昇平てくてく日記

幼児〜小学校低学年編

早く食べるための工夫

◎2月2日の記録

 リタリン  1回目 8:15  2回目 12:00前
 
   ☆★☆★☆

保育園でお遊戯会の朝の練習が始まったので、今までより早く登園することになった。
昇平は、食事の食べ終わりが極端に遅く、1回の食事に30分〜1時間以上かかってしまう。
これをなんとかしなくては早く登園できないので、食事が早くできるための対策を考えた。
ちなみに、保育園でも昼休みの練習ができるよう、給食を早く食べられるよう働きかけているところで、円と家庭とでタイアップして対策に力を入れていることになる。
3日ほど続いたが、効果が出ているので、どんなふうにやっているのか、書いてみようと思う。
とはいっても、全然大したことのない方法だし、なかには「こんなこともやっていなかったの?」と笑われてしまうようなこともあるので、ちょっと恥ずかしいのだけれど・・・。(^^A

   ☆★☆★☆

1.まずご飯から食べさせる。

 ご飯、おかず、汁物、デザート、時に飲み物(給食ならば牛乳)というのが基本の組み合わせだが、本人の好きにさせておくと、まず好物のおかずから食べ始めて、ご飯やみそ汁、好きでないおかずにいつまでもいつまでも時間をかけるようになる。
 この際、ご飯を食べたら、おかずを食べ、汁を飲み・・・といった三角食べにはこだわらず、抵抗が少ないご飯から集中的に食べさせることにした。
 食べる順序をこちらで組み立てて指示すると、それに合わせて食べるし、スピードも速い。


2.デザートは見せずに、口頭で教える。

 デザートが先に食べたくなって、肝心の食事が進まなくなるので。
 ただし、給食の時には、デザートも一緒に出ている。給食は、まず食事をしてから、というルールがかなり身に付いているので、あまり心配がない様子。
 デザートは口頭で教える。例えば「これを全部食べたら、デザートはゼリーだよ」というように、ごほうび的に使用する。馬の鼻先のニンジンと同じだが、ADHDの子どもにはこれがかなり効果を上げるのだ。(笑)
朝食の後は、いわゆるデザートではなく、甘い肝油ドロップを出している。
栄養補給のために食べさせているのだが、それをいかにも「おいしいごほうび」的に使うことがミソ。(笑)


3.急ぐときには、ご飯はおにぎりに。

 朝はとにかく早く食べて欲しい。スプーンや箸の練習などと言わずに、手っ取り早く食べられるよう、ご飯はおにぎりにしてしまう。そのかわり、時間のとれるときには、ちゃんと茶碗にご飯をわける。


4.器を手に持って食べさせる。

 これは盲点だった。今回初めて気がついたこと。
 みそ汁を食べるとき、具をひとつひとつ指でつまみだして、じっくり眺めて食べているのが気になっていた。おかずの野菜炒めなどを食べるときにも、手でつまんで、ひとつずつ食べる。いつまでたっても、いくら言っても、フォークなどを充分に使わないし、箸もうまくならない。
 ふと気がついて、器を左手に持って口に近づけ、食べるように言ってみた。
 フォークで口に移し込むことができる。
 今までは、器をテーブルにおきっぱなしだったので、口までの距離が遠く、フォークなどでは途中で食べ物が落ちてしまうために、確実な「手」という道具を使っていたのだ。
 まとまって口にはいるようになったので、食べるスピードもアップした。
 ただ、まだ左手の力が充分でないので、器の持ち方が危なっかしく、母が手で一緒に支えている状態。 しばらく続けていれば、きっと、自分だけでも持てるようになることだろう。
 それにしても、器を左手に持って食べる、だなんて、もっともっと早くに指導しなくちゃならないことだったのに・・・恥。


5.テーブルのまわりを整理する

 これはもう、ADHD児には絶対必要なこと。
 気を散らすようなおもちゃやモノなどを、彼のまわりに置いてはいけない。
 食事のことを忘れて、すぐにそれで遊び始めてしまうから。
 集中を持続させるために、母がそばにいることも大事。


6.朝、早く起こす

 朝食をスムーズに食べるには、朝食の最低30分前には起こした方が良い。
 大人だって、起きてすぐには食欲がわかないもの。お腹が目を覚ましていなければ、やっぱり食事のペースは上がらない。
 他の時間の食事ならば、食事1時間前からはおやつを食べないようにする。それ以前のおやつも食べさせすぎないようにする。
 って、これも当たり前のことなのよねぇ・・・。(苦笑)


7.おまけ

 食事時の子どもの姿勢が悪いときには、食事の椅子やテーブルの高さが子どもの体に合っているかどうか確かめるのも大切。
 昇平が食事時に膝を立てたり、しょっちゅう立ち歩くようになって、「いったいどうしたのだろう? リタリンが効かなくなったのだろうか??」と心配したのだが、実際には、彼の使っている子ども椅子が小さくなって、お尻がきちんと収まらなくなり、滑り落ちないようにするために膝を立てたり、実際に滑り落ちてしまって立ち歩いたり、ということが起こっていたのだ。
 椅子の高さと座面の面積を調節して(それができる椅子だったので)立ち歩きはぐんと減ったが、食事中に膝を立てる癖は残ってしまった。今、機会あるごとにそれを注意して(と言っても、口で言うのではなく、膝を軽くたたいて、本人に気づかせるようにしている)ところ。
 一度癖になってしまうと、それを直すのは、なかなか大変だ。


・・・とまぁ、いろいろ書いたけれど、本当にどれもこれも、当たり前のことばかり。
それをわざわざ書くということは、母の指導のいたらなさを暴露してしまうことになるのだけれど(苦笑)、ま、もしかしたら、少しくらい参考になる人もいるかもしれないので、恥をしのんで公開いたします。(^_^A

[01/02/03(土) 07:31]

[表紙][2001年リスト][もどる][すすむ]