昇平てくてく日記

幼児〜小学校低学年編

顔を覚える

唐突だが、私は人の顔を覚えるのが苦手だ。
そして、旦那も実は人の顔を覚えるのが苦手。
旦那の場合は、視力が悪いので(左右とも眼鏡を外すと0.0いくつらしい)、それでなお、人の顔の特徴が覚えられないらしいのだが、私の場合は視力は人並。それでも、人の顔はなかなか覚えられない。

一緒に何かやったり、しゃべったり遊んだりすれば、顔は覚えて行くし人柄も覚えるのだけれど、ちょっと時間がたってから再会したり、まったく別の場所で出会ってしまったりすると、「見覚えのある顔だな」とは思うのだけれど、それがどこで会った誰なのか思い出せなくて、悩むことになる。
見覚えがあるから知り合いだと思っていると、実は単なる空似で、まったく知らない人だった、なんてこともよくあるので。
昨日も、スーパーのレジで見覚えのある人と出会って挨拶したのだけれど、向こうはこちらを知っているのに、私はどこの誰だったかとうとう思い出せなかった。当たり障りのない挨拶を一言二言かわしてやり過ごしたのだけれど、レジを離れるまで、心苦しいような不安なような、なんとも居心地の悪い思いがしていた。誰だったっけ。この程度の挨拶ですませてよい人だったっけか・・・と。

思うに、私は人と話すとき、相手の顔をよく見ていないらしいのだ。
人の話の内容そのものにはかなり集中する。表情もよく見ている。
でも、顔の造作そのものには、あまり関心を払っていないのだ。
だから、次にあったとき、その人の顔がよく分からない。
こういうとき、向こうが「○○でご一緒した△△です」と名乗ってくれると、とても助かる。
仕事柄、胸に名札をつけてくれている場合も、非常に助かる。
だから、仕事で出会う子どもたちの顔の方が覚えるのは早い。制服には名札が付いているし、指導するときの成績表にも名前が書いてあるので、いつも顔と名前をマッチングさせながら話できるから。

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我が家では、お兄ちゃんは人の顔と名前を覚えるのが得意。
新しいクラスになっても、たちまち全員の名前を覚えて話しかけられるようになるので、お兄ちゃんには友だちがとても多い。
一方の昇平は、人の顔を覚えるのがとても苦手。
時々会っている実の伯母でさえ、しばらく会わなかったり、思いがけない場所で出会ったりりすると、それが伯母だと気がつけない。
私の実家の親戚も、おじいちゃん、おばあちゃんくらいは見分けがつくが、それ以外のメンバーは顔と名前が一致していない。
私自身がそうだから、昇平の気持ちはよく分かるような気がする。
きっと、彼も人の顔をよく見て覚える、というのが苦手なのだ。

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今週末、私たちは私の実家のメンバーと一緒に仙台方面へ出かけることになっている。
また、昇平はみんなの顔がよく分からなくてウロウロするのかな〜・・・と考えるうち、ふと思いついた。
皆の顔写真入りの家族表を作ってみせれば、もしかしたら、顔の見分けがつくようになるんじゃないだろうか。

私が高校の頃、担任の先生は、生徒の顔写真と名前の載った単語帳のようなものを持っていて、それをめくりながらクラス全員を覚えていた。
あんなふうなもので、繰り返し見せたら、覚えられるかも。

というわけで、一番新しい写真を使って、写真入りの家族表を作ってみた。
実家の両親、妹二人とその家族、弟夫婦。写真の下には呼び名と、母との関係を書いて。
それを昇平に見せたら「ぼくたちも載せて」と言ったので、ついでに、我が家の四人も追加した。
我々の顔を覚える必要はないけれど、もしかしたら、全体の血縁関係が理解できるようになるかもしれない。・・・虫の良い期待だけれど。(笑)
いろいろな表情の写真を見せながら、一人一人の顔の見分けがつくかどうか、やってみようと思っている。

人と関わりを持つためには、その人を覚えなくてはならない。
顔の見分けがつくようになったら、今までよりも、一段階進んだ関係が、その人と持てるようになるだろうか?
ささやかな実験の開始である。(笑)

[02/08/06(火) 15:00]

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