昇平てくてく日記

幼児〜小学校低学年編

ADHDって、なんだろう

ADHDとは、日本語で「注意欠陥・多動性障害」と呼ばれる障害のこと。
とにかく、忘れっぽくてうっかり屋で落ちつきのない、極端な個性の人たちです。
それこそ、人類がこの地上に現れた太古の時代から、ADHDはあったのだろうと言われているけれど、それが、親のしつけや本人の性格の悪さのせいで起こっているのではなく、れっきとした原因のある障害の一種だったんだと分かったのは、つい最近のこと。
医療科学の技術が進んで、人の脳の働きが詳しく分かるようになって、初めて明らかになってきた障害なのです。

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ADHDは、脳の中のごくごく小さな組織に、ほんのちょっとした不具合があるために起こっているのだそうです。
脳はドーパミンという物質を自己生成しているのですが、ADHDを持つ人たちの脳は、このドーパミンを活用する働きが弱いために、脳の一部が不活発になっているのだと言われています。
活動が鈍っているのは、何かに注意力をずっと向け続けたり、自分の行動を自分でコントロールする働きを司る部分の脳。だから、結果として、うっかり屋さんのチョロ助さんになってしまうのです。

ただ、ADHDにもいろいろなタイプがあって、いつも元気で片時もじっとしていないようなADHDっ子もいると思えば、自分の席に静かに座っていて、ぽーっと夢の世界にひたっているような静かなADHDっ子もいます。
ADHDを日本中に有名にした司馬理英子先生の著書『のび太・ジャイアン症候群』では、先のタイプをジャイアン型、後のタイプをのび太型なんて呼んでいます。ドラえもんに出てくるジャイアンやのび太を想像してみると、なんとなく2つのADHDのタイプを想像できるかな?

でも、実際のADHDっ子たちは、ジャイアンとのび太をミックスしたような状態のことが多いです。
うちの昇平も、しょっちゅうぼーっとして、自分のする事を忘れてしまうあたりはのび太みたいだけれど、活発にはしゃぎ回って家中どたばたやっているときには、ジャイアンみたいに元気です。時には本当に「♪お〜れはジャイア〜ン、が〜きだいしょ〜!」なんて大声で歌っているし。(笑)

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ただ、ADHDが最近あまり急に知られるようになってきたせいか、間違った情報がまるで本当のことのように広まっていて、それはものすごく気になります。

よく言われるのは、ADHDの子どもが学級崩壊の原因になる、というもの。
ADHDっ子が子どもたちを率先してクラスの授業を妨害する、と言うんですね。
それから、ADHDのある子どもはキレやすい、というのも最近よく聞きます。
週刊誌や新聞、テレビでさえ、こういった「間違った」事実を、まるで本当のことのように言っていたりします。
そのたびに、私たちADHDっ子の親は「違うのに〜! そうじゃないのに〜!」ととても口惜しい思いをします。

確かに、彼らが落ちつきなくて衝動性が強いのは事実だけれど、だからといって、すぐに人に対して乱暴を働いたりするわけじゃないですよ。
昇平だって、ひっきりなしに椅子の中で体を揺すったり、なにか面白そうなものが目に付くと、つい席を立ってそちらへ行ってしまったりするけれど、他のお友だちをわけもなく殴ったり、突き飛ばしたりなんてしないし、先生の言うことだって、きちんと本人に分かるように話してもらえれば、ちゃんと理解して言われたとおりにします。・・・ただ、ADHDのせいで、ついついまた忘れてしまうのだけれど。(苦笑)

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ADHDを持つ子供は、全体の子どもの約5%。20人に1人はいる、と言われています。
そして、本当に問題になるのは、思春期になって起こる二次障害。これに関しては、また明日コメントすることにいたします。

耳新しい障害名ではあるけれど、実は身近なものかもしれないADHD。
これを機会に、少しでも理解してもらえたら・・・と思っています。

[02/04/07(日) 22:25]

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