昇平てくてく日記

幼児〜小学校低学年編

歯医者・4

◎10月13日の記録

 リタリン  1回目 8:00  2回目 12:00
 デパケン  1回目 8:00  2回目 19:30

   ☆★☆★☆

昇平は歯医者に行った。
下の第一小臼歯が2本とも虫歯になって穴があいているのだ。
今年の5〜6月に一度、歯医者に通ったのだが、怖くてどうしても歯医者さんの治療が受けられず、進行止めを塗って本人の成長を待ったのだった。
さて、今回はどうだったか?

進行止めもすっかり取れてしまって、虫歯の穴が大きくなり、食事の度に食べ物が詰まって「いたい、いたい」と言うようになっていたし、そのたびに母にピッカー(糸ようじの反対側についている、つまようじのようなもの)で食べかすを取ってもらうのも辛くなっていたので、自分でも「歯医者さんに行く」「10月になったら行く」と言っていた。
歯医者さんに入るまでも落ちついていて、自分から「治療を受けるぞ」という心意気。
ところが。(^_^;)
やっぱり、一足病院に踏み入ると、とたんにこみ上げてくる恐怖心・・・だったらしい。
待合室に並んでいる大人たち数人を見て、「みんな、これから削るの?」と言いだし、「歯医者さんに聞いてみないと分からないよ」と答えると、受付に行って「みんな、もう削りましたか〜?」と受付のお姉さんに質問していた。さすがにそれではお姉さんには意味が分からなかったので、母が「あと、どのくらいで自分の順番ですか、っていう意味です。すみません(^_^;)」と通訳すると、「次なんです」という答え。それを教えたら、「え〜っっっ」と顔を曇らせていた。
でもって、いざ診察室に呼ばれると、やっぱり治療台になかなか上がれない。
上がると、削られるのが怖くて、上を向けない。
前回と同じでした。(苦笑)

で、結局、今回は歯みがき指導と進行止めを塗り、10日後くらいにもう一度挑戦してみることになった。
でも、たぶんまた無理だろうな〜、と先生が考えているのは、ありありと分かった。(^_^;)
昇平自身が、怖くても歯の治療を受けるぞ! と決心し、怖くても我慢する! と考えるようにならない限りは、治療を受けられないのだろう。・・・いつ、その日が来るかなぁ。先は長そうだ。
こうやって進行止めを定期的に塗りながら、永久歯が生えてくるのを待つしかないんだろうか。(苦笑)

   ☆★☆★☆

でも、4カ月ぶりに歯医者に来て、発見したこともあった。
昇平は、前回に比べて、話しかけられたことばの聞き取りが格段に良くなっていた。
前回は、先生のことばも歯科衛生士さんのことばもろくに耳に入らなくて、母が「先生の言うことをよく聞くんだよ」「看護婦さんの言うことをよく聞くんだよ」と言い聞かせて、ようやく少し耳にはいるようになっていたのだが、今回は、そんな必要もなく、自分で衛生士さんの話をちゃんと理解していた。
歯みがき指導も(時々、好奇心に引きずられて遊んでしまったが)ちゃんと受けられたし。
恐怖心さえなかったら、本当になんでもできるのだ。

また、治療にかかる前、歯をたくさん削るのかと心配して、先生のところに「先生、いっぱい削りますか?」と聞きに行っていたのも、進歩。受付でのやりとりもそうだったが、状況を人に確認できるようになってきたのだ。
ただ、先生はその時、隣の子どもの歯を治療中だったので、「ちょっとちょっと、今はダメだよ!」と悲鳴を上げさせてしまったけれど。(うわ!)・・・先生、申し訳ありませんでした。m(_ _)m

確かに、最近の昇平は場面理解が少しずつ良くなってきているような気がするし、その情報を得るためにどうしたらよいのかという方法も、少しずつ獲得してきているような気がする。
ただ、その一方で、周囲の人たちの気持ちや感情というものには無頓着なので、そのあたりはまだまだ。
当然だよな〜。場面理解がきちんとできるようにならなかったら、他の人の気持ちだって、理解できるわけがないんだもの。
焦りは禁物。はは・・・自分に言い聞かせています。(^_^;)

[01/10/14(日) 07:14]

[表紙][2001年リスト][もどる][すすむ]