昇平てくてく日記
幼児〜小学校低学年編
お片づけ・2
◎4月20日の記録
リタリン 1回目 8:00 2回目 11:30頃
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今日は朝から雨降り。一日降り続いて、外遊びが出来なかった。
昇平は保育園で、おとなしく過ごすことが多かったらしい。
椅子に座って、指人形、数のおけいこ、ぬりえといった彼の好きな活動に集中したり、昼寝時も布団の上で本を読んだりしていたという。
終わりの会では隣のお友だちと手をつないで、一緒にふりをつけて、さよならの歌を踊れたというし、本当に、彼は日々目覚ましく成長している。
夕方になって薬が切れたら、いつもより多動傾向が強く出たけれど、それは一日室内で過ごしていたために、エネルギーが有り余っていたのだろう。
それよりも、そんな状況でありながら、薬が効いている間は自分の行動をきちんとコントロールできていたことを、すごいと思う。
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ところで、今私は2階にある自分たちの部屋を大がかりに片づけている。
以前から「構造化」などと言って、少しずつ整理を始めていたのだが、昇平が保育園に入ったものだから、徹底的にそれを進めているのだ。
ここで誤解の無いように言っておくけれど、私は実は整理とか片づけがあまり好きではない。
手紙類やレシートなども、整理しなくちゃ、と思いながら後回しにするものだから、いつの間にかたまりにたまって、あとでヒイヒイ言いながら整理する羽目になる。
そんな性格だから、できるだけ整理や片づけをしなくてすむように、あらかじめ部屋の中などを散らかりにくくしておくのだ。ものの置き場所を考えたり、しまい方を工夫したりするだけで、モノが部屋に出る量が減るし、片づけるにしても、短時間で出来るようになる。
要するに、整理しなくて済むように、一度徹底的に整理するだけなのだ。あとは、それを維持していけば、いちいち整理しなくても済むようになるから。
昇平がADHDと分かってからは、この「整理」の仕方がさらに重要になってきた。
何しろ、彼は、たくさんのモノの中から探し出したり、それをきちんと片づけたりすることが極端に苦手なのだから。
こちらが気づいて、こまめに片づけてやれば、なんとか部屋も綺麗な状態を維持できるが、私の手がふさがっていたり、本人の多動がひどくて次々と興味の対象が移り変わっているときには、それこそ、あっという間に部屋の中が台風通過のあとのようになってしまう。そうなると、「片づけなさい」と言っても、本人にもどう片づけてよいか分からなくなってしまうし、こちらも片づけにえらい時間がかかってしまう。以前は、毎晩片づけに1時間近くかかっていた時期もあった。
これじゃいけない、と思って始めたのが「構造化」。
要するに、昇平に、どこに何があるのか一目で分かるよう、モノのしまい場所を決めて、本人に把握しやすく(つまり、見やすく)、取り出しやすく、片づけが楽なようにしまい方をこちらが工夫してやっているのだ。
彼の工作用品がしまってある棚も、試行錯誤を繰り返しながら、ようやく落ち着きつつある。
なんと、出しておいて良い紙の枚数まで考えてやる必要があったのだ。
折り紙はせいぜい5枚くらいまで。お絵かきなどに使う白い紙は絶対に不可欠なのだが、それもせいぜい4枚くらいまでしか出しておけない。それを越えると、とたんに扱いが雑になって、足元にばらまかれてしまうし、そうなると紙がしわくちゃになってしまう。昇平は、しわになった紙を絶対に使わないのだから、これはとてももったいないことになる。
と言うわけで、毎朝昇平が保育園に行くと、夕方帰ってきてから遊ぶ分の紙を棚に補充することにしている。大きさは今のところB5サイズを半分に切ったのがちょうど良いらしい、と言うのも分かった。
昇平は文字が読めるので、しまい場所にひとつひとつものの名前を書いたラベルを貼ったり、カービィの漫画本のような、しょっちゅう取り出すモノは、本棚には入れずにかごにどさっと入れるだけにしたり。(故に、今彼はカービィの本のお片づけが一番好きだ・・・笑)
とにかく、当人が片づけやすいように工夫しておき、片づけが出来たら「わぁ、綺麗に出来たね」と大袈裟に誉めてやると、それが自信になるらしく、その次にもちゃんと片づけるようになってくる。
そして、どうしても遊びが終わらなくて、片づけをしようとしないときには、私の殺し文句が飛ぶことになる。
「片づけないと、おもちゃ、捨てちゃうよ!」
以前、散らかしっぱなしにしていたおもちゃのコインを、昇平の目の前で本当にゴミ袋に捨てて見せたことがあるので、この一言は効く。あわてて飛んできて、片づけをするから。
ちなみに、その時のコインは、あとでこっそり回収して、見えないところにしまってある。(笑)
もっと大きくなって、モノの管理がもっと上手になったとき、また出してやろうと思っている。
[00/04/21(金) 07:17]