昇平てくてく日記

幼児〜小学校低学年編

素語り

◎1月5日の記録

 リタリン  1回目 8:30  2回目 12:30
 
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最近、昇平のことばが本当にしっかりしている。
話しかけたときに意識がちゃんと向いていれば、かなりの質問にも答えられるようになってきた。とはいえ、まだ疑問詞には弱いところがあって、「だれ」と「なに」と「いつ」と「どこで」と「なにをした」がごちゃ混ぜになっているところは見られるが、そのあたりはこれから追々身に付いていくだろうと思う。

郡山の母の実家でも、皆から「会話ができるようになった」と感心されてきた。
とくに祖母からは「昇平くんが『○○が△△したよ』と言うのを聞いて、涙が出るくらい感激した」と言われた。
今日から保育園だったのだが、園ではお集まりがあって、お正月に何をしていたのか質問されたらしい。前のお友だち数人がお年玉をもらったと答えていたのを聞いて、「しょうへいくんは、お年玉全部もらった!」と答えたらしい。
実際には、母が全額お預かりしているのだが(笑)、そんなふうに、お友だちの答えを聞いて自分も真似て答える、ということができるようになったのだなぁ、と、しみじみ思ってしまった。

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夜寝る前には昔話の素語りをしている。
素語りというのは「すがたり」と読み、絵本などなしにことばだけで物語を話して聞かせること。
母は大学時代、昔話で卒論を書いたくらいなので、けっこうネタは持っているのだ。
うろ覚えの部分は自分で創作してしまうし。(本当はちょっと良くないんだけれど・・・笑)

初めのうちは短い話、分かりやすい話でないとすぐに勝手なことを始めていた昇平だけれど、最近は、だいぶ物語に集中できるようになってきた。
今夜は、外で吹雪がうなっていたので「雪女」の話を聞かせたのだが、布団の中におとなしく入って、最後まで聞いていた。余り静かだったので寝てしまったのかと思ったら、話し終わると「クイズ1!」と言ってきた。
素語りの後は、「クイズ1」「クイズ2」と言って、必ずその話の質問をさせたがるのだ。
こちらから質問をしかけた覚えはないので、たぶん、学習雑誌か何かを真似て始めたのだと思う。
そこで、物語のストーリーを確認する質問を3つ4つするのだが、最近では半分以上分かっていることが多い。
「雪女」の話も、前半は理解できていた。(後半の「ゆき」という奥さんが実は雪女だった、というところはよく理解できなかったようだけれど)
きっと、外の吹雪と雪女のイメージがけっこうマッチして、イメージを描きやすかったのだろうな。

ちなみに、この素語り、いっしょに寝ているお兄ちゃんも気に入っていて、兄弟そろってリクエストをしてくる。
会話の訓練、ことばの聞き取りの訓練、物語の理解の訓練・・・などにもなっているのだろう、とは思うけれど、実を言えば、母が物語りをするのが好きで、子どもたちがそれを聞くのが好きだから、それで続けている。ただ、それだけのことなのだ。
いつか、子どもたちが大きくなったときに、こんな夜の時間を思い出して懐かしむ日も来るのだろうな・・・なんて、そんなことを思ったりもしている。

[01/01/06(土) 07:00]

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