昇平てくてく日記

幼児〜小学校低学年編

子育て広場で

リタリン服用第8日目経過報告

午前9時と午後2時の2回、服用。今日は、福島の子育て広場に行く日だったので、危なく朝の薬を飲ませ忘れるところだった。(^_^;)

さて、子育て広場というのは、福島市内のW保育園が、園の一部を一般の親子に開放するもの。専門の先生1人と補助の先生2〜3人がついて、広いホールで遊んだり、片隅のテーブルでお集まりをして工作などをします。
内容としては、幼稚園や保育園のプレ教室という感じで、入園前の子どもたちが親と一緒に参加できますが、とても人気があるので、先着7〜8組の予約は、いつもすぐにいっぱいになってしまいます。毎朝、8時半から受け付け開始なのですが、時間ぴったりに電話しても、いつも話し中。電話機のリダイヤル機能を使って、とにかく電話をかけまくるのですが、それでもなかなか通じません。昨日などは、8分間それをやり続けて、結局は予約に入れなかったのです。(苦笑)
でも、参加希望の親子に平等であろうとするには、そうするしかないようです。

さて、冷たい風が吹く中、保育園に到着したのが9時40分。昇平は、先生へのご挨拶もそこそこに、ホールのおもちゃで遊び始めます。半年くらい通っているのに、まだ昇平は先生の目を見てご挨拶が出来ません。挨拶そのものの、促されてやっと言う程度。このあたり、ADHDと言うよりは、自閉症に近い症状を見せています。
自由遊びはとても楽しそう。でも、10時になって、お集まりが告げられたとたん、「(テーブルの方へ)行かない! じどうしゃのコース、ブロック!!(自動車のコースをブロックで造り、ブロックの車を走らせていた)」と言って大騒ぎ。
「朝のご挨拶をして、名札をもらったら、また遊んでいいよ」と先生が言ってくれるのですが、まるで聞く耳持たず。「ごあいさつしない! あそばない!(このあたり、すでに言葉として混乱している・・・苦笑) あっち行く!!」と大駄々。まぁ、今風の言葉で言うと、パニック状態に陥ったわけです。
それでも抱いてテーブルのところへ連れていきましたが、パニックは収まらず、先生たちに声をかけられると、なおさらひどくなる状態。とにかく、プログラムを始めてもらって、私は昇平を抱いたまま、彼が落ち着くのを待ちました。
すると、朝のお歌が終わり、「ゆきやこんこ」を歌い終わった頃から、やっとプログラムに目がいくようになり、出席をとって名札を渡される段階になったら、やっとテーブルに行きました。名札をもらえばまた遊べる、というのがようやく頭で納得できたようです。
ところが、先生が昇平の名札を別の場所に置き忘れてきたので、それがくるまで、「ないよ、なふだないよ」と、かなり心配そうにしていました。先生が名札をもってもどって来たときには、「は〜、よかったぁ」なんてわざとらしいため息までついていました。(笑)

その後、子どもたちは工作。今日の内容は、色画用紙に白い丸い紙を4枚貼って、2つの雪だるまを作り、顔を描いて、シールや白い砂で雪を降らせる・・・というもの。そろそろ自立を図る時期にかかっているので、出来る子たちは、親から離れて先生やお友だちとだけ作業をします。もちろん、うちの昇平は、私から離れるのはまだ不可能ですが。(^_^;)
それでも、作業そのものには良く集中して、熱心に取り組んでいました。途中で一度もホールへ脱走していかなかったのは、やはり薬の効果でしょう。今までだったら、いくら好きな課題でも、途中で数回はホールへ抜け出していって、そこの子どもたちの様子を見たり、おもちゃで遊んだりしていたものです。
出来上がった作品に、また満足そうな顔。
大きな雪だるまを「おかあさん雪だるま」小さい方を「しょへ(昇平)くん雪だるま」と言っていたのですが、大きな雪だるまの方には、なんと髪の毛と輪郭のある私の顔を描いていました。自分の方の顔は、丸い小さなシール(本来はだるまのボタン用)を2個貼って、口を描いていましたが。昇平が人の顔を描くのは珍しいので、ちょっとびっくりしました。
他のお友だちが雪だるまに手を描いているのを見て、自分のにも手を描いてくれ、と言いだしましたし。以前より、少し周囲に目がいくようになったようです。

あとは、また、全員でホールで自由遊び。そして、テーブルに戻って紙芝居とさよならのご挨拶。
昇平はもう、ごねることもなく、一緒に参加していました。
おもちゃのお片づけもちゃんと出来たし、今までと比べると、かなり良い参加態度でした。

ですが・・・
同じ年齢くらいや、もっと小さな子たちに比べても、やはり、昇平は発達が遅れています。
見ていて、行動や考え方が、とても幼いのです。
そうですね・・・全体として、ちょうど2歳児くらいの行動でしょうか。やっと、よちよち歩けるようになった1才くらいの子が、先生に抱き上げてもらって、バスケットボールのゴールにボールを入れて、下に落ちるのを見守っているのを見たりすると、ああ、本来なら、こんなに小さな子でも、大人とこんなにスムーズに関われるんだ、と思ったりします。昇平は、かなり大きくなるまで、そういうことが出来ませんでした。キャッチボールも、いないいないばぁ、もあまり喜ばない子どもだったのです。
確かに、昇平は日々成長しています。
でも、確実に、同じ年頃の他の子どもからは遅れています。昇平を基準にすれば、同じ年齢のよその子たちは、まるで小学生のように見えます。
我が子を他の子と比較して落ち込む・・・と言うのとは、ちょっと違うのですが、この発達年齢差というのは、かなりやっかいなものだとは思わざるを得ません。
集団生活に入ったとき、かなり苦労するのが目に見えるからです。
4月からは正式に保育園に入りますが、きっと先生たちはとても苦労することでしょう。
この発達年齢差が縮まらなければ、入学してからが、また大変になるはずです。定義はいろいろあるのでしょうが、いわゆるLDになっていくのは間違いありません。
今から小学校の心配なんて・・・と言われることもありますが(^_^;)、私は一応小学校の先生の勉強をしてきましたし、幼稚園や保育園で小さな子どもたちに英語を教えてきたりもしたので、そのあたりは、なんとなく見えてしまうのです。
入学まであと2年ちょっと。
その間に、リタリンの助けも借りながら、どの程度まで昇平が発達していけるか。
先の長い課題です。

[00/01/26(水) 05:22]

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