昇平てくてく日記

幼児〜小学校低学年編

ドラッグホリデーを考える・2

◎5月24日の記録

 リタリン  1回目 8:50  2回目 −−
 
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今日は保育園を休んで、地元のことばの教室へ教育相談に行った。
まだ一回目ということで、子どもの様子を観察してもらったり、母が成育歴などを調査書に記入しただけだったが、昇平はことばの教室がとても気に入ったようで、帰る時間になっても「帰らない」「お昼ご飯食べたら、また来る」と言い張っていた。
次回は2週間後に予約を入れた。

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ところが、その後、昼食をラーメン屋さんで食べたのだが、店内が混んでいる時間帯だったこともあって、食べ終わったときにリタリンを飲ませるのを忘れ、思い出したときには午後2時半を回っていた。
リタリンは3時以降には飲ませられない(夜の寝付きが悪くなるので)し、今日はこのまま家にいるんだから・・・と午後のリタリンはおやすみにしてしまった。

が。が!
夕方から、昇平の状態が本当にものすごくなってしまった。
初めてことばの教室に行ったので、疲れて自己コントロール力も落ちていたのだろうが、とにかくすごい!

ひっきりなしにしゃべり続ける。それも、夕食の席で誰かが話していたり、大好きなテレビを見ていたりするすぐわきで、関係ないゲームの話や自分のことを延々と大声で話し続ける。
食事中も落ち着いて座っていられない。そわそわそわそわ、がたがたがたがた。すぐにあちこちに気が散ってしまって、食事に集中できない。
お風呂に入っても、自分で体を洗えない。洗い始めても、すぐにシャボン玉作りに熱中してしまって、洗い終わることが出来ない。しかたないので、母が強制的に洗ってやり、強制的に湯船に放り込んだ。でも、これじゃ入浴の自己訓練にはならないのよねぇ。
寝る時間になっても、新たにおもちゃ箱をひっくり返して遊びはじめる。
ゲームをきりの良いところで終えることも難しい。
そして、なにより、相手の言っていることばが耳に入っていかない。

おしゃべりになることも多動になることも大変なのだが、最後の「聞く力」が落ちてしまうのが、一番辛いことだった。
いくら言い聞かせても聞き入れない。自分自身がしゃべることややっていることに夢中になってしまっていて、こちらのことばが脳まで届いていないのだ。
いつもならば、それでも話しかけ方を工夫したり、何度か話しかけたりすれば聞こえるのだが、それもとても困難。・・・いつもの夜よりその違いが極端だったのだから、やっぱり相当疲れていたに違いない。
で、問題は、そういった問題行動が増えるために、家族から叱られたり注意されたりすることがとても多くなってしまったことだった。
お兄ちゃんはテレビが聞こえなくてイライラ。「うるさいって言ってるだろ!」と昇平の肩をつかんで揺すぶった。
母も、昇平がなかなか次の行動に移らないものだから「昇平くん! 昇平くん!!」とだんだん声のトーンが高くなり、声音も怖いような響きになってしまう。
義母も主人も「今夜は特にひどいね。どうしたの?」と言ってきたほど。
家族全員が、昇平をマイナスのイメージで見てしまう。
本人、いくら注意されてもどうしようもないことだとは分かっているのだけれど、実際、彼がする行動が他人の迷惑になってしまうのだから、やっぱり注意せざるをえないし・・・でも、それもなかなか本人に届かないから、注意した人間はイライラしてきてしまうし・・・・・・。
これを防ぐために、リタリンがあるんだよなぁ、と改めて考えてしまった。
そんなふうに家族や保育園(学校)から叱られ続けたり、迷惑がられたりし続ければ、絶対に昇平自身が自分を嫌いになっていってしまう。
素直でかわいい昇平くんが、いなくなってしまう。
それは、絶対に避けなくてはならないから。

ドラッグホリデーのことを主治医に相談するつもりでいるのだけれど、その際には、今日の夜の反応も詳しく話して、どのくらいのペースと回数で休薬するのがベストか、よく話し合ってみようと思っている。

[01/05/25(金) 05:58]

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