昇平てくてく日記
幼児〜小学校低学年編
聞き取り
◎8月2日の記録
リタリン 1回目 8:30 2回目 12:00頃
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昇平の保育園の夏祭りが近い。
その準備のために園庭を使うので、今日明日はプール遊びがお休み。
朝、登園したとき、出迎えに出てきたみお先生に「今日はプールがないんですね?」と確認したら、「はい。水着をこちらで預かっていても大丈夫ですか?」と言われた。
「はい、大丈夫です」と答えたところ、やおら、昇平が着替え袋の中から水着の袋を出し始めた。苦労して引っぱり出した後、それをみお先生に「はい」と押しつける。
「あらあら、昇平、水着袋は自分で教室の持って行くんだよ」と私が言い、先生も「水着をかけるところは、分かるよね?」と言う。混乱、と言うほどではないが、ちょっと「?」と言う感じの場面になってしまった。
昇平を先生に引き渡して車に乗り込んだとき、はたと気がついた。
昇平は私たちの会話を聞いてそんな行動をしたのだ、と。
「水着をこちらで預かっていても大丈夫ですか?」とみお先生が言い、それに私が「はい、大丈夫です」と答えたものだから、水着の袋を『ここ』つまり、玄関のあるホールに預けなくてはならないのだと思って、一生懸命その場で水着を出していたのだ。
彼にしてみれば、大人の話から一生懸命状況判断をしたのに、それが通じていなかったわけで、本当に「?」と言う気分だっただろう。
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昇平の聞き取る力は、確かに伸びてきている。
毎晩布団の中で聞かせる創作話も、本人にせがまれて、話し終わってから内容をクイズに出すのだが、かなりよく理解できているのが分かる。
とはいえ、まだ実年齢レベルにはとても到達していないので、勘違い、聞き落としも多く、それが混乱を起こすことがよくある。まぁ、彼の場合、言葉で表現することが出来るようになってから、混乱してもパニックを起こすことがほとんどなくなったので良いけれど・・・。
今後の目標は、相手の話を最後まで集中して聞けること。
親しい人以外からの話しかけでも、聞き取れるようになること。
そして、例えば教室などで先生が皆に話しかけるような、全体への呼びかけや指示を聞き取れるようになっていくこと。
・・・少しずつでいいから。
それは、彼らのような子どもには本当に難しいことなのだけれど、今朝のように、私と先生の会話に耳を傾けて判断し、行動していたのを見ると、今後に希望が持てそうな気がしてくるのだ。
[00/08/03(木) 05:42]