昇平てくてく日記
幼児〜小学校低学年編
実践
◎6月14日の記録
リタリン 1回目 8:00 2回目 12:00頃
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昨日紹介した「学習障害(LD)及びその周辺の子どもたち」という本を読んでいると、無意識のうちに、そこに書いてあるのと同じことを実践していたことに気がつく。
例えば、「集中して聞く力」がない子どもは、「自分以外の人への関心が弱い場合が多いので」「読んでも返事をしない。言葉かけに応じない。」と言うことが起こるわけだが、その対策として、「正面から子どもの目の高さで名前を呼びかけ」ると良い、と書かれている。
これは、かなり以前から実践していたことで、昇平の名前を呼ぶときには、顔をのぞき込むようにして視線の高さを合わせながら呼びかける、彼の正面に回って、こちらの存在に気がつかせてから呼びかける・・・ということをしていた。
当然の対処法じゃないか、と思われるかもしれないが、案外、この声かけの方法が出来ていない人は多い。
普通の子どもならば、ある程度距離が離れていても、顔が見えていなくても、ある程度のボリュームの声で呼びかければ振り向いて反応するものだから、その調子で昇平にも呼びかけてしまうのだ。
現に、保育園の先生(特に、担任以外の先生)や我が家のおじーちゃんにその傾向が強い。
距離が離れすぎていたり、後ろから呼びかけていたり。
わりと近い距離から、昇平の注意をきちんと惹きつけて置いてから呼びかけないと、彼はなかなか気がつけないのだ。
おじーちゃんなど、昇平が振り向かないものだから、何度も呼びかけるうち、だんだん怒鳴り声になってしまい、やっと昇平が気がついたときには、まるで怒ったような(注:怒っているわけではない)大声になっている、なんてことがよくある。それではもう、普通の返事が出来る雰囲気じゃなくなっていたりするのだ。
「単語でしか話さない子ども」には聞く側が内容を聞き取り、言葉を補うようにして繰り返すと良い、とあり、これもすでに実践していた。
3歳になったばかりの頃、「お水」としか言えなくて、しかも発音も「おじじゅ」という感じだったのだが、こちらはその言葉を拾い上げて、「お水ね。お水が欲しいのね」と完全な文章に置き換えてリピートしてから、水を汲んでやったりしていたものだ。
今は、よほど言葉の数が増えた昇平だけれども、やっぱり文章としては不完全だし、助詞の混乱、主従の逆転などが見られるので、同じ基本方針でで、ゆっくりと正しい言い方に持っていこうとしているところ。
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では、本に書いてあったことが全部実践済の分かり切ったことだったか、と言うと、そういうわけではない。
学校の先生向けに書かれたものだけれど、実践できそうなアイディアはいくつもあった。
たとえば、「多動」の対策として、広いところでは、床などにテープやリングで、その子のいるべき場所の目印を作ると良い、とあった。
私はこれを食堂の椅子に応用してみた。
いつも、椅子に座るとき、端っこに座るものだから、椅子から落っこちたり、姿勢が不安定だったりするのが気になっていたのだ。肘置き付きの幼児用椅子ならこういうこともないだろうが、我が家のは大人になってからも変形して使える、特殊な形の幼児用椅子なのだ。
何度「ちゃんと真ん中に座ってね」といっても効果がないので、どうしたものかと考えていたのだが、本にヒントを得て、白いビニールテープを2本、椅子の座面に貼ってみた。左右の端から5センチくらいのところに2本貼ると、ちょうど昇平のおしりを置く場所にちょうど良いスペースが出来る。
「このテープから外に出ないように座って食べてね」というと、とたんに食事の姿勢が良くなった!
とはいえ、食事時の姿勢にばかり意識を向けさせると、肝心の食事がおろそかになることが多いので、そのあたりはほどほどにバランスをとっていかなくちゃ、と思っているけれど。(^_^;)
本をヒントに、でも、実際の昇平の反応や様子を見ながら、軌道修正して、本人に合わせながら・・・
これからもいろいろやってみようと思っている。
[00/06/15(木) 05:55]