昇平てくてく日記

幼児〜小学校低学年編

夏休みの思い出

夏休みが終わった。
子ども達は月曜日から学校に行き始めている。

夏休みの残骸がまだそこここに散らかる部屋を眺めながら(キャンプ用品の残りとか、出しっぱなしのおもちゃとか)、この1ヵ月あまりを振り返って、浮かんでくる率直な気持ち。
「あ〜あ、夏休みが終わっちゃったんだ」

これは我ながら意外だった。
いつも、夏休みが終わって子ども達が学校に行き始めると、「やれやれ、やっと学校が始まった」とほっとして、散らかった部屋を片づけ、コーヒーでもいれて、「また自分の時間が戻ってきた〜」とのんびりしていたものなのだけれど。
ところが今年は、確かにほっとした気持ちもあるのだけれど、それ以上に強く感じたのが、「子ども達がいなくなって寂しいな」という気持ちだったのだ。

何故だろう?

たぶん、それは、子ども達と一緒に過ごすのが楽しかったから。
この夏の昇平は、ますます「誰かと遊ぶことは楽しい」と分かるようになったようで、しょっちゅう母を遊びに誘いに来た。
母がパソコンに向かっていて一緒に遊べないときにも、「ほら、これを見て」といろいろなものを見せに来た。それが、たいてい、本当に一見の価値のあるような面白いものや上出来のものだったので、こちらも見るのが楽しかった。

   ☆★☆★☆☆★☆

夏休み始めに、「必ずやる」と決めた生活表には、一日も欠かさず一行日記を記すことができた。
母に言われなくても、自分から思い出して「そうだ、日記!」と鉛筆片手に生活表のところへ飛んでいったこともある。
日記に書く内容は、母に手伝ってもらわないとなかなか思い出せなかったけれど、そのかわり、昨日やったことをいくつか話して聞かせると「じゃ、○○のことを書く!」と自分で決めて書くことができた。
この辺、お兄ちゃんとは違うなー、と思った。
お兄ちゃんは日記に書く文章の一言一句まで母に手伝ってもらいたがったし、いざ書くときには、「こんなこと書いてホントにいいの? おかしくない?」と聞いてくるヤツだったのだ。
(さすがに、中学生になったらそういうことはなくなったけれど。お兄ちゃんも大人になったなぁ、しみじみ。)

生活表を見てみると、こんなことがつづってある。

7/20 「スイカボート」(を作った、という意味)
7/23 「ジャコランタン(注:ジャック・オー・ランタン・・・カボチャ提灯のこと)とあわぶろ(泡風呂)とナン」
7/29 「おばあちゃんと縫いものした」
8/5  「お兄ちゃんと料理した」
8/8  「(おばあちゃんと)あみものした」
8/13 「クッキーを作った」
  ・・・このあたりが、何かを作って楽しんだ記録。


7/24 「お兄ちゃんとボクシングした」
7/25 「お父さんとファイナルファンタジーをやった」
8/7  「(お兄ちゃんとお母さんと)3人でファンタシースターオンライン(のゲームをした)」
  ・・・このへんは、誰かと一緒に遊んで楽しかった記録。


8/9  「歯医者さんでがんばった」
8/12 「お部屋をきれいにかたづけた」
8/21 「べんきょうをいっぱいやった」
8/22 「あらいものをてつだった」
  ・・・これは、がんばった記録。


8/1  「郡山(母の実家)へ行った」
8/2  「遊園地へ行った」
8/14 「おばさんとオードブルを食べた」(おばさん一家と夕食を食べた)
8/16 「キャンプをした」
8/17 「(キャンプで)朝ごはんを作った」
8/24 「おまつりに行った」
   ・・・なぁんて、休みならではの楽しみの記録もあるかと思えば


8/3  「ガ○トでステーキ食べた」
8/18 「お母さんとにらめっこした」
8/20 「スーパーの本屋でたちよみした」
   ・・・なんてことまで記録されている。(笑)


8/23 「しょうへいのたんじょう会」
   ・・・この文はひときわ濃い文字で書かれている。嬉しかったんだろうな。

   ☆★☆★☆☆★☆

日記全体を見てみると、誰かと一緒に何かをした記録がかなり多い。
それを見ただけでも、この夏の昇平が、人と関わること、同じことをすることを楽しんでいたことが分かる。
実際、昇平を含めた家族みんなで、いろいろなことをしてきたけれど、どれも楽しい記憶として残っている。

だから、なんだろうな。
母がこの夏休みを楽しかったと感じ、終わってしまったことを残念に感じているのは。

   ☆★☆★☆☆★☆

「今度は冬休みなのか〜・・・まだまだあるなぁ」
とは始業式の日、お兄ちゃんが言ったセリフだけれど、実は母も同じ気持ちでいる。
冬休みはまだまだ先の話だなぁ。

長い休みになると部屋は散らかるし、片づかないし、うるさいし・・・だけど、実はとても幸せな時間だったんだ。
そんなことをしみじみ思いながら部屋を眺めていたら、今日は窓から涼しい風が吹き込んでくる。
8月ももう終わる。
秋は目の前なんだ。

[03/08/27(水) 16:44]

[表紙][2003年リスト][もどる][すすむ]