昇平てくてく日記

幼児〜小学校低学年編

視覚過敏とその対策

◎6月17日の記録

 リタリン  1回目 9:00  2回目 −−
 
   ☆★☆★☆

ふぅ。めちゃくちゃ忙しかった週末が終わって、新しい週の始まり。
今週は先週ほど予定が詰まっていないので、ちょっと一息ついています。
てくてく日記も更新できます。(笑)

   ☆★☆★☆

さて、先週のことばの教室で、昇平には聴覚情報の聞き取りに弱さがある、と改めて確認したわけだったのだが、やはりそれは昇平の視覚過敏が原因のようだった。

昇平は本当に目で見たものに気をとられ、たやすくそれに夢中になってしまう。
興味がころころと移り変わることもあるし、そのものに熱中してずっと夢中でいつづけることもある。
でも、どの状態にしろ、とにかく、「見ているもの」に夢中になりすぎるものだから、周りで起こっている音にまるで無関心になってしまうのだ。
ちょうど、私達が本に熱中するあまり、周りの音にも話しかける声にも気がつかなくなってしまうのに似ている。
ただ、私達は、よほど面白い本でもなければそれが起こらないけれど、昇平の場合は、日常的に頻繁に(と言うか、ほとんど常に)そういう現象が起こってしまうのだ。

12月にWISC-R発達検査を担当した心理士の先生が、検査後、いみじくもこういう評価をしていた。
「言語性IQは全体的に低くなった。これは、pt(被験者)が『聞く耳を持たない』事に起因すると思われる。視覚刺激に非常に敏感でちょっとしたことに反応することから、興味の向くことがあるとそのことしか頭に入らず、人の話はあまり聞いていないようである。」

それは読んでいたけれど、ずっと昔から分かっていたことではあったけれど、今、改めてそれが原因なのだなぁ、とつくづく思っている。

   ☆★☆★☆

では、そのハンディキャップをどうやって補っていくか。

WISC-Rの評価にはこう書かれている。
「会話をするときには目を合わせたり、視覚に訴える教材を使うことによって学習・生活面の向上が考えられる。」

話しかけるときに昇平の注意を引いて、きちんとこちらに意識が向いていることを確認してから話し出すことは本当に重要。
この働きかけがうまくない人は、いくら話しかけても昇平から「無視される」と感じてしまうし、昇平の方でも「何を言われているのか分からないのに、返事を強要される」と感じてしまって、その人を避けていくようになってしまう。
そんなとき、母が「おはようって言っているんだよ」とか「今日は保育園で何してきたの、だって」と言い直すと(通訳するのではなく、ただ、昇平の注意を引きつけている状態で、同じことばを話しかけ直しているだけ)、昇平はすぐに理解して、ちゃんと適切な答えを返せるのだ。
実は、これが家族で一番下手なのはおじーちゃん。(苦笑)
だから、いくら大声で話しかけても昇平に返事をもらえないことが頻繁に起こるし、昇平の方でも、おじーちゃんの話しかけを意識的に避けるようになってしまう。
そのあたりを理解して働きかけ方を変えられるならいいのだけれど、おじーちゃんにはちょっとそれは期待できないしなぁ。耳も遠くなってきて、昇平の小さな声の返事が聞き取れないのもネックになっているし・・・う〜む。(^_^;)

   ☆★☆★☆

もうひとつ、できるだけ早くやらなくては、と感じているのは「部屋の構造化」。
簡単に言うと、部屋の中をすっきり片づけ、どこに何があるのかを分かりやすくまとめること。

実は、これは昇平がリタリンを飲み始めるよりずっと前、もう2年くらい前から実践してきていることで、効果があることは分かっている。
だが、昇平の成長に伴って、必要になるモノの種類や数が変わり、また、生活していく中で自然に増えたモノも多くなってきたので、今また、改めて部屋を片づける必要に迫られてきたのだ。
モノの数を絞り込んで、どうしても必要なモノだけを残し、それを分かりやすい場所に片づけやすい形でおさめる。そして、その時、モノがあまり目につかないように収納する工夫が必要になる。
例えば、かごに入れて棚に上げる。箱にしまって押入の定位置にしまう。扉のある整理棚の中におさめる。
モノが目につくと、どうしてもそれに注意を引かれて、取りだして遊びはじめ、また耳の方がお留守になってしまうので。

私の理想は、学校や幼稚園・保育園の教室のような部屋。
床の上のスペースには、テーブルや椅子と言った、最低限の家具だけがあり、それ以外のモノがほとんど出ていない。本は本棚、おもちゃは押入のかごの中と、しまう場所がきちんと決まっており、しまいやすく取り出しやすい。
壁にもあまりゴチャゴチャとポスターや絵などを貼らず、効果的に雰囲気を出せるモノをチョイスする。(でも、こういうものを全くなくしてしまうのも味気ないので、そのあたりは適当に・・・)
衣類のタンスの引き出しも、文具類の入った引き出しも、自分で選んで取り出せるように、開けやすく、選びやすく、取り出しやすく、しまいやすく。
・・・そのためには、今現在のモノの量が多すぎるのよねぇ。また減らさなきゃ。

今週は予定が少ない。
そろそろ本腰を入れて部屋の整理を始めようかな、と考えているところ。

[01/06/18(月) 07:26]

[表紙][2001年リスト][もどる][すすむ]