昇平てくてく日記

幼児〜小学校低学年編

プチエリナちゃん

◎4月8日の記録

 リタリン  1回目 9:00  2回目 13:00

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今日は第2土曜日で小学校はお休み。保育園も休みにさせた。
これから、お兄ちゃんが家にいる第2,第4土曜日だけは保育園を休ませようかと考えている。
とはいえ、2日も続けて休むことになるので、そのことでせっかく身に付いてきた園生活のペースが乱されようなときには、土曜日も行かせることにするつもり。

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春休みで会津に帰省中だったエリナさんが、お嬢さんを連れて福島まで出てきてくれたので、私も子供たちを連れて会いに行った。
エリナさんは、お嬢さんがやはり軽度の自閉症と診断を受けた方で、ニフティのフォーラムで知り合い、うちの星空掲示板の常連さんにもなって下さった方。子どもの年齢も昇平と同じ、今年から新しく幼稚園に入る、というところもうちと似ているので、お互い話が良く分かり合える。
そのエリナさんたちを迎えようと、郡山や福島からも掲示板の常連さんが駆けつけて、オフ会となった。
オフ会のレポートは「かわらばん屋」にアップするつもりなので、今はここに書かないが、とにかく、子どもたちに合わせて、ファーストフードやレストランをはしごし、デパートなどのプレイコーナーで子どもを遊ばせながら大人が話す、という内容で、まだ独身のHIDEさんなどには、ちょっと気の毒だったかもしれない。将来結婚して、子どもが出来たときの予行演習だとでも思ってもらえたら嬉しいけれど・・・(^_^;)

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さて、エリナさんのお嬢さん・・・そうですね、プチエリナちゃん、とでもお呼びしましょうか。エリナさんの子どもだから。
本当に小さくて(と言っても、特に小柄、というわけでもないが)、ピンク色のワンピースにおさげの赤いリボンがかわいらしくて、う〜ん、女の子っていいなぁ!!(おっと、つい本音が・・・笑)

で、そのプチエリナちゃん、今までメールや掲示板でずいぶん話は伺っていたのですが、実際に目の当たりにするのは初めてでした。エリナさんの方でも、本物の昇平を見るのは初めて。
お互いに相手の子どもを見ての感想は「普通の子どもと全然変わらないように見えるね〜〜〜!」でした。(笑)

そう。子どもたちは2人とも、おとなしく母親の隣に座り、飲んだり食べたり、持っていったおもちゃや本で静かに遊んだり、折り紙をしたり。母親の言うことはかなり理解できるし、自分の要求もきちんと母親に伝えることが出来る。お互いに相手を遊び相手にする、ということはなかったし、他のメンバーに話しかける、ということもなかったが、人見知りの強い子やひとり遊びの好きなタイプの子どもなら、それも全然不思議なことではない。
「とても障害があるようには見えない」とは私もエリナさんも、本当にしばしば言われることなのだけれど、実際に同じような子どもを目の前にしたとき、『なるほど、そう思われるのも無理はないな〜』とつくづく思ったのだった。

特に、外で出会った人たちは、昇平たちのある場面での行動しか見ていないわけだし、特に母親とコミュニケーションがとれている場合、それだけで人間関係すべてをクリアしているように見えるわけだ。
もちろん、小児精神科医のような専門家なら、一場面を見ただけでも、その子が障害児かどうか見抜くことが出来るわけだが、一般の人の場合は、「そんなふうには見えないわよ。お母さんの心配のしすぎじゃないの」と言ってくるのも仕方ないことなのだ、と改めて思った。
自分の子どもには確かに障害があるのに、それを「お母さんが心配症なんじゃないの」などと言われると、ちょっと(いや、かなり)悔しいのだが、これからは、そんなふうにいわれても、余り気にしないことにしよう。(笑)
なにしろ、同じような子どもを持つ私の目さえ、プチエリナちゃんは、ちょっと言葉が遅れているだけの、普通の子に見えたのだから。(^_^;)

とはいえ、幼稚園や保育園のような場では、子どもたちの障害を正しく把握しておいてもらわないと、困ったことが起きる。
障害から来る、どうしようもない反応なのに、それを単なるわがままやしつけの悪さのせいだと思われて、本人や親が責められる、ということが起きてくるからだ。
園の先生たちは忙しいし、朝の送り際に話をすると言っても、子どもが泣いたりしてなかなか充分に出来ないことが多いので、連絡帳を作って、こちらの伝えたいことを書くといいんじゃないか、などという話をエリナさんとした。
先生の方には、何か親に伝えたいことがあるときにだけ書いてもらうことにすれば、先生にも余り負担がかからないのではないだろうか。

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それにしても、昇平は本当に成長した。
以前、オフ会で同じようにプレイコーナーや喫茶コーナーを会場にしたことがあったけれど、昇平は全然落ち着かなくて、フロアをうろうろ歩き回ったり、すぐに席を離れてどこかへ行ってしまったり。こちらもそれを追いかけるのが大変で、なかなか落ち着いて話が出来なかったものだ。
でも、今回は、退屈するまでかなり長い間、静かにいっしょに座っていられたし、逆に、少しの間なら母から離れていることもできた。
この成長ぶりは、リタリンを飲み始めてからのもの。
確かに、成果はあるのだ。

[00/04/09(日) 07:43]

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