昇平てくてく日記

幼児〜小学校低学年編

児童館に行けなくなる?

学年末が近づいてきて、来年度の話がいろいろ出てくるようになった。
来年は昇平も2年生。
ゆめがおか学級に新一年生が入ってくるかどうかは分からないけれど、一年間の経験を基礎にして、一段とお兄ちゃんになって伸びて行くんだろうな、と思っている。(親の期待? 笑)

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ところが、先日、母が仕事の日に昇平を夕方まで預かってもらっていた児童館で、来年度は受け入れられないかもしれない、と言ってきた。
昇平はいまだに児童館に着くと早々に「すみません、(来る途中で)おもらししちゃいました」と言って、トイレで着替えをするところから始まるという。つまり、生活面での自立が遅れている。
そこにもって、誰かがケンカを始めたりすると、たちまち興奮して飛んできて、その子を「こいつが悪い! やっつけてやる!」と言って火に油を注いだりするらしい。要するに、とても手がかかる。
来年度、新一年生が入ってくると、そちらに手がとられる上に、子どもの人数も多くなると予想される。ところが、町の緊縮予算のせいで、対応する職員は現状の2名のままから増える予定はない。
故に・・・「手のかかるお子さんは、家庭で見ていただきたいです」という話になるのだ。

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昇平は今、場面認知がどんどん良くなってきて、いろいろなことの「関係」を理解し始めている。
「こうしたら、こうなる。」「ああしたら、こうなるんじゃないかな。」といった、原因と結果も理解したり、予想がついたりするようになっている。
これは、人間関係においても同様で、今ちょうど「こうしたら仲良く遊べるらしい」「仲良く遊びたいけれど、どうしたらいいのかな」という段階まで、発達がさしかかってきているのだ。

家族となら、だいぶ遊べるようになってきた。
休日などに、昇平の方から「一緒にゲームしよう」「オセロをやろう」とお誘いがかかることも多くなってきた。
今度はそれを、家族以外のお友達にも言えるようになっていく時期。
お誘いしたあと、どうやったら、その誘いを受けてもらいやすくなるか。
一緒に遊んでいるうちに、トラブルが起こってしまったら、どう対処したらよいのか。
どうしても「合わない」お友達がいたときには、どうやったら危機回避することができるのか。
それらは、家庭の中では学ぶことができない。
やはり、同じ子ども同士の中で、もまれながら覚えていかなくてはならないのだ。

我が家の近所には、同年代の子どもがいない。しかも、地元校に障害児学級がなくて越境通学しているので、同じ学校の子どもたちもほとんどいない。
児童館が、学校と並んで、重要な社会経験の場になっているのだ。
「障害のあるお子さんは家庭で。」では、ないんだよね。

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来年度、昇平が児童館に行けなくなってしまったら、どうなるだろう。
我が家ではおじーちゃんが家にいるけれど、おじーちゃんにはとても昇平の面倒をみることはできない。
だから、私が仕事を辞めるしかない。
週に2回だけのパートだけれど、辞めると経済的にとても苦しくなるし、それなりにやりがいを感じていた仕事を途中で辞めることも、とても辛いんだよね・・・。
昇平には罪はないけれど、「この子がごく普通の子だったら、私はずっと働けたのかな」なんて、つい考えたりもしてしまう。

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児童館からその話があった日、ちょうど病院の診察日に当たっていたので、担当の先生に話して聞かせた。
「これだけいろいろ成長してきているのに、それでもダメなんですか。厳しいなぁ〜」とK先生。
でも、とりあえず、来年度から病院でCSST(子供用のSST=円滑な人間関係を持てるようになるための社会訓練)を受けられる運びにはなった。

SSTで適切なやりかたを勉強すれば、昇平も、もっと積極的にお友達と遊べるようになるかもしれない。
遊びの途中でトラブルが起こっても、自力で解決できるようになってくるかもしれない。
誰かが派手なケンカを始めても、「こいつが悪い!」なんて言うよりもっと効果的にケンカを止められる方法が見つかるかもしれない。
今、一番昇平に必要なもののひとつが、このSSTだと思っていたから、この病院での話は、とても嬉しかった。

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あと1週間ほどで3月が来る。
3月が過ぎれば、新年度だ。
来年は、いったいどんな年になるんだろう。
皆目見当もつかない状態になってしまって、ちょっとため息。
でも、くよくよ悩んでもしかたないから、その日その日をがんばるだけだけどね。

あ〜あ、ホントにこの日本の経済不況。早くなんとかならないかなぁ。(苦笑)

[03/02/20(木) 09:35]

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