昇平てくてく日記

幼児〜小学校低学年編

『にんげんゆうゆう』〜「変わった子」と言わないで〜

◎4月17日の記録

 リタリン  1回目 9:15  2回目 13:00

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昇平はすっかり元気。食欲も旺盛。
油っこい物や堅い肉など、消化の悪そうなものは自分から食べようとしないが、代わりにパンやご飯、そうめん、ベビーせんべいといった消化の良いものをむさぼり食べている。
外遊びも15分くらいしたし、明日はもう保育園へ行けるだろう。

一日家にいると、昇平は退屈してしまう。
行動は多動気味になるし、母に次々と要求を出してくるし。(「○○作って」「△△のおもちゃ出して」「××やろう」・・・)それが次々移り変わるので、母は後を追いきれない。部屋の中も、たちまちごちゃごちゃに散らかる。
昇平の好奇心や遊びたい要求を満たすには、やはり、保育園が必要なのだ。遊び場は家の中と庭だけ、相手が母だけ、ではもう、役不足なのだろう。だからこそ、昇平は保育園が好きになったのだと思う。

とは言え、今回2日半も休んでしまったので、せっかく慣れた保育園をまた嫌がったりするのじゃないか、とちょっと心配している。

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NHK教育テレビで、LD(学習障害児)が取り上げられている。
ADHDの子どもは、かなりの割合でLDも持っている。LDと診断を受けている子どもたちの中には、ADHDや軽度の自閉症の子どもたちも相当数含まれているだろう、とも言われている。
だから、LDとADHDとは無関係ではいられない問題なのだ。

内容は4回連続なのだが、今夜がその放映の1回目だった。
実際のLDの男の子が2人出てきた。
ひとりは就学して間もなくLDの傾向が強いと言われ、その子に合わせたプログラムの療育学級に通うことが出来、周囲の人間も彼を理解するように努力したために、次第に落ち着いていった例。男の子の笑顔はとても明るく素直で、周囲の人間関係がうまく行っていることが感じられた。

もう一人は、学校でかなりの不適応を起こし、医者からLDと診断され、担任にもその旨伝えたというのに、特別な配慮は何も行われず、学校の中で次第に子どももその親も孤立していき、学校を変わらざるを得なくなった例。その子は、転校先で理解ある先生に巡り会って小学校を卒業したものの、中学生になって、学校に行けなくなってしまっていた。
その子の両親も、先の子の両親のように、本人を受け入れゆったりと導こうとしているのが感じられたのだが、その子の場合は、学校などの理解と対応が悪すぎたこともあって、思春期になって二次障害が現れているように見えた。

彼らのような子どもを伸ばしていくためには、親だけではだめなのだ、学校や地域といった、社会の適切な対応も不可欠なのだ、とつくづく感じながら、番組を見てしまった。

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この番組の放映予定は以下の通り。


  NHK教育TV 『にんげんゆうゆう』〜「変わった子」と言わないで〜
    (4回シリーズ)

  放送日時:4月17日(月)〜20日(木)
       19:30〜20:00
再放送
翌 日 13:05〜13:05

再々放送
4月25日(火)〜4月28日(金)
     午前4:30〜4:59
  
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LDの子どもたちを受け入れる立場の先生達にも、ぜひ見てもらいたい番組である。

[00/04/18(火) 05:57]

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