昇平てくてく日記
幼児〜小学校低学年編
ごほうびシール大作戦
◎7月3日の記録
リタリン 1回目 8:20 2回目 12:00頃
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ついに、ごほうびシールの方法が始まった。
「ついに」というのは、つまり、これがADHDの子どもに対する代表的指導法のひとつだから。
やりかたは簡単。何か子どもにやれるようになって欲しいことがあれば、それを子どもに教え、子どもががんばってそれを達成したら、ごほうびにシールを上げる、というもの。目標を書いた表を作って貼りだし、そこにシールを貼っていくと、なお効果的だという。
小学校などで体験してきた人も多いのではないだろうか?
図書館の本を借りたら、1冊ごとに表に丸を付けていって、借りた本の多さを友達と競う、とか、がんばってドリルを1ページ解くごとに、表にシールを貼っていける、とか。
ADHDの子どもに限らず、子どもたち一般に効果のある指導法のひとつに数えられているものだが、ADHDの子どもの場合、目に見える形で努力の成果が報われるのが、いっそう効果があるので、がんばりやすいのだと言われている。
ただ、昇平の場合、今まではシールをごほうびに上げる、と言っても、その場では喜んでも、すぐに飽きてしまうようだったので、もう少しシールの「価値」が理解できるようになるまで待っていたのだった。
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先週末あたりから、保育園では、七夕会の踊りの練習が始まっている。
アップテンポの激しい曲のせいか、昇平は耳をふさいで、踊りの練習にもまるで参加しようとしなかったのだそうだ。
そこで、まき子先生が「練習をがんばった人には、シールを上げる」ことにしたら、昇平もシールは欲しくて、もらいに来たらしい。
そこで、先生が「シールは上げるけど、そのかわり、ちゃんと練習がんばるんだよ」と言ったところ、「うん」と答えたらしい。はたして、次の練習の時、いつものように練習から離れていた昇平に「あら、昇平ちゃん、シールもらった人は練習がんばらなくちゃならないんだよ」と声をかけたら、本当に、いっしょになって踊りの練習を始めたのだそうだ。周囲のお友だちの様子を見て、真似しながら!
嬉しそうにそのことを報告してくれるまき子先生の話を聞きながら、私も、よし、家でもシール作戦を開始しようと考えたのだった。
うちでの目標は、自分からトイレでおしっこをすること。
保育園では時々、自分から行くこともあるらしいが、家では最近、まったくと言うほどトイレに行きたがらなくなってしまった。どんなに近くなっても、もじもじとがマンするだけ。おもらしパンツやズボンの洗濯は、多い日には14〜5枚になってしまう。
でも、私たちが「行きなさい!」と強く言って行かせても、それは本人の行動にはならないので、どうしたものかと困っていたのだ。
白い画用紙に線を引いて、マス目を作り、それに1から50までの数字を書いた。マス目の上には、「トイレでがんばりカード」とタイトルをつけた。
昇平がトイレでおしっこやウンチを成功したら、シールを一枚、数字の上に貼っていく。おもらしして、トイレに間に合わなかったら、その時にはシールは無し。シールが50枚たまったら、彼が大好きなガチャガチャを1個か、100円ショップのおもちゃを1個買ってあげることにした。
さっそく夜にシールが2枚貼れた。昇平は、嬉しそうに表を眺めていた。
ちなみに、それを見ていたお兄ちゃんも「いいな〜、僕もそういうのやりたいな」と言いだした。
そこで、お兄ちゃんには「1.学校から帰ったら制服をきちんと掛け、洗濯物を出す。 2.玄関に靴を揃えて脱ぐ。(学校から帰ってきたときのみ) 3.夕方、家族全員の靴をきちんと揃える。」の3つを目標にして、それぞれ、ひとつ出来るごとにシール1枚ということにした。
やはり、50枚たまったら、ごほうびとして100円。彼は現金でもらうことを希望した。
昇平がトイレに行く回数の方が断然多いと思われるので、もしも、進度に差がでるようなときには、もう一つ、目標を増やしてあげるとも約束した。
さてさて、我が家でのシール作戦、成功しますかどうか。
これから、効果のほどを見守っていきたいと思っている。(^^)
[00/07/04(火) 06:09]