初めての電話

昨夜のこと。昇平が、封を切っていないベーゴマのセットを旦那の小物入れから発見した。
ベ○ブレードではなく、「超合金」と銘打った金属製のコマ２個に、紐とシューターがセットになっていて、小さなラムネ菓子が一つ貼り付けてある代物。
スーパーのお菓子売場で「おもちゃ付き菓子」として売っているのだが、実体は「お菓子が申し訳程度につけてあるおもちゃ」と言うのが正しい。でも、これでちゃんとお菓子の扱いになるので、菓子売場に置けるようになるんだよねぇ。子どもたちがいつも物欲しそうに見ているけれど、親になかなか買ってもらえないモノのひとつでもある。
これを旦那に買って渡してくれたのは、おばーちゃん。「昇平くんと一緒に遊んだら？」と。
ところが、旦那が忙しかったので、開封する暇もなく、そのまま小物入れに入れっぱなしになっていたのを、昇平がふと発見した、というわけ。

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以下は昇平と私との会話。

昇平「これ、昇平くんの！　やったー！　ぼく、これで遊ぶ！」
母　「それはお父さんのだよ。おばあちゃんがお父さんにくれたの。昇平くんのじゃないよ」
昇平「え〜・・・。ぼく、これ欲しかったんだ。これ、ぼくのだよ。これ、開けたい！」
母　「そう言われてもねぇ。お母さんのだったら上げられるけど、お父さんのものだから勝手に上げられないんだよ。お父さんが帰ってきたら、もらっていい？　って聞こう」
昇平「え〜・・・。お父さん遅いよ」
母　「う〜ん。遅いだろうね」
昇平「これ、欲しいよぉ！」

実を言えば、昇平が勝手にベーゴマを開封しても、旦那が怒ったりしないことは分かっていた。
だから、私の判断で昇平に与えても良かったのだが、「人のものが欲しくなったときには、きちんとその持ち主の許可を得てからもらう（使う）」ということを、きちんと覚えさせたかったのだ。
もう、欲しいと言えば誰でも快く与えてくれるような幼児ではないわけだから。

でも、昇平の言うとおり、最近旦那の帰宅はとても遅い。たぶん、今夜も１０時を過ぎるに違いない。
それでは直接許可を取り付けることはできない。
そこで「お父さんに電話をかけて、もらってもいいかどうか聞いてみよう」と言うと、そうする、と昇平も同意。昇平に受話器を取らせ、私がボタンを押して、旦那の携帯へ電話をかけた。

ところが、昇平が誰かに電話をするのは、これがほとんど生まれて初めて。
以前、郡山の私の実家に泊まりに行っていたお兄ちゃんと、電話で少ししゃべったことはあるけれど、ほとんどことばは出なくて、相手の言うことを聞いているのかいないのか、ただ受話器を耳に当て、やがて母と交代しただけという状態だった。
けれども、今回は、どうしても父親からベーゴマを譲ってもらうという目的がある。
さすがの昇平も、電話でしゃべりました！（笑）

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昇平「もしもし・・・・・・うん、ぼくだよ」
母　「（小声で）昇平です、って言わないと分からないよ」
昇平「昇平です。えっと〜お父さん・・・もらっていいですか！？」
母　「それじゃ分からないって。(^_^;)　ベーゴマだよ、ベーゴマ」
昇平「ベーゴマ、もらってもいいですか？」

「いいよ」と父に言われたようで、嬉しそうな顔になる昇平。
そのあとも、「うん・・・うん」と父の話に相づちを打っていたが、やがて変な顔になって

昇平「何言ってるのかわかんないよー」

あとで旦那に聞いたら、携帯の通信状態が悪くなって、通話が切れかかったのだそうだ。
でも、すぐにまた通話が安定したようで、「うん、うん」と話が続いた。

昇平「オッケー、わかった。いいよ。・・・じゃあね」

何を約束したのかと思ったら「日曜日にお父さんにもベーゴマを回すところを見せてね」という話をしていたのだそうだ。
私が交代して受話器を取ると、
「何事があったのかと思ったぞー」と旦那が苦笑いをした。
夜に家から電話がかかることはめったにないので、何か起こったのかと思ったらしい。
でも、初めて昇平とまともに電話でしゃべることができて、旦那の声はとても嬉しそうだった。

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そうやって、やっとのことで手に入れたベーゴマだけれど、実際には母と５分間も対戦すると満足して、それでおしまいになってしまった。
ホント、薬が切れている時間帯は、遊びの持続時間が短いんだよねー。
でも、これからもベーゴマでは時々遊べそうだし、それこそ日曜日には父とも対戦できるだろう。
誰かと一緒に遊べるアイテムが増えてよかった。
ついでに、初電話も成功して、よかったよかった。

今回は母が電話のボタンを押してやったけれど、次回は昇平自身にやらせてみようかな。
旦那には、当分昇平の電話相手になってもらうことになるかもしれないな。（笑）

[02/06/07(金) 10:00]