昇平てくてく日記

幼児〜小学校低学年編

WEB同人誌と私

今、私はWEB同人誌(ホームページ上で公開する同人誌のこと)の編集作業の真っ最中なので、日記の更新がなかなかできないでいる。
日記だけを読んでいる方だと「なにかあったのかな?」と思われていたかもしれないですが、我々は元気でいます。昇平は風邪をひいて鼻水ぐずぐずですが、熱はないし、まずまずのようです。

さて、その同人誌の話。

私が小説を書き、同人誌の編集をすると言うと、「朝倉さんって、なんでもできるのねーーー!」と驚かれることがある。
どうやら、ホームページに登場する「療育の母」(?)のイメージの方が先行しているものだから、『その上、小説まで書くの!?』というニュアンスの驚きらしい。
そう言われると、私は思わず苦笑するしかない。
だって、もともとの私は、こちらの「小説を書くのが好きな朝倉」なのだもの。

朝倉玲という名前は、本名ではない。大学時代から使っている私のペンネームをハンドルネームにしたもの。もうかれこれ20年以上も使っているので、今ではすっかり私の一部。本名で呼ばれても、ペンネームで呼ばれても、私は返事をする。(笑)
アサクラ・タウンも、本来は自分の作品の発表と、ネットでつながった人たちとの交流の場として開設したものだった。てくてく日記も、以前は「かわらばん屋」という名前で、日々の出来事をつづった、ごく普通の日記だった。
それが、昇平が3歳を過ぎたところで、彼にADHDがあることが判明し、その障害に合った対応の仕方を求めて障害関係のホームページに出入りするようになり、そこで知り合った人たちが私のホームページにも訪問してくれるようになり・・・障害について専門的に話ができる掲示板が欲しいね、ということで療育掲示板が新設され・・・日記も、昇平に焦点を絞った「昇平てくてく日記」と名前を変え(「かわらばん屋」はサイトの更新記録のページになった。)・・・ADHDに関する説明や、障害ある子どもたちへの対応を学ぶためのペアレント・トレーニングのページが増え・・・かくて、今のようなアサクラ・タウンが出来上がった。

初めから、こんなふうなサイトにするつもりは、全然なかった。
たまたま、昇平にADHDという障害があったから、なりゆきなりゆきで、こちらのほうへ流れてきただけ。
今じゃ、ADHDの子を持つ親御さんの間でもちょっと名のしれたサイトになってきたらしいのだけれど、それを聞くたび、なんだか不思議な気持ちになる。ほんと、いつのまにかこっちに来てしまっていたんだなぁ・・・って。

それでも、私は自分をやっぱり「物書き」だと思っている。
書く作品はプロのようにすばらしいものではないのだけれど、いつだって、精一杯自分の伝えたいこと、語りたいことを文章の中に織り込み、読んだ人に共感してもらえたらな・・・と願っている。
確かに、私は昇平の母だから、「療育の母」の面を持っているのも確か。
でも、それよりももっと深いところ、もっと基本のところで、私は「文章を書くのが好きな朝倉玲」であり、それは、たとえ昇平にでも譲れないと思っている。だって、私から書くことを取り上げられたら、私は元気でいられなくなってしまうのだもの。

自分が元気でいられるものは、その人それぞれで違っていると思う。
ただ、自分が自分であること。これを抜きにして「母」だけになってしまったら、それはきっとかなり辛いことだろうと思う。
自分が元気でいるために、自分が自分であることを大事にする。
それは、どんなに忙しくても、忘れちゃいけないことじゃないかな・・・と。

そんな想いから、私は、仲間たちの作品も集めて、WEB同人誌を発行している。
WEB同人誌「星空タウン6」は、ただ今、編集作業の真っ最中。
今月半ば頃には、アサクラ・タウン内で公開できることだろう。

[02/11/01(金) 08:59]

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