昇平てくてく日記
幼児〜小学校低学年編
物語の理解と再現
◎3月25日の記録
リタリン 1回目 8:30 2回目 12:30
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最近、昇平の言葉がぐんぐん増えて、自分の言いたいことをかなり正確に伝えられるようになってきた。
近頃の彼は、本当におしゃべりだ。・・・うるさいくらい。(^_^;)
新しく増えた言葉を注意して聞いていると、漫画のセリフから覚えたものが混じっていることが多い。例えば「そーじゃねえだろう」とか「なにかんがえてんだ」「ばかやろー」などなど。
時には「ちんまり」なんて難しい言葉を口にしたりもするけれど、そういうのは用法が間違っていることが多いようだ。(笑)
漫画も、絵を楽しむ段階から、セリフや人物の動きを理解して場面を楽しむ段階に入っていて、一人でけらけら笑いながら見ていることもよくある。
絵本も、ストーリー性のあるものを喜ぶようになってきた。
今までは、コントラストのはっきりした、絵を見て楽しむタイプの絵本ばかり好んでいたのだが。
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お風呂に入っていたとき、浴槽の中に立ち、まわりのタイルの壁を「ぎこぎこ」「とんとん」と切ったり、くぎを打ったりする真似を始めたので、『3匹のコブタ』の話を思い出して「作っているのは藁のおうち? 木のおうち? それともレンガのおうち?」と尋ねてみたら、昇平はちょっと考えてから「レンガのおうち」。
「それじゃ、狼が来て、ふふーのふーーーっ! って吹いても大丈夫だね」と言うと、自分で「ふーふー」と吹く真似をし、さらに、煙突から入って鍋に落ち、飛び上がって逃げていってしまう狼、というのを、自分の手とコップを使って再現していた。
その後、藁や木のおうちでも、狼が鍋に落ちて飛んで逃げる、と言う場面をやっていたので、他のコブタたちも助けたつもりなのかもしれない。(笑)
その表現遊びが面白かったので、お風呂の中で『ヘンゼルトグレーテル』の話もしてやった。
とは言え、まだ完全に言葉だけでは理解できないので、彼に分かりやすい言葉と内容に絞り込んだのだが。
「むかし、あるところにヘンゼルっていうお兄ちゃんと、グレーテルって言う妹・・・女の子ね・・・がいました。ある日、おうちに食べるものが全然なくなってしまって、ヘンゼルとグレーテルは森の中に置いてきぼりにされてしまいました。二人はおうちに帰ろうとしましたが、迷子になってしまって、おうちがどこか分かりません。(このあたりで、昇平はかなり不安そう。「おうちについたよ」「ただいまー」とか言っている) すると、あれぇ!? あれはなにかな!? 森の中に、お菓子のおうちがありました! 壁はカステラ、ドアはチョコレート、屋根はビスケット、窓ガラスは氷砂糖、家の周りの砂利はマーブルチョコレートです。(←すべて、昇平が理解できるお菓子の名前) ヘンゼルトグレーテルはお腹が空いていたので、そのお菓子のおうちを食べ始めました。がりがりがり、もぐもぐもぐ・・・」
ここまで話したところで、昇平は「たべちゃだめー!」と焦って言い始めた。もしかしたら、ずっと前にこの話を絵本で読んでやったのを覚えていたのかもしれない。怖い魔女が出てきて、二人を怒ったりしたら、昇平は怖がってしまうので、物語はそこまでにして終わった。
すると、昇平、今度は自分でも話を再現し始めた。しかも、内容を自分流にアレンジして。
昇平「あるところに・・・グレーテル・・・おにいちゃん?」
母 「お兄ちゃんはヘンゼルだよ」
昇平「ヘンゼルと・・・」
母 「グレーテル、ね。妹のほう」
昇平「グレッテルがいました。とことことこ・・・あれぇ!? あれはなにかな!? お弁当のおうちがありました」
母 「お弁当のおうち?(笑) なにで出来てるの?」
昇平「お肉!」
母 「あとは?」
昇平「スパゲッティ・・・チャーハン!(←本人の好きなものばかりだ!) がりがりがり、もぐもぐもぐ・・・」
いやいや、まったく、「お弁当のおうち」と言う発想には驚いてしまった!(笑)
なるほど、お腹が空いているヘンゼルたちには、お菓子の家より食べ応えがあるかもしれない。(^o^)
昇平は、チョロ助で困ったところもたくさんあるけれど、こういう発想の豊かさ、創造性の高さは、本当に評価すべきものだと思っている。
将来の楽しみなヤツだ。(^^)
[00/03/26(日) 05:51]