昇平てくてく日記
幼児〜小学校低学年編
ミダス王
土曜日の夜、寝る前にお話をしてやった。
自分の触れるもの全てを黄金に変えたいと願った、ギリシャ神話のミダス王の物語。
ちなみに、このミダス王、「王様の耳はロバの耳」に登場する王様でもある。
神に願いを聞き遂げられて、城内のさまざまなものを金に変えて喜んでいたうちは良かったが、いざ食事をしようとすると、パンも肉もスープも酒も、すべて黄金に変わってしまって食べられない。大事な愛娘の王女まで黄金に変わってしまったとき、王は初めて自分の過ちに気がついて、泣いて後悔する。そこへ神がまた現れて、王の反省している姿を見て、全てを元通りにしてくれる・・・というお話。
昇平は、王が食事をしようとして、食べ物が「キンキラキーン☆」(←母が勝手に創作した効果音)と金に変わるたびに、大笑いして大喜び。王女が金の彫刻になってしまうとちょっと心配そうな顔をしたが、魔法が解けて元通りになると、ホッとしたようにまた笑顔になった。
昇平にお話を聞かせるときには、ハッピーエンドが原則。寝る前に聞くお話なので、そうでないと安心して眠れないらしい。(笑)
お話が終わってから、昇平に聞いてみた。
「昇平くんは、さわると金に変えられる魔法の力、欲しいと思う?」
すると、昇平、にやっと笑うような顔をして「ちょっと、欲しいときがある」。
おや、微妙な答えだね。
「どんなとき、欲しいと思うの?」
「お母さんが『片づけなさい!』って怒ったときには、キンキラキーン☆って、金に変えたい」
あっちゃ〜。言われてしまった!(苦笑)
実は、その日の夜、布団を敷く部屋がものすごく散らかったものだから、昇平を「片づけなさい!」と叱りつけ、「片づけないで残っているものは全部捨てるからね!」と、ゴミ袋を手に迫ったのだった。
昇平、捨てられては大変、と必死になって、お片づけ箱に何もかも(ゴミまで一緒に)放り込んでいたけれど。
う〜ん、たまにはそれくらい強く言ったほうが良いかと思ったのだけれど、逆効果だったみたいね。
反省。
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同じ土曜日の夜のこと。
父が自分の起きている時間に帰宅したので、大喜びした昇平。
「明日(日曜日)はおやすみ? おやすみ?」と何度も聞いていたが、父に「ごめんね〜。明日もお仕事なんだ」と言われると、猛烈に怒りだした。
いわく「お父さんのお仕事をやっつけてやる! お父さんはお仕事に行くな! 絶対に行かせないぞ!!・・・」
昇平にそう言われるのが何より応える父は、泣き笑いの顔で「う〜ん、ごめんよ〜」と言い続けていた。
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最近、昇平は本当に親に対してもいろいろ言うようになってきた。
それだけ大人になってきたんだな、と思う。
まだ、親がどうして叱ってくるのか、親がどんな気持ちで休日出勤するのか、そこまでは思い至らないけれど、まぁ、今の段階では、このくらいの反応で当然というところだろうな。
ちなみに、昨日の日曜日、旦那は7時過ぎに帰宅して、夜は昇平と一緒にテレビゲームをやっていた。
お兄ちゃんは期末試験の勉強中だったので、昇平は父親を独占。少しは満足できたんじゃないかな。
母親も大変だけど、父親もなかなか大変だよね。
ね、旦那。
[02/11/18(月) 10:57]