昇平てくてく日記

幼児〜小学校低学年編

初めての給食と学習

障害児学級のゆめがおか学級は、知的障害児と情緒障害児の二つのクラスに分かれていて、それぞれ担任の名前で呼ばれている。
昇平が通う情緒障害児学級の方は「森村学級」。
クラスは複式で、5年生が2人、3年生が2人、2年生が2人、そして今年1年生に上がった昇平が1人。全部で6人のクラスだ。ちなみに、その大半は男の子で、皆ADHDを持っているらしい。

ところで、この「情緒障害児」という名称はなんとかならないのかなぁ。
ADHDや自閉症、LDといった障害を持つ子供たちのことなのだけれど、これらの障害って、本当は「情緒」の障害じゃないのよね。脳の機能にごくごく小さな問題を抱えていたり、発達にアンバランスがあったりして起こる「発達上の」障害なんだけどな・・・。人とのコミュニケーションがうまくとれなかったり、感情が不安定だったりするのを、「情緒」に障害があるためにそうなっている、と考えられていた時代の名残でついている名称なのよね。
いっそ「発達障害児学級」と改名したら・・・う〜ん、こんどは体がなかなか大きくならない、とか運動能力が劣っているとか(そりゃ私だわ。笑)いう子どものことと思われてしまうかな。でも、もっとぴったりした名称が見つからないものかしら。
・・・・・・と、これは脱線。(^o^A

さて、新しく昇平という後輩を迎え入れた森村学級。昇平が頑張っているのはもちろん、上級生たちもとても張り切っているらしい。(笑)
森村先生がまた、楽しそうな学校生活を連絡帳で教えてくださった。
初めて給食を食べて、教科学習をした日の様子。

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今日は初めての「給食」でした。
配膳の前に給食のやくそく事を確認しました。
「自分の食べられる量を伝えること」と言うと、昇平くんは食缶をのぞき込んでは「焼きそば、いっぱいだよ」(いっぱい食べられるよ、の意味)とニコニコのまなざしで話し、海草サラダには「これ、ちょっとだよ」といったように、しっかり伝えることができました。
サラダは全部は食べ切れませんでしたが、「一口は食べるよ」と私が言ったのに応えて食べました。
まわりのお兄ちゃんたちが、昇平くんにいいところを見せようとサッと食べ終わってしまったことにつられてか、40分くらいで食べ終えました。

国語では名前、算数では10までの数を書く学習をしました。
まわりが昨年度の復習プリントをしているのを見て、「ぼくも書く!」「ノートにお手本書いて!」。ていねいに書き取りをしました。
昨日から気づいていましたが、「えんぴつの持ち方」しっかりできていますね。とても助かりました。

パソコンや迷路の本がお気に入りです。
学習に疲れてきても、「○○が終わったら自分の時間だよ。好きなことができるよ」と話すと、「本が読めるぞ!」という感じで、それを目標にして気持ちをきりかえてがんばっています。

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偏食が多く、集中力の短いADHDっ子たちによく対応している学級だなぁ、とつくづく思う。
以前、学級見学に行ったときに森村先生から聞いたことだけれど、ひとつの授業の中でも、ひとつの課題にかける時間は10分から15分程度。それ以上になると集中力がとぎれてくるので、体を動かしてやる課題にしたり、別な課題に移ったりするのだそうだ。
ただ、もちろん、子どもたちが学習にのっているときには、もっともっと長い時間をとることもあるらしい。
それから、課題を終えたらもらえる「自分の時間」。
ゴールが目の前に見えていれば頑張れるのが、ADHDを持つ人の特徴。
大事なところをきちんと押さえて指導していらっしゃるなぁ、と感心している。

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さて、完全週五日制の実施に伴って、今日と明日は学校が休み。
いくら楽しいと言っても、毎日精一杯がんばってきている昇平には、本当によい連休になる。
休みの間にゆっくり体と心を休めて、エネルギーを充填したら、また来週も元気に学校に通ってほしいな。

[02/04/13(土) 13:31]

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