昇平てくてく日記

幼児〜小学校低学年編

お兄ちゃんの第4土曜日

◎5月27日の記録

 リタリン  1回目 8:15  2回目 12:00頃

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お兄ちゃんの小学校では、来週の月曜日から2泊3日の予定で宿泊学習がある。
県外の国立少年自然の家に入所して、野外活動やキャンプファイアーなどを楽しむらしい。

今日は第4土曜日で学校は休み。お兄ちゃんと宿泊学習の荷物の準備をした。
リストを見ながら衣類などを揃え、名前を書き、不足品をチェックしてバッグに詰める・・・。
「昇平がいたら、邪魔されて大変だったね」とお兄ちゃんが言う。
確かにその通りだっただろう。(^_^;)

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昇平を保育園に預けたばかりの頃、小学校が休みになる第2・第4土曜日は、昇平も一緒に休みにさせようかと考えていた。お兄ちゃんとたっぷり遊べるから、その方がよいだろう、と。
でも、じきにその考えを改めた。
昇平が、家で遊んでいるより保育園にいるほうが十分発散できて楽しそうだ、ということもある。
でも、なによりも、お兄ちゃん1人だけを見ている時間も必要なのだ、と分かったから。

第2・第4土曜日の午前中、昇平のいない家の中で、お兄ちゃんは1人だけの子どもになる。
母はお兄ちゃんだけを見ていて、お兄ちゃんのことだけを考えていて、お兄ちゃんの話を聞いている。
昇平に気持ちを奪われることなく。
お兄ちゃんは、この時とばかりに甘えた雰囲気になる。
今日も、たくさんの荷物を、嫌がることもなく熱心に揃えていた。母といろいろ話しながら。

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お兄ちゃんは、優しい。
どんなに昇平がやっかいでも、いじめたり邪険にしたりはしない。
でも、時々は我慢が出来なくなって、「あっちいってろ!」なんて怒鳴ったり、「うるさい!」なんて叱りつけたりしている。
私はあえて、知らんぷりをしている。
それぐらいのことは、あって当たり前だと思うから。
それでも、私が近くにいたりすると、あわてて「昇平、お願いだからあっちにいっててよね」なんて口調を改めるところが、なんだか気の毒になってくる。
ごく普通の兄弟だったら、そんなふうに親に気をまわすこともなく、平気で怒鳴ったりケンカしたり出来たのだろうに。

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「昇平〜、はっけよいをやろう!」
夕方になると、お兄ちゃんが誘う。昇平は大喜びでお兄ちゃんのいる茶の間に飛んでいく。
どったんばったんと、楽しそうに取っ組み合って遊んでいる。

先日の発達質問紙のなかに、「はっけよい、などの合図で取っ組み合って遊ぶことができるか」という質問項目があった。
昇平はそれが出来る。お兄ちゃんが熱心に昇平に遊び方を教えてくれたから。
お兄ちゃんは、昇平の遊びのインストラクターなのだ。
昇平は、お兄ちゃんに育ててもらった部分もとても多い。

ありがとう、お兄ちゃん。
だから、せめて、第2・第4土曜日の午前中くらいは、ただの、お母さんの「1人だけの子ども」に戻ってね。

[00/05/28(日) 05:56]

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