昇平てくてく日記
幼児〜小学校低学年編
忘れん坊将軍
ADHDの子ども(いや、大人も?)と付き合っていると、相手が「忘れる可能性がある」ということを常に頭に入れておかなくては、生活ができない。いちいち、相手が忘れたことに目くじら立てて怒っていたら、こっちの神経が持たなくなる。
それくらい、彼らは忘れん坊。
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昨日のこと。
小学校に入って初めてのプールが5校時目にあった。
2時45分に私が迎えに行くと、昇平たちは教室で着替えの真っ最中。
昇平はワイシャツのボタンを留めているところ。中にはまだ素っ裸でウロウロしている子もいる。(笑)
日差しは強いものの、空気がひんやりしていて、水から上がると寒いので、しばらく庭でひなたぼっこをしてから着替えに取りかかったらしい。
同じくお迎えに来た他の保護者と一緒に、彼らの着替える様子を見学していた。
と、3年生のKTくんが「ぼくのTシャツがない」と言いだした。
あっちこっち見て回ったり、水着袋の中などを探したりしたけれど、見つからない。
Hちゃんのお母さんが「もしかしたら、さっき運動着と一緒に脱いじゃったんじゃないの?」
運動着袋を調べてみたら、お母さん、大当たり! 運動着の中にしっかりとTシャツが重なっているのが見つかった。
ふと、気が付いて昇平の運動着袋を見てみると、こちらには運動用半ズボンが入っていない。
「昇平、半ズボンがないよ。どこ?」
どこだろう、とこちらも探し回ったけれど、なかなか見つからない。
おかしいなー。どこに置き忘れているんだろう?
と思ったら、昇平、自分の制服の半ズボンをのぞき込んで「あっ、ぼく着てた」。
オイオイ・・・・・・。(^_^;)
どうやら、母が迎えに着たのを見つけて嬉しくなって、運動着のズボンを脱がないまま、上に制服のズボンをはいてしまったらしい。
いかにもらしいというか、なんというか。
ADHDっ子が忘れん坊なのは、お約束みたいなものだけれど、あまりにもセオリーどおりに「忘れて」くれるのがなんだか愉快で、「あんたたちはホントに面白いねー」と笑ってしまった。
でも、ちょっと大声で言いすぎたかなぁ。
本人たちは忘れたくて忘れるわけじゃないんだから、あんまり面白がると傷ついてしまうかも。
反省。今度からは、せめて「君たちは楽しいねー」くらいにしておこう。
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その前の日には、昇平は、児童館で他のクラスのお友だちの水着袋を「うっかり」家に持ち帰ってしまった。
隣の席の子の運動帽を間違って洗濯に持ち帰ったこともある。
でも、その隣の子は隣の子で、昇平の運動着のズボンを自分の家に持って帰ってしまったことが・・・。(笑)
お互い様の「うっかり屋さん」「忘れん坊」。
でも、そのうちに、自分なりに忘れたり間違えたりしない方法を考え出すようになってくるはず。
完璧にとは行かなくても、自分で気をつけるようになってくれば、きっと忘れ物は減ってくるだろう。
それまでは、周囲の大人が気長に声かけしていくしかないんだよね。
まっ、見ていて面白い・・・いや、「楽しい」からいいんだけどさ。(笑)
[02/06/06(木) 09:29]