昇平てくてく日記

幼児〜小学校低学年編

防火パレード

◎11月13日の記録

 リタリン  1回目 8:00  2回目 12:30
 
   ☆★☆★☆

町内の全保育園が参加する防火パレードがあった。
町の目抜きの通りを、3つの保育園の子どもたちが、消防の人たちやポンプ車と一緒に歩いていくのだ。
先導者では道行く子どもたちに風船を配って、火の用心を呼びかけていた。

さて、昇平たちの保育園は年長組の鼓笛に合わせて、年中、年少組はそろいのはっぴを着込み、女の子や小さな子たちは首から拍子木を下げて、なかなかかわいらしい出で立ち。
時々、先生の「せ〜の!」のかけ声に合わせて「ひのよーじん、おねがいします!!」という声も、本当にかわいらしい。
夜、町に鳴り響く防災サイレンなんかより、こっちの方がずっと気持ちがいいなぁ。(笑)

さて、昇平だが、彼は行進ができない。自分のポジションがすぐに分からなくなって、列から離れてしまうのだ。
そこで、先日の相談会で受けたアドバイスをもとに、先生が前の子に目印を付けてくれた。
なんと、まといの文字。
昇平たち、他の男の子が持つまといは「こ」組なのだが、前の子のまといだけは「め」組。
「め」の後について歩くように言われていたのだ。
考えたな〜、と旦那と(たまたま仕事が休みだったので、一緒に見に行った)感心してしまった。

実際の行進の様子を見ていると、やっぱりつい、あっちへふらふらこっちへふらふら、特に母の姿を見つけてしまってからは、こちらに向かって歩いてきてしまったり・・・うーん、ポジションの認知もさることながら、ポジションに居続ける集中力にも欠けているって感じですねぇ。(^_^;)
すぐわきをまき子先生が歩いていてくださったので、しょっちゅう手をつないでもらっていた。
やがて、だんだん本人も行進になれてきて、少しの間なら自分だけでも歩けるようになっていたが、それでも、先生が戻ってくると自分から手をつなぎたがっていた。不安だったのだろう。
どうやら、歩くときには、「め」の文字よりも、まといの集団を目印にして、その後について歩いているような感じ。
でも、子どもたちがスピーカーを使って火の用心を呼びかける番が回ってきたら、ちゃんと「いのよーじん、おねがいしま・・・」程度には言えていた。すごいぞ!

到着地点に着いてからも、年長さんがひとしきり鼓笛を披露していたので、皆、そこに立って待っていたが、昇平は時々しゃがみ込んでは、先生に起こされていた。
飽きたこともあるだろうけれど、何と言っても疲れたのだと思う。
昇平だけでなく、他の子たちも、よくあれだけの距離を歩き通したなぁ。直線で700〜800メートルくらいあったのだもの。
園に帰ってから、昇平は珍しく30分くらい昼寝をしたらしい。
そのせいか、家に帰ってきてからも、夜まで集中力の良い状態が続いていた。

子どもの行事には、賛否両論、いろいろある。
けれども、昇平に関しては、ひとつひとつの行事そのものが、立派な療育になっているのが感じられる。
先生たちも、本人の無理にならないよう、いろいろ工夫してくれているし。
そうやって、一歩一歩進んでいって・・・いつかはきっと、それが実を結ぶ日が来るに違いない。

今日の防火パレードは、単なる行進。
けれども、昇平にとっては、また一歩前進した大事な行事になった。

[00/11/14(火) 05:46]

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