昇平てくてく日記
幼児〜小学校低学年編
「これ」の理解
◎3月21日の記録
リタリン 1回目 9:00 2回目 14:00
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一日家にいた。
風邪気味のせいか、昇平はいつもより少しおとなしかったが、夜には声も普通に戻り始め、元気も出てきたようだ。
今、学年末でお兄ちゃんの帰りが早いので、昇平もあまり退屈しないで過ごしている。
一緒に遊ばなくても、お兄ちゃんがそばにいるだけで、けっこう満足しているのだ。
今日は、部屋に小さな折り畳みテーブルを広げ、タンスに紙を貼り付け、そこに「夜空」や「星空」と言った文字を書け、と言ってくる。言う通りにしてやると、自分は、お兄ちゃんからもらった学習ノートをテーブルに広げ、紙を眺めながら文字を写していた。書き順は滅茶苦茶だが、一応形になっているので読める。いわく「お勉強してるの」。後ろのほうの柱には、自分が紙箱で作った「時計」を貼り付ける、という徹底ぶり。そういえば、教室には時計がつきものだ。
これらの教室のイメージを、昇平は本物のそれから受け取ったわけではない。
例の「星のカービィ」の漫画の場面再現なのだ。
まったく、我が子ながら、よくやるよ。(^_^;)
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最近、昇平の言葉がずいぶんしっかりしてきている。語彙が増えただけでなく、文法も発達してきているのが分かる。
今日は、指示語の「これ」を使った場面に、2回出会った。
とはいえ、今までも、「これはなに?」とか「これは?」という具合に、ものの名前を尋ねる質問の時に「これ」を使ってはいたのだが、それは、聞き覚えた言葉をそのまま繰り返して使っている、という感じだったのだ。
今日は、お兄ちゃんに「お皿とって」と言われ、「小さいのじゃなくて大きいの」と重ねて言われて、大きい方に手を伸ばしながら「これ?」とお兄ちゃんに確認していた。その言い方の自然さと、皿に手を触れながら、視線はお兄ちゃんに向けて「これ?」と尋ねた形から、今までのような丸暗記の使い方ではないことが分かった。
また、夕飯の時、ふりかけをご飯にかけた時、嬉しそうに「海苔かつおご飯だよ、これ。」と言った。この「これ」も目の前のご飯を指示しての言葉。
今まで、「これ」「それ」「あれ」といった指示語に関してはとても弱くて、「これだよ」と教えても、直接そのものを指さして見せないと、どれのことかなかなか理解できなかった。遠くにある「あれ」に関してはなおさらで、私が指さして「あれ」と言うと、その指の方向を自分の手を使ってたどって、やっとそれにたどりつく、と言う感じだった。
今、目の前の「これ」に関して、正確な位置把握と言葉の理解が出来てきたことは、喜ばしい進歩だと思っている。言葉だけでなく、空間の認知力も育ってきているのではないかと思うから。
[00/03/22(水) 05:56]