昇平てくてく日記
幼児〜小学校低学年編
ことばの教室・2
◎6月28日の記録
リタリン 1回目 8:30 2回目 12:30
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ことばの教室の指導日。
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今回は10時半からの指導だったので、一度保育園に送り、10時にまた迎えに行った。
子どもたちは園庭で外遊びの真っ最中。担任が私の車に気がついて、昇平を連れてきてくれた。クラスのお友だち数人も集まってきて、お見送り。昇平が「行ってきます」と言うと、「いってらっしゃーい!」と手を振ってくれた。昇平も車の中から手を振って、なんだかとっても嬉しそう。(*^^*)
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指導はまず、前回もやった「音の聞き取りクイズ」から始まった。
今回は初めから床に絵カードがまいてあって、テープに録音された音を聞きながらその音の絵を選ぶ、という形式に変わっていた。始まってすぐに、あっ、すごい! と思った。前回は「難しいよ」「分からないよ、答えは?」とばかり言っていた昇平が、ちゃんと自分から取り組んでいるのだ。音の問題は全部で15くらいあったのだが、一度も不平を言うことなく(ただし、実は不平ではなく、本人の不安な気持ちの表れ)全部やって、その後、もう一度同じ問題をやっていた。
指導後、O先生に聞き取りの結果はどうだったか聞いてみた。
「ほとんど全部できていましたよ」とO先生。おや? 前回はけっこう分からないのがあったようだったのに。
「間違っても(音の感じが)近いものを選んでいますし。音に対する勘が良いのかもしれませんね」
例えば、電車が川の上の橋を通る音、などというのもちゃんと分かったのだそうだそうだ。
ほよ〜???(@o@) こりゃいったい、どうしたことでしょう。
前回との違いは、本人が課題の取り組み方を理解していた、ということと、目の前に絵カードが並んでいて、その中から正解を選び出せばいいようになっていた、ということ。不安材料が減って、安心して問題に取り組めるようになったことは、大きかったらしい。それと、視覚的補助があったから、音の見当がつけやすかったのかな。
何にしても、嬉しい結果だった。
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その後、カラフルに塗り分けられた木の棒を箱の穴の中に色ごとに並べて立てる課題。
こういうのは昇平は大好き、大得意。棒は100本近くあったけれど、全部自力で並べたし、時々O先生がする妨害(いたずらするように棒を入れ替えたり、必要な棒を隠したりする。もちろん、これも昇平の反応を見るための働きかけ)にも、「ん?」って顔をしながら正しい場所に並べたり、先生から棒を返してもらったりしていた。
こういうとき、アッという間に切れて怒り出すようなタイプのADHDっ子もいるのだけれど、昇平はそのあたりは違うのだ。興味のあるものに次々目移りするようなところはあるが、気性そのものはわりと安定しているタイプ。基本はおっとりタイプなのだ。
がしかし、彼の視覚過敏と注意の転動は、やっぱり問題レベル。
とにかく落ち着かない!(^_^;)
リタリンはよく聞いている時間帯なのに、先生の後ろの棚に並ぶたくさんの教材が気になって気になって、それを手にとって確かめてみたくて、課題の途中でもしょっちゅう席を立ってそちらへ行ってしまう。
普段の生活では、動いていて当然なのであまり意識しないのだが、こういう場面でははっきり分かってしまう。
昇平は紛れもなくADHDだぁ〜!!!(爆笑)
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その後、絵本の読み聞かせもあったが、O先生は昇平に「きちんと着席して課題に取り組むこと」「今は何をする時間かを理解して、それに即した行動をとること」を教えてくれていた。
昇平が席を立ってしまうと、「あれ、先生は『行っていいですよ』って言わなかったよ」と注意してくれる。
すると、昇平は席に戻っていく。
絵本の先が見たくて昇平が本に手を出そうとすると、「手はお膝って言ったでしょ?」
けっこう口調は強い。
昇平に一発でこちらの指示を聞き取らせるには、そのくらいの声を出さなくてはならないのだ。これは、私も経験から知っている。(ちなみに、それが繰り返されて、本人の中に定着すると、低い声での指示でもちゃんと聞き取れるようになっていく)
後になってから「お母さんには、ちょっと厳しすぎると見えたでしょうね」とO先生が笑って言った。
いいえ〜、とんでもないです。
この訓練は小学校に入学してから絶対に役に立つことだし、家庭でも保育園でも徹底した実行は難しいから、ぜひぜひお願いいたします。(笑)
ちなみに、家に帰ってから、この手法をちょっと真似してみた。
昇平が食事中に、テーブルの上の味○素の瓶を取っていじり始めたので、「あら、今は何の時間かな?」と言ったら、昇平、あわてて瓶を戻しながら「青いのは見えているだけなの?」と言った。
一瞬「?」と思ったが、すぐに気がついた。
青いのは反射の光が見えているだけなの、の意味だった。
瓶の表面にテーブルクロスの青い模様が反射して、瓶の中の白い味○素が青く見えていたのだ。
それで、昇平は青い顆粒が入っているのかどうか確認するために、瓶を手にとって観察していたのだった。
う〜む、と思った。
食事中はきちんと食事に集中したほうが良いわけだけれど、この「何故だろう」「確かめてみよう」と思う好奇心や探求心も大事なものなんじゃないだろうか。
徹底した着席や集中の訓練はことばの教室の指導にお任せして、家庭では様子を見ながら、ほどほどにしておくのが良さそうだな、と思ったのだった。(^_^;)
今回のことばの教室も、収穫大だった。
次回が楽しみ♪ (*^^*)
[01/06/29(金) 07:49]