昇平てくてく日記
幼児〜小学校低学年編
お兄ちゃんと遊ぶ
昇平は今まで、なかなか他の人と一緒に遊ぶことができなかった。
ルールが理解できない。順番が守れない。遊んでいても、すぐに他のことに気持ちが移って遊びやめてしまう。一緒に遊んでいられる持続時間が短い。(トランプなら、一度勝負が決まれば、後はもう満足して終わりになってしまう)
一緒に遊び始めたはずなのに、いつの間にか自分だけの遊びになってしまって、相手がつまらなくなって離れていく・・・というのも、しばしば起こっていた。
ところが、ここに来て、昇平の遊び方が少しずつ変わってきた。
誰かと一緒に遊ぼうという気持ちが育ってきたのだ。
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今、昇平の一番お気に入りの遊びは、RPGの「ゼルダの伝説ごっこ」。
ダウンベストにベルトを締め、おもちゃの剣と段ボールの盾を構え、家の中をあちこち旅して回る。
そして、お兄ちゃんに誘いかける。「おにいちゃーん、闘いごっこしよう」
お兄ちゃんは敵ボス役を引き受けてくれる。お兄ちゃんを相手に、えい! やあっ! と剣を振り回す昇平。どったんばったん、とても賑やか。
「昇平は本気でかかってくるだけだからいいけど、僕は昇平の力を考慮しながら相手するから、すごく疲れるんだよ」とは、お兄ちゃんの台詞。ご苦労様、お兄ちゃん。(笑)
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数日前からは、トランプ遊びもするようになってきた。
お兄ちゃんが丁寧に遊び方をレクチャーしたので、七並べと神経衰弱はできるようになった。
今は、隣の部屋で「遊技王カード」の遊び方を教えているらしい。
かれこれ30分は経つのに、まだ熱心に遊んでいる声がする。
兄 「○○は1300のダメージを食らった」
昇平「うおぉ〜〜!!(バタン☆ と飛び跳ねた音)」
兄 「昇平のターン、終了。お兄ちゃんの番」
すごく楽しそうだ。
「昇平もけっこう遊べるようになってきたよね」
とお兄ちゃんが言っている。
一緒に遊べるようになってきて、遊ぶのが楽しくなったから、お兄ちゃんも今まで以上に相手をするようになったんだよね。
時計は8時。
二人とも、もうそろそろ宿題をしなくちゃならない時間なのだけれど・・・
・・・もうちょっとだけ、このまま遊ばせておいてやりたいな。(笑)
[02/12/09(月) 19:57]