昇平てくてく日記
幼児〜小学校低学年編
お昼寝時に「お絵かきスケジュール法」
◎5月18日の記録
リタリン 1回目 8:00 2回目 12:00頃
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最近、「保育園に行くよ」というと、昇平がこう言うようになっていた。「えーと、(今日は)どようび? おひるね、しない?」
どうやら、お昼寝しなくちゃならないのが嫌らしい。
そこで、「昇平くんはお昼寝しなくてもいいんだよ。お布団で静かにご本読んでいればいいからね」と言うと、納得したように、おとなしくなる。
こんなやりとりが、2,3日続いていた。
すると、保育園の連絡帳に、こんなことが書かれてきた。
『午睡前、たいてい12:30までビデオを見て1:00まで横になり静かにして、1:00から本を見るのですが、ここ数日、12:30になると「絵本は?」「まだ?」となかなか静かにしていられない様です。わかりやすく言い聞かせていきたいと思います。』
なるほど、と納得した。
実は、保育園で常に本ばかり読んでいて、周囲での出来事などに関心が向けにくくなっていたものだから、本を箱に入れて片づけてしまい、昼寝時など決まった時間にだけ出すことにしてくれていたのだ。
本が読みたくて仕方ない昇平は、昼寝を始めてから1;00までの30分が待ちきれず、いくら1:00になったら読めるよ、と言われても心配で、それで不安定でいたのだ。
そこで、こちらでも昇平に分かるように、時間的な流れを教えることにした。
方法は、もちろん「お絵かきスケジュール法」!(笑)
これは、昇平がまだ良く言葉を理解できなかった頃にやっていたもので、メモ用紙に殴り書きの絵と文字で、やることや手段、注意点など順番に書き連ねて、いつもと違ったスケジュールなどを当人に説明する方法。
例えば、外出して複数の箇所に行く場合などは、「○○のおみせにいく→はなをかう→おはかまいりをする→△△こうえんにいってあそぶ→くるまのなかでおべんとうをたべる→××のスーパーでかいものする→おうちにかえる」なんてぐあいに絵入りで書いて見せると、驚くくらいよく理解できて、安心して行動できたのだ。
最近は音声(言葉)による説明もずいぶん理解できるようになっていたので、このお絵かき法はほとんど使わなくなっていたのだが、久しぶりにやってみることにした。
メモ帳に、時計の絵を描いて・・・
12時15分の時計のわきには、「おひるごはんのあとはびでお。」と書いて、テレビに映ったアンパンマンのビデオをみんなで見ている絵。
次に、12時半の時計の絵を描いて、「12じ30ぷんになったら おひるね。 おふとんでだまって よこになっている。」「ほかのおともだちが おひるねするから、しずかにね。」と書いて、布団で昇平や他の子どもが寝ている絵。昇平は目を開け、他の子は目をつぶって寝ている様子。
そして、1時の時計を描いて、「1じになったら ごほんをよめるよ」と書いて、昇平が布団の中でにこにこしながら本を見ている絵。
これを書き始めたとたん、昇平がとても興味を持って見始めたので、ひとつひとつの絵を丁寧に書いている時間がなく、もう、本当に殴り書きの絵になってしまった。それでも、昇平には何が書いてあるか理解できるのだ。
書き終わってから、一応声で読み上げて説明してやったが、それを聞き終わる前に、とても納得した顔になっていたから、絵と文字だけでもほとんど意味が分かっていたのだろう。「保育園に持っていく」といって、メモ用紙を大事に手に持って登園していった。
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午後、お迎えに行くと、一緒に送りに出てきたみお先生に、「お母さんの描いて下さった絵、大成功でした。いつも細やかな心遣いをしていただいて、本当にありがとうございます」なんて言われてしまった。
「こちらもとても勉強になります」とも。(^_^A
連絡帳には、まき子先生が昼寝時の様子を書いてくれていた。
『午睡時ですが・・・とってもお利口さんに静かに待っていることが出来ました。時々、口を開いたのですが、「まき子先生も1時まではお話ししないよ」と言うと、お話しをやめて静かにしていました。 1時になった時、たくさんほめて本を手渡すと嬉しそうにしていました。お母さんの描いてくれた絵、好影響でした。絵や文字で目にうったえる方法、効果大ですね。』
と。
もちろん、こちらはこれまで昇平と4年あまりの付き合いがあるので、それだけいろいろ分かっている部分がある、ということなのだが、なんにしても、昇平にはこんなアプローチ法もあるのだ、と分かってもらえて本当に良かったと思っている。
昇平も、また楽しそうに登園し始めたし。
それが私には一番嬉しい。
[00/05/19(金) 06:03]