昇平てくてく日記

幼児〜小学校低学年編

遠足

◎5月20日の記録

 リタリン  1回目 8:40  2回目 13:40

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今日は保育園の遠足。
行き先は、隣町の公園。全長40mのジャンボローラーすべり台もあるし、とにかく楽しくて、子どもたちの大好きな場所。
昇平は昨日から「あしたは〜、おかあさんと〜、でんしゃにのって〜、えんそく!」と、とても楽しみにしていた。
保育園で先生から説明を受けたとき、昇平は初め、今すぐ遠足に行くのだと思いこみ、次に「明日行くんだよ。ひとつ寝たら行くんだよ」と言われたら、保育園で寝なくてはならないのだと勘違いして、悲しい顔で泣き出してしまい、その誤解をひとつひとつ解くのに、まき子先生はとても苦労したのだという。(^_^;)
でも、やっときちんと理解できて、電車に乗って遠足するのをとても楽しみに待つようになっていたのだった。

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朝から空はどんよりした曇り。
なんだか危なそうだな、頼むから昼間でもってちょうだいよ、と祈るような想いでお弁当を作った。
とはいえ、昇平はあまり昼食を食べないので、そんなに手の込んだものは作らなかったけれど。旦那や、お昼を家で食べるお兄ちゃんの分のお弁当も、一緒に作ってしまった。それくらい簡単な内容のお弁当。(笑)

「今日は遠足だよ」と昇平を起こし、朝食を一緒に食べ、後片づけをし、支度を整え、忘れずにリタリンも飲ませて、「さあ、出発だよ!」と声をかけて立ち上がったら・・・窓から見える向かいの屋根が濡れている!!
無情にも、雨が降り出していた。
しかも、ちょっとやみそうにない勢い。
「雨降り出しちゃったよ。電車に乗って遠足に行けなくなっちゃったよ」と昇平に言うと、「でんしゃ、のる〜」と言って、半べそ顔になってしまった。
もともと、雨天時は保育園内で遠足、と言うことになっていたので、「雨だから、お母さんと保育園に行って遠足するよ」と言うと、それは理解して、「ほいくえん、おかあさんもいっしょ?」と機嫌が直った。
他の子どもたちも、おんなじようにがっかりしたんだろうなぁ。

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保育園の中は、遠足スタイルの親子でいっぱいだった。
先生たちも、既に一度駅に行っていて、そこへ雨が降り出したものだから、急きょ園に戻ってきたのだという。口をつくのは、「雨が降り出しちゃって、本当に残念ね〜」という言葉ばかり・・・。(^_^;)

9時40分頃からホールに親子全員が集まり、先生たちの指導で手遊びをしたり、パネルシアターを見たり、じゃんけん勝ち抜き勝負をしたりした。
保育園サイズのホールに200人近い親子というのは、やはりあまりにも窮屈だった。
座った場所から動くこともままならず、座ったまま、あるいはちょっと立っただけで出来ることばかり。
手遊びに夢中な子どもも多かったが、退屈したりぐずったりする子もたくさん出てきてしまったのは、無理がないと思う。

昇平はと言うと、大人数の騒々しさに、すでに拒否状態。耳をふさぎ、私にしがみついたり、絡まったりして離れなかった。しまいには、自分の教室に帰る、と言い出した。でも、「もう少ししたら教室でお弁当を食べるから、それまで我慢できる?」と聞いたら、その後は少しおとなしく待てた。
ただ、「3匹のコブタ」のパネルシアターとじゃんけんゲームだけは楽しんでいた様子。
少しでも内容を楽しむことが出来たのだから、それで良しとするべきかもしれない。

最後に、ステージでクラスごとに記念写真を撮って、各教室でお弁当。
でも、写真を撮るのに並んでいたら、隣の女の子が急に泣き出してしまった。お母さんと離れて並ぶことなって悲しくなったのか、疲れてしまったのか・・・。そして、昇平は子どもの泣き声や泣き顔が大の苦手。怯えてとても写真が撮れる状態じゃなくなってしまって、昇平と列から離れた。
記念写真に写れなかったのは残念だったが、昇平はそれまでの間、ずいぶん頑張って大人数の中にいたのだから、それ以上はもう、無理させたくなかったのだ。この判断は間違いじゃなかったと、今でも思っている。

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園内遠足が終わりかかった11時半頃、雨が小降りになって、空が明るくなってきた。
それを見た昇平が「あめ、やんだ。でんしゃにのる!」と言いだした。
雨で電車遠足が中止になったのだから、雨さえやめば電車に乗れると考えたのだ。
また別な晴れた日に、電車にのって公園に行こう、と言っても、聞き入れるものじゃなかった。
まだ、時間的に余裕もあったし、
「よし、それじゃホントに電車に乗ろう!」ということにした。(笑)

うきうき、ルンルンの昇平を連れて、駅へ。駐車場に車をおいて、駅の時刻表で電車の時間を確かめた。
うまい具合に、15分後に上り電車がある。それに乗って、4つ先の駅で降り、そこで40分ほど時間をつぶすと、今度は下り電車が来る。それが、もともと遠足で使うはずだった帰りの電車。

昇平は運賃がかからないので、母の分のお金を券売機に入れ、ボタンを押して切符を取り、とても満足そうな顔。
電車に乗ってからも、おとなしく母の膝に座り、10分ほどの電車の旅を楽しんでいた。
4つ先の駅は、路線の中では大きな駅なのだが、遊ぶところもないので、歩いて5分ほどのところにあるスーパーまでお散歩に。
自分で好みのお菓子をひとつ買ってもらい、店頭の100円ショップでおもちゃをひとつ買ってもらって、ご機嫌で帰りの電車に乗り込んだ。
帰宅したのは午後1時過ぎ。
帰ってくるなり昇平が言ったのは、「おかあさん、切符つくって!」
よほど、電車の旅が面白かったらしい。(笑)

公園で思い切り遊べなかったのは残念だけど、昇平の念願だった電車には乗れたし、まずまずの遠足だったかな・・・と思っている。

[00/05/21(日) 14:13]

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