昇平てくてく日記

幼児〜小学校低学年編

休日のスケジュール表

◎12月2日の記録

 リタリン  1回目 9:30  2回目 13:30
 デパケン  1回目 9:30  2回目 19:00

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日曜日はいつもとスケジュールが違うせいか、生活が乱れがちになる昇平。
いつになくおもちゃを散らかしてみたり、次から次へとやりたいことを口走って、ひとつも完成させられなかったり。家族とのコミュニケーションも、休みの日にはちょっと悪くなる。自分だけで空想して、そのセリフを言っていたり、歌を歌っていたり。こちらの話しかけが本人の中に入っていきにくいな、と感じられてしまう。

そこで、今回は朝初めにスケジュール表を作ってみせた。

あさごはん→お母さんは洗い物→買い物(ガソリンスタンド、本屋、ホームセンター、スーパー)→おひるごはん→ひとやすみ→お母さん少し仕事、昇平ひとりで遊ぶ→一緒に遊ぶ→スイートポテトを作る→おやつ

それぞれの行動の前には、おおよその時間も目安として書き込んだ。
昇平、それを見て喜ぶ。やはり、休みの日はなにをどうして良いのか分からなくて、自分で自分の収集がつかなくなっている部分があったらしい。

スイートポテト作りは、2,3日前から昇平が楽しみにしていたもの。
前にもここでちょっと書いたことのある「秋のずかん」という幼児用図鑑に紹介してあったのを見て、自分でもぜひ作ってみたくなったのだ。
それで、日曜日にスーパーでサツマイモを買って作ろうね、と言ってあったのだが、スケジュール表を作ったおかげで、おやつ作りは2時半からと理解できたので、母は朝早くから「スイートポテト作ろう」攻撃を受けずにすんだのだった。(笑)

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スーパーでは、昇平は張りきってサツマイモを選んだ。
午後、一緒に遊んだのは、すごろくと、先日届いた「こどもチャレン○」のワークブック。・・・昇平には今はまだ、勉強も遊びのうちなのだ。(笑)
ワークブックでは、文章の抜けている部分に適切な助詞を入れる、という問題が全滅。「サンタクロース(を)きがえる。」とか「ドア(が)しめる。」とか。
昇平が言った答えの様子を身振りや絵を交えて説明したら、本人もおかしいのに気がついて大笑いしていた。今はまだ、この程度の指示で良いだろうな。なにしろ、普段の彼の会話は、まだ半分以上「助詞抜け」文章の段階なのだから。
すごろくは、ルールを守って楽しく遊ぶことができた。

時々、気持ちがよそにそれて、他の遊びを始めてしまいそうになったり、これからすることを忘れて目先の行動に飛びつこうとしたり、という場面は何度かあったものの、「今はこれをしているんだよ」とか「これからスイートポテトを作るんでしょう」とか声をかけると、思い出して戻ってきていた。
が、しかし、この「気持ちがそれる」というADHDの特徴は、本当に実生活では困難を生じやすい症状だなぁ、とつくづく思う。
スケジュール表があったから当初の予定行動に立ち戻れたけれど、それがなかったら、戻ってくるのにかなり時間がかかったと思う。もしかしたら、戻ってこなかったかも・・・(苦笑)

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実は、この日の朝、私はわざと部屋を片づけないでおいてみたのだ。
前日出しっぱなしにしたおもちゃや本が散乱する中で、昇平はいつもの通りに着替えられるかどうかを確認しようと思って。
結果はやはり、まるでダメ。モノや本に目を奪われ、気持ちがそれてばかりで、ちっとも着替えが進まない。
それをさせるには、母が何度も声かけをしなくてはならないし、だんだん雰囲気が険悪になってくるので、途中から母は部屋の片づけを始めた。部屋が片づいてきて、すっきりしはじめると、昇平の着替えもスムーズになってきた。
集中的に行う行動は刺激の少ない環境で、というのはやはり大事だ。
大変だけど、毎朝(あるいは寝る前)の部屋の整理は欠かせないな、と改めて思ったのだった。

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さて、いよいよ本日のメインイベント、スイートポテト作り。
母が洗ったサツマイモを、昇平にラップで包ませ、電子レンジに入れるところから始まった。
柔らかくなったサツマイモを、先日届いた子ども用包丁で輪切りにし、小さなスプーンで実をくりぬいて、サツマイモのカップを作る。くりぬいた実は裏ごしして、砂糖とバターと牛乳、それに卵の黄身を加えて練り上げ、絞り袋でサツマイモカップに絞り出し、黄身を刷毛で塗って、オーブンで15分。
おいしいおいしいスイートポテトの出来上がり♪
昇平も一生懸命作業をしていた。
裏ごしは子どもの力では少し大変なので、最後には「ぼくもう疲れた〜」と言いながらスプーンを動かしていた。(笑)

さて、焼き上がったスイートポテトを、おじいちゃんとおばあちゃん、そして、お兄ちゃんと、ちょうど遊びに来ていたお兄ちゃんのお友だちにも進呈。皆、おいしいおいしいと食べてくれ、お兄ちゃんたちなど、もっと食べたくて、2つ残っていたものを3人でじゃんけんして奪い合っていた。お父さんは仕事だったが、帰宅してから、夕食後に食べて「おいしかったよ」と言ってくれた。
本人は、予想していた味と少し違っていたのか、1個の半分くらいしか食べていなかったけれど、皆から大好評だったので、とても満足した様子だった。
そのうち、また作りたいと言い出すかもしれないな〜。(笑)

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ところが、問題はそのあと。
朝作ったスケジュール表には、おやつのあとの予定を書いていなかったものだから、「今度はなにをする番?」「今度はなにをするの?」と昇平が何度も聞いてくる。
その都度「今度はお母さんは洗濯物を取り込むよ」とか「ゆうごはんだよ」とか口頭で教えたが、やはり文字で書いて見せた方が良かったような気がする。
そのほうが、本人も見通しが立って、安心して生活できるようなのだ。
昇平の場合、例えスケジュールが変更になったって、その旨説明して表を書き換えればよいだけのことなので、とりあえずの予定を朝のうちに全部書いてやればよかった。
この次の日曜日には、そうしてみよう。

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日曜日の夜、母は家庭教師のアルバイトが入っている。
いつもなら旦那が休みなので問題はないのだが、この日は旦那が仕事でまだ帰宅していなかった。
それまで一緒に遊んでいた昇平に「お母さんは家庭教師のお仕事に行ってくるね」と言うと、怒った怒った。(苦笑)
「おかあさん、行くな!」「もう、ゆるさないからね!」「お母さんをぶってやる!」と、紙箱を投げつけてきたり、木製ブロックで作ったハンマーで叩こうとしたり。しまいには、おもちゃの銃を持ち出してきて、ぼくも一緒に行く、ゆるさないからね、これで撃ってやる、と支離滅裂なことを言っていた。
そこで、昇平をぎゅっと抱きしめ、「パンパンパン」と指の先で昇平をつついて銃で打ち返した真似をしてくすぐった。
すると、昇平、廊下に転がってケラケラと笑い出し、立ち上がると「もう、ゆるすからね」と言って歩き出した。・・・2階へ上っていく階段の方へ。
一瞬、私はあっけにとられ、次の瞬間、昇平が許してくれたんだと気がついた。「ありがとう」「行ってくるね」と言ったら、昇平は素直に2階に上がっていった。
う〜ん、「もう、ゆるすからね」かぁ・・・・・・感無量だな。

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夜、母が出かけることも、やっぱり予定で教えておけば良かった、と思ったが、でも、こうして昇平が自分の気持ちを自分でおさめられるようになった場面に出会えたのも、すごく良かったような気がしている。
どんなに予定を立てていたって、物事は予定通りに運ぶとは限らないわけだから、最終的にはその場での判断ということになるのだろう。
判断・・・いや、違うな。陳腐なことばではあるけれど、やっぱり「愛情」と言った方がよいのだろうか。あるいは「誠意」?
なんにしても、今回の日曜日も、なかなか得るものの大きい休日だった。
次の日曜日は、ぜひ旦那も休みだと良いなぁ。

 

[01/12/03(月) 10:43]

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