昇平てくてく日記
幼児〜小学校低学年編
薬を飲ませ忘れて
昨日、夕食の支度をしようと台所でエプロンをつけたら、ポケットの中に何かがある。
おや、なんだろう? と思いながら手を入れてみると、なんと昇平の朝の薬が二包、そっくり出てきた。
ADHDの薬のリタリンと、てんかんの薬のデパケン。
きゃ〜〜〜っ!! 私ったら、今朝、昇平に薬を飲ませないで登校させちゃったんだわ!!!
今朝はお兄ちゃんがお弁当持ちだったので、お弁当を作るのに忙しくて、すべてが5分遅れのスケジュールになっていた。
昇平の朝食もいつもより5分短くなってしまって、「早く早く! 遅刻だよ〜〜!!」とせかして食べさせ、準備をさせているうちに、朝食後の薬を飲ませ忘れてしまったらしい。そして、そのまま夕方まで思い出さなかった・・・というわけ。
これは、さぞ担任は苦労なさったことだろうと思い、急いで森村先生にメールを打った。
昇平にも「今日はどうだった?」と聞いてみたけれど、なにかうにゃむにゃと答えたものの、なんだかよく分からない。
昼食後のリタリンは先生に預けてあるので、お迎えの時にはいつもとまったく変わらない様子だった昇平。
でも、きっと午前中は落ちつかなかったんだろうな・・・。
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すると、森村先生からその夜のうちに返事のメールが入ってきた。
こんなことが書かれていた。
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メールをみて,なるほど・・・・そうだったのか・・・。が率直な感想です。
1校時目は,朝の会(いつも通りでした。)の後,プリント学習をしました。そこで,今思うと明らかにお薬の有無が関係ある行動をとりました。
答え合わせの後,重要語句について,「テレビに映し出した私の補足コメント」を自分のプリントに書き込むという指示を出しました。テレビ画面,私,自分のプリント・・・どこに活動の基準ををいたらいいのかわからずにキョロキョロ・・・,やがて,ボーとしはじめ,隣の席のHちゃんに,「ここにあれ書くんだよ」と何度も教えられるうちに,「エーわかんないよぉー」。次の私の指示でとどめだったのでしょう。「わぁーん」大泣きしてしまいました。
Hちゃんと私でプリントを完成させ「同じだね」でとりあえず,一件落着でした。
2校時の算数も,「自分の学習時間」の計算カード問題に,集中できず,これまでは,すらすら解けた計算が2〜3倍は時間がかかったため,一番最後に自分の時間(注:学習内容が終わった順に自分の時間になり、好きなことができる。)となりました。
まゆみ先生と,その様子を見て,共通の感想。「今日,昇平君,絶不調だね。どうしたのかな?」
3,4校時はいつも通りでした。
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時間割を見てみたら、3校時目は交流学級での体育、4校時目は生活の時間となっていた。
朝の会ではいつもの通りだったということから見ても、普通の活動であれば、薬なしでもなんとかこなせていたのだろう。
ところが、国語や算数のように、集中力や注意力をフルに発揮しなくてはならない授業だと、とてもついていけなくなって、結局大泣き・・・ということだったらしい。
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メールを読んで、やっぱりねぇ、と思った反面、「多動」そのものがだいぶ落ちついてきていたことにも改めて気がつかされた。
そういえば、薬が切れてしまう夜の時間帯も、興奮したときや眠くなったときは別として、普段はもう、「落ちつきなくてうるさい」という感じることはほとんどない。だいぶコントロール力がついてきているのだろう。
ただ、集中力や注意力の面は、薬がないとまだ十分に働かない。
実は、最近の昇平の様子を見ていて、リタリンの卒業も近いのでは、と漠然と考えていたのだけれど、今回の一件で、まだもうしばらく投薬が必要だということが分かってしまった。
しかたないね。
キミは今、学校やまわりの世界から本当にたくさんのことを学んで自分のものにしていく、とてもとても大事な時期にいるのだもの。
もう少しの間、お薬の助けを借り続けようね。
とりあえず、これからはできる限り薬を飲ませ忘れないようにしよう、と決意を新たにした母だった。
[03/03/13(木) 10:43]