昇平てくてく日記

幼児〜小学校低学年編

初めてのキャンプ(前編)

この週末、宮城県の南の県境に近い丸森町のキャンプ場へ、一泊二日のキャンプに行ってきた。

「いつか子どもを連れてキャンプに行きたいね」と旦那と話してから十年。ついにその念願がかなった。それも、昇平自身から「キャンプに行きたい」と言い出したことで。
旦那は仕事が猛烈に忙しくて、その前の週も、そのまた前の週も休みなしで働いていたのだけれど、この週ばかりはなんとしても休みを取ろうと、いつにもまして仕事にがんばっていた。(本当にご苦労様。)
キャンプの手続きや準備はすべて私に任されたので、キャンプ場に予約の電話をかけ、インターネットで情報を集め、これまでに買い集めていたアウトドアブックを見直して必要なものをリストアップし、タイムテーブルを作った。
なにしろ昇平が一緒なのだから、ちょっと念を入れすぎるくらいでちょうど良かった。

   ☆★☆★☆☆★☆

ところが、東日本はやっと梅雨が明けたと思うと、今度は秋の長雨モード。毎日毎日雨が降る。
雨が降ったらキャンプは延期、または中止と聞かされて、昇平は気が気じゃない。部屋の窓にたくさんてるてる坊主をつけて、「雨やめー!」「雨なんかやっつけてやる!」と息巻いていた。
土曜日も朝から小雨。キャンプ場に電話してみると、同じような天気だという。昇平、怒る怒る。「雨雲を空から落として、綿あめにして食べてやる!」・・・あれだけ大量の綿あめを食べたら、お腹こわすと思うんだけど・・・。
旦那はその朝も一仕事して、10時頃家に戻ってきた。
その頃になると、雨もやんできた。「よし、行こう!」
前の日からそろえておいた山のような荷物を、セダンのトランクに詰め込んで、家族4人で出発した。

   ☆★☆★☆☆★☆

キャンプ場につくと霧雨が降っていた。「お泊まりできる?」と昇平が心配そうに尋ねてきたが、キャンプサイトに荷物を運ぶうちに雨は上がって、空が明るくなってきた。
今回、テントはレンタル。サイトにすでに張ってあったので、とても楽だった。毛布や鉄板もレンタルした。ここは公営キャンプ場なので、入村料が1人500円、レンタルテントは一張り2000円。安くてありがたい。水洗トイレ、共同炊事場、温水シャワーなどがあるが、掃除が行き届いているし、管理人の対応もしっかりしていて親切だし、初心者にはとても安心できるキャンプ場だった。しかも景色が美しい・・・! 緑の中で思わず深呼吸してしまった。
旦那も子どもたちも、キャンプ場に着いてから元気になっている。普段はあまり意識しないのだが、実は我々家族は意外とネイチャー派らしいのだ。賑やかな行楽地より、自然多い静かな場所のほうが皆絶対に生き生きしてくる。

キャンプ場には水遊びのできる川が流れているのだが、降り続く長雨で増水して激流になっている。眺める分には美しいが、水遊びなどはとても不可能。
昇平は網を持ってきていたが、あきらめきれなくて、キャンプ場の中を流れている小川で魚すくいに挑戦していた。が、そこはすぐ目の前のブナの森から水がわき出してできた川。魚など棲んでいるはずもなく、「何もとれないー」とちょっとがっかりしていた。

だが、水遊びなんかできなくても、キャンプ場は素敵な自然でいっぱいだった。
滝が見られるという遊歩道を4人で歩いていくと、お兄ちゃんがサルナシを発見した。キウィの原種という話だが、割ってみると本当にキウィそっくり。食べると味もキウィだった。お兄ちゃんと母は大感激。
昇平は途中でキノコを見つけたり、アリの大軍団を見つけたり。さすがに歩き疲れて、途中で母と引き返したけれど、最後まで歩いて滝を見てきた旦那とお兄ちゃんの話では、最後の数百メートルが登山並みのきつさだったとか。ああ、戻って良かった。

   ☆★☆★☆☆★☆

後編に続く。

[03/08/18(月) 16:46]

[表紙][2003年リスト][もどる][すすむ]