昇平てくてく日記

幼児〜小学校低学年編

昇平、正義の味方になる

◎6月23日の記録

 リタリン  1回目 8:00  2回目 12:00頃

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今日もまた、連絡帳より。

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 いつになく落ち着いた一日でした。
 午睡時、何度注意を促しても静かに出来ない子がいて、「みんなに迷惑がかかるから廊下で寝て下さい!」と少し強く注意したところ、昇平くんが私(担任)の前に立ちはだかりました。
 昇平:「ダメ!」
 私 :「ダメじゃないんだよ。何度言っても分からないから・・・」
 昇平:「ちがう! ダメ〜!」
と言って、軽く私のお腹をパンチ。泣きべそをかいて言ったわけでもなく、(注:つまり、友達が怒られている場面が怖くてパニック状態になっていたわけでもなく)昇平くん、正義の味方の顔!? でした。
結局、その子は廊下に行かなくても強く注意されたことで静かに出来、アッという間に眠りについたのでした。
 昇平くんが友達をかばってこういう行動に出たことがすごく嬉しかったです。

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やはり、昇平の中に、友達とのつながりや友達を思う心が少しずつ育ってきているようだ。
そして、この話を読んだとき、私は即座にお兄ちゃんが保育園時代のエピソードを思い出してしまった。

ここから郡山に転勤するときのことだから、お兄ちゃんもやはり年中組だった。年末だったので、今の昇平よりはもう少し大きかっただろう。
転勤になるので、園にあいさつに言ったとき、なごやかに名残を惜しまれながら、保母の1人からこんな話を聞かされた。
ある時、誰かが保母の言うことを聞かなくて、保母から叱られていたらしい。少しきつい口調で怒られたらしいのだが、すると、お兄ちゃんが立ちはだかって「先生、そんな言い方ないじゃないか!」と食ってかかっていったのだという。
確かに、悪かったのはその子だったのかもしれないが、保母の叱り方があまりに一方的だったので(その先生は、いつも一方的な大人の見方をすることで有名な人だった・・・子どもの気持ちがあまり汲めない先生で・・・(^_^;) )、お兄ちゃんが敢然と立ち向かっていったらしい。
「こ〜んなこと言って、私に逆らってきたんですよぉ!」と、笑える思い出話という感じでだが、その話を保母から聞かされたとき、保母の意図とはうらはらに、私は心の中でお兄ちゃんに賞賛を送っていた。『よくぞ、友達のためにがんばったね!』と。

保母の中にも、いろいろな人がいる。
たいていは子どもの気持ちもきちんと汲める人たちだが、なかには、お兄ちゃんの時の保母のように、それがうまくできない先生もいる。(幸い、その保母はお兄ちゃんの担任ではなかった。)
昇平の今回の行動だって、その手の先生から見たら、「先生に反抗して、暴力まで振るった」ということになってしまうのだろう。いつも勝手なことばかりして先生の手をわずらわせている子だけに、なおさら、そんなふうに思われてしまう可能性は高い。
でも、昇平のまき子先生は、きちんと昇平の内側の心を読み、そこで何が起こっているかをきちんと見抜いて認め、成長の証と喜んでくれている。
こういう先生に巡り会えた、と言うこと自体、私たちには計り知れない幸せなのだと思っている。

まき子先生、ありがとう。

[00/06/24(土) 06:03]

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