昇平てくてく日記

幼児〜小学校低学年編

多動 その2

◎2月28日の記録

 リタリン  1回目 8:30   2回目 13:00

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今日は本当は福島の子育てセンターへ行く日だったのだが、朝の電話予約に漏れて、外出無しになってしまった。
保育園へ行けると思っていた昇平は、がっかりして、しばらく泣いていた。
だが、その後は平常に戻って、掃除をする母に絡まったり、制作をしたり。

どうやら、昇平は母が掃除で階下にいるのにも不安を覚えるらしい。早く2階に来てもらいたくて、母に絡まり、抱っこやおんぶをせがんだり、手をつないでもらいたがったり、2階へ連れていこうとしたり。その間、口はひっきりなしに動き続けて、なにかしらしゃべり続けている。
用語は忘れたが、この、しゃべりすぎる、というのもれっきとした多動の症状のひとつ。今までは、言葉そのものが遅れていたので、出てこなかったのだが、喋れるようになってきたら、逆にしゃべりすぎでうるさくなってきた、というわけ。うまく行かないものダナ〜。(^_^;) 
ただ、私が2階に上がったら、ぐんとおしゃべりが減って、落ち着いたので、一種のパニック症状だったのかもしれない。

私は、まぁこんなものだと思っていられるから良いのだが、おじーちゃんはうるさくて閉口したらしい。「昇平、うるさいぞ」「和(お兄ちゃん)はこんなではなかった」なんて言う。そりゃそうでしょう。これはADHDだからこその現象だもの。でも、おじーちゃんにそれを言ったって良い結果を招かないので、昇平に「もっと静かにしてね」と言い聞かせるしかなかった。
こんな時だけは、親子水入らずの気楽な暮らしが懐かしくなったりする。

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今日熱中した制作は、粘土と、お絵かき。
お絵かきは、また自力でカービィを書いた。そばになにやらそびえ立つものが一緒に描いてあるので、「これはなに?」と聞いたら、「お城」と「塔」だそうだ。
彼は今、ロールプレイングゲームの『ドラゴンクエストV』の世界に夢中なので、絵もその系統になって行くらしい。午後には、母に自分のリクエストを言って、ゲームの世界の地図を作るのに熱中した。
地図の陸地などは自分で描くのだが、そこに「お城描いて」「洞窟描いて」「船描いて」と次々要求し、さらに芋虫のニャッキを主人公に仕立てて、「にこって(笑った)目のニャッキ描いて」「ばってんって目(困った顔の目)のニャッキを描いて」と自分のイメージを言ってくる。こちらが仕事などしていてもお構いなしなので、ちょっとうるさいが、それでも、次第に世界が完成していくのは面白かった。最後に橋の絵を自分で描いて、大陸と島をつないでいた。

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ところで、今日は薬を1日休みにしたあと、また薬を飲ませ始めたことになるのだが、夕方から、またひどい多動が始まった。
お兄ちゃんの机の引き出しや、自分のおもちゃの入った引き出しを引っかき回し、目についたものを次々といじり、私の口紅を見つけ出して口のまわりを真っ赤に塗りたくり(これはおかしかった。「クレヨンしんちゃん」の真似でもしたのかもしれない)、奇声を上げ、とにかく落ち着かなかった。

そういえば、初めてリタリンを飲ませた夜、薬が切れたら、ものすごい興奮状態に陥ったのを思い出した。
もしかしたら、昇平は、薬を飲み始めたときに、その薬が切れると、一時的に多動がひどくなるのかもしれない。
興奮は夜寝るあたりまで続いていたが、部屋の電気を消すと、やがて落ち着いて、あとは夜中よく寝ていた。

[00/02/29(火) 07:21]

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