昇平てくてく日記
幼児〜小学校低学年編
社会性の発達の兆し
◎10月14日の記録
リタリン 1回目 8:15 2回目 11:30頃
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最近、昇平に社会的な成長を感じることが多い。
そんな出来事を、思い出すままに書き出してみる。
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保育園の午睡時。
昇平はいつものように寝なかったのだが、その日は、いつもより早く目を覚ました男の子たち数人がいた。
その中のひとりが、ふざけて自分の頭をがんがん叩いていたら、昇平が面白がって、真似して自分でも頭をがんがん叩いたらしい。(もちろん、痛くない程度に。)
そして、男の子たちと一緒になって、声を上げて大笑いしていたという。
保育園で、そんなふうに声を上げて笑いながら遊ぶのを見たのは初めてだった、とまき子先生。
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毎月一度ある体操教室。
音楽に合わせて体を動かすのだが、一ヶ月ごとに進歩が見られるので、昇平の成長のチェックポイントになる。
初めは全然参加できなかったのが、興味を持って眺められるようになり、見ているうちにちょっと手足が反応するようになり、少し一緒に動くようになり、先月にはとうとう最初の5分間、一緒に体操できるようになっていた。
そして、今月。
なんと、始めから終わりまで、ずっと参加できたのだという!!
途中、やることが少し抜けることはあったが、最後までみんなと一緒に体操したので、先生たちの方がビックリしたらしい。
運動会で、他の子たちを見ながら同じように行動する練習を積んだのが、ちゃんと生かされているんだなぁ・・・と感じること、しきり。
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家での夕食時。
うるさいハエが一匹、ブンブンとテーブルのまわりを飛び回っていたので、昇平はそれを気にしていた。
すると、テーブルの上に止まったところを、おじーちゃんが素手ではっしと打ち落としてしまった。(^_^;)
昇平、それを見てビックリ。
「お〜、すご〜い!! おじいちゃん、おみごと〜!!!」と大感激していた。
その出来事があったからかどうか、翌日の夕方、薄暗くなった庭でおじーちゃんとゴルフごっこをして遊ぶ昇平の姿が見られた。
普段は、おじーちゃんがいても、一緒に遊ぼうとはしないのに。(普段おじーちゃんが仕事で忙しがっていることも多いので、初めから、遊んでもらえないものと思っている節がある。)
いつになく昇平に相手をしてもらえて、その後しばらく、ご機嫌なおじーちゃんだった。(笑)
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若干のトラブルも起こっている。
誰かが泣いたりケンカしたりすると、パニックに陥る昇平。
最近は、そんな場面になると、同じクラスのSくんに殴りかかっていったりするらしい。
殴ると言っても痛くない程度なのだが、まったく別な子が泣いたりケンカしたりしているのに、「やっつける!」とか言いながら、Sくんに攻撃を仕掛けるらしい。
Sくんがまた、何も言わない、おとなしい子(おそらく、自閉が入っている)なので、それに抵抗しないで、されるままでいるらしい。
その話をまき子先生から聞かされたとき、そういう行動は絶対にやめさせてください、と強くお願いした。
確かに、それは、ひとつには、昇平の成長の証。
顔もよく分からないクラスの子たちの中で、「Sくん」という特定の子を覚えた、という証拠だから。
それに、その子は体格も大きい方なので、たぶん、昇平としても安心感を覚えているのだろう、とも思う。
誰かの泣き声などにパニックになって、身近な大人(母親や先生)に攻撃する、ということは、今までもあったから。
でも、だからそれを許して良い、ということには、絶対にならない。
ADHDの子どもたちは、社会的な部分が弱いから、友達との関係を結ぶのが下手なことが多いのだ。
自分中心に行動してルールを守らなかったり、時には、弱い子を理由もなく攻撃することもある、と聞く。
まだ、昇平は社会性の発達が未熟で、友達と遊びたい、という気持ちが弱いから、今のところ問題はほとんど起こっていないが、これから、その部分が成長してくると、絶対に何かしらのトラブルが起こってくるのは間違いない。
それを少しでも防ぐためには、今のうちから注意して見守り、適切な指導をしていく必要があると思う。
まき子先生にもその話をして、くれぐれもよろしくお願いします、と頼んできた。
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我が子が友達をいじめたり、問題を起こしたりするかもしれないから、気をつけておいて下さい、と先生に頼む親は珍しいかもしれない。
でも、危険性は危険性として、先生にもきちんと把握しておいてもらいたい、と思うのだ。
そんな話をしてもちゃんと受け止めてくれる先生たちだから、という信頼感もある。
我が子の成長は、嬉しい。
でも、成長したために、新たな問題が生じてくることもあるのだ。
[00/10/15(日) 07:31]