昇平てくてく日記

幼児〜小学校低学年編

リタリンのすすめ

◎3月14日の記録

 リタリン  1回目 9:15   2回目 2:00

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今日の午前中、M病院へ薬をもらいに行った。
昇平が待合室で放浪の旅に出ることはなくなった。前回同様、私のわきに座って(いや、寝転がって・・・苦笑)、持ってきた漫画を読んだり、私とお絵かきをしたり。
その様子を診察室に入るY先生が目にして、「ちゃんと待っていられるようになりましたね〜」とおっしゃった。まったく、本当に感動すべきことなのだ。どこへ行っても、どんな場所でも、ふらふらと興味のままに歩き回り、覗き回っていた昇平が、普通の子どものようにちゃんと母の隣に座って待てるようになったのだから。

2週間の昇平の変化を報告し、ついでにこの「てくてく日記」もまた進呈する。(笑)
昇平がますます話し上手になってきて、家族に言葉で自分の要求を伝えたり、家族の言うこともかなり理解するようになったことを話すと、「なんとか保育園までに間に合いましたね」と言われた。入園が4月1日だと伝えると、「滑り込みセーフってところですか」と笑う。
保育園などで集団生活をする際には、自分の要求をどのくらい自分の言葉で表現できるか、そして、相手の言うことがどのくらい理解できるか、が大きなポイントになってくるのだ。
実際、お兄ちゃんが7年前に保育園に入った際にも、主任保母の先生から「自分の言いたいことを言葉で言うことが出来ますから、大丈夫ですよ」と言われたことがある。お兄ちゃんも、特に幼児期にはなかなか難しい子どもで、保育園にはなかなか慣れなかったのだ。結局は、主任保母さんの言うとおり、友達が出来て、保育園が楽しくて仕方なくなったのだけれど。

しかし、それにつけても、やっぱり昇平にはもっと早くリタリンを使ってやるべきだった、と反省してしまう。
もちろん、2月29日分の日記にも書いたように、決して遅すぎたわけではないと思うが、もっと早く使っていれば、本人ももっと早く周囲を理解できるようになって、育児サークルや子育てセンターでも、もっともっと体験したことを自分のものに出来ていたに違いないのだ。特に、子育てセンターのようにプログラムのあるものには、薬を飲み始めてからの方が楽しそうに参加できていたし、家でも、その成果が出ていた。

もちろん、こう考えるのは結果論なのだが、でも、事実は事実としてきちんと認識するべきだと思う。
リタリンは、早いうちから飲ませ始めた方が効果がある。
その子の発達の遅れが大きくならないうちに、手を打つことができるから。
特に、保育園や幼稚園、小学校といった集団生活に入る前に飲ませ始めることが出来たら、効果も大きいと言える。
実際には、ADHDの子たちは、学校で厳格な集団生活に入って初めて、その問題点が明らかになることが多いので、リタリンの使用も就学後になることが多いようだが。
昇平も、こんなに言葉が遅れていなかったら、単なる奥手の子と思って、就学までそのままにしておいたのかもしれない。

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このコーナーを読んでいる人の中で、自分の子どもに「なんだか怪しいな」と感じることがある方は、ぜひ一度病院等へ連れていって、専門家に相談してみることをお勧めしたい。それで、何でもない、大丈夫ですよ、と言われれば最高だし、なにか原因がある場合は、早く手を打つことが出来る。
早く手が打てれば、集団生活でのトラブルも減らすことが出来る。
実際、その子がADHDだと分かっていれば(ADHDに限らないか。自閉症や自閉傾向、LDなどでも同じことが言えますね。)、その子の行動がしつけやわがままのせいではなく、生まれつき持ってきたハンディキャップのせいなのだと、先生や友達にも理解してもらえるようになって、それだけ集団生活がしやすくなるのだから。もちろん、ADHDは日本ではまだまだ理解が遅れているので、親の方が先生たちにADHDを説明していく努力は必要になるだろうけれど。
・・・そういえば、他のADHDのサイトでも、お母さんが「出来るだけ早く病院へ連れていって、診断を受けるように」と勧めていたなぁ。

そして、病院で、先生からリタリンの服用を勧められたら、ぜひ使ってみると良いと思う。
実際に使ってみて分かったが、リタリンは本当に副作用が少ない。
確かに、食欲は減退するようだが、我が家の場合、薬の切れている朝食や夕食時には、それを補うように食べているし、食事に集中するようになったので、その意味でも以前よりたくさん食べるようになっている。食事の時にバランスよく食べるように、と言う食事指導も、リタリンを飲み始めてから可能になってきた。
薬が切れたときのリバウンド(一時的に多動がひどくなること)も、年齢が進むうちに、自分でコントロールできるようになってくるらしい。
試しに使用してみても、ほとんど害はないと言えると思う。

ただし、あくまでも、リタリンの使用は専門の医者の指導の元で、経過観察を受けながら進めること。
これだけは、絶対に守って欲しい。
リタリンは、量を間違えれば覚醒剤になってしまうのだから。
それから、薬を使い始めても、たちまち効果が現れるわけではないことを、理解しておいて欲しい。
リタリンは治療の補助薬だから、それが効いている間に、適切な指導や教育を行わなければ、あまり成果が表れないのだ。つまり、「薬を飲ませたから、もう大丈夫♪」と手を抜いてしまってはいけない、という、親には厳しい薬ということ・・・。(笑)

でも、思うのだ。子どもの成長というものは、本来、そういった、少しずつの変化の積み重ねなのだと。リタリンは、その成長ラインに沿っている薬なのだろう。
そして、そういう薬の方が、子ども自身にも、きっと楽に違いないと思うのだ・・・。

[00/03/15(水) 07:57]

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