昇平てくてく日記

幼児〜小学校低学年編

知識の統合

今日の午後、昇平は歯医者に行ってきた。
昔はあれほど嫌がって騒いでいたのに、最近では待合室でも静かに遊んで待っていられる。

大好きなブロックでいろいろなものを作っていると、こんなテレビのコマーシャルが流れた。
「風邪のときには○○。塗るだけで呼吸がすーっと楽になります」(何のCMか分かりましたか?)
すると、それを聞きとめた昇平が、顔を上げて私に尋ねてきた。
「呼吸ってなに?」
ほう、遊びに熱中していても、かなり周囲の音が入ってくるようになってきたんだね。
「(呼吸ってのは)息をすることだよ」と教えると、昇平、今度は「エラ呼吸って、なに?」

・・・そういや、最近夢中で読んでいる『リンクの冒険4コママンガ』にそういうことばが出てきたねぇ。(笑)

「エラ呼吸ってのはね、お魚がエラで息をすることだよ」
と言いながら、手でエラの形と動きを真似てみせると、昇平、ちょっと考えてから、不思議そうに「だって、海の中(なのに)・・・」とつぶやいた。
おぉ〜! そこまで気がつくようになったのかい!!
「うん、お魚はね、エラで水の中から酸素を吸うんだよ」と教えると、どうやらそれで納得したらしく、後はまたブロック遊びに戻っていった。

   ☆★☆★☆

今までの昇平は、様々な場面ごとにいろいろな知識は得ていたのだが、それを関連づけて考えることがうまくできないでいた。
だから、体験したことは体験しっぱなし。それを組み合わせて、疑問に思ったり、推論したり、結論を導き出したり、ということはほとんどできなかった。
ところが、最近の昇平は、これがかなり上手になってきている。
「呼吸」ということばの意味を知ったことから、本で読んだ「エラ呼吸」ということばを思い出し、それはどういう意味かと尋ねてくる。魚の呼吸(息)のことだと聞くと、水の中でどうして息ができるんだろうか、と疑問に思う。
これは、個々に得た知識が彼の頭の中で統合されてきているってことなんだよね。

断片的な知識の統合は、場面理解や人の心情理解のための、とても大事な基礎能力になる。
ずーっと、ずーっと、なかなか伸びなかったこのあたりの部分が、今、ようやく動き出しているらしい。
やっとだね。やっと動き始めたね。

最近の昇平を見ていると、なにか雰囲気が変わってきたな、ととても思う。
行動にまとまりが出てきているというか、いろいろと、わけが分かるようになってきたというか。
それは、このあたりに起因しているのかもしれない。

2003年。
今年は、なかなか面白い年になりそうな予感。

[03/01/08(水) 16:38]

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