISC系を始め、知能検査はことごとく実施不能、
受容は単語レベル、表出は遅延エコラリアのみ、
療育手帳の判定は重度という子なのに
音読は先生方や周りの子が感心するほどうまい。
抑揚をつけ、台詞の部分は感情を込めて、
擬音も場面にぴったりの勢いと音量で。
障担に言わせると「小4以上、それもうまい子のレベル」と。

本人も明らかに得意意識を持っています。
交流級での国語も教科書を1人ずつ音読、
なんていう時だけ参加してます。

どうなってるんだろうと常々不思議に思ってましたが
>音を聞く心地よさや 
>声を出して言葉の音韻を楽しむ子
なのかもしれないですね。
赤ちゃんのころから、絵本の読み聞かせはとても
好きな子でしたし、それはそれは楽しそうに
遅延エコラリアと宇宙語を発して遊んでいましたから。

>歌を歌った時の心地よさに似たものを感じているのではないか
>周りの人に聞いてもらいたいという 気持ちがある子
なるほど〜。あてはまります。
後者のほうは、彼の言葉を育てていく上で
協力な武器になりそうですね。



http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Icho/5079/


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