昇平てくてく日記

幼児〜小学校低学年編

対等な立場と社会性

連絡帳に、最近昇平がますます人と関わりたがるようになってきたことを書いたら、こんな先生のコメントが返ってきた。

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昇平くんは、休み時間などに、本当に上級生を遊びに誘います。
お互いにコミュニケーションがうまくとれないので、怒り出したり、ぐずったりしつつ、ほどよいところで、同じ空間で過ごしています。

一番スムーズに遊んでいられるのは、1学年上のSくんとですね。
お互いに言いたいことを言い合っても、お互いの話を聞いていないので(?)思う存分はしゃげるようです。穏やか同士なのでケンカにもならないし・・・
とてものどかな2人の雰囲気です。

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読んで笑ってしまった。
Sくんは、昇平によく似たタイプの男の子。多動も若干あるけれど、基本的にはおっとりタイプで、好きなことにはとことん熱中するところもそっくり。
ちなみに、Sくんの興味の対象は「虫」。最近発行された絵本『十人十色なカエルの子』(落合みどり著・東京書籍)に出てくる、虫博士のカエルくんを見ていると、ついついSくんを連想してしまったりする。(笑)
昇平とSくん、どちらも話はあまり上手ではないから、一生懸命お話ししようとしても、途中が抜けたり、あっち飛びこっち飛びしたり、尻切れトンボになったり、相手が言っていることが耳に入っていなかったり・・・
でも、Sくんが質問したのに昇平から答えが返ってこないと、やれやれ、聞いてないよ、なんて表情でSくんが頭を振ったりするのは、きっと、自分自身にも覚えのあることだからなんだろうな。

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Sくんに限らず、ゆめがおかの子どもたちは皆、学年差こそあるものの、対等な立場にある。
良い部分がたくさんあることも、ハンディを抱えていることも、まったく同じ。
だから、一方的に守られることもないし、一方的に相手に合わせることを要求されることもない。みんな、同じラインに並んでいるから、仲良く遊びたいと思ったら、どうしたらよいのか自分で一生懸命考えなくてはならないのだ。(もちろん、力及ばなくて困ってしまったときには、先生が手助けしてくれるが)
これは、子どもたちの社会性を伸ばすには絶好の環境と刺激だろうな、と考えている。

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先日、隣のクラス(知的障害児学級)の担任と、少し話す機会があった。
子どもたちは、しょっちゅうケンカをしたり、怒ったり泣いたりしているけれど、それを通じて、ものすごい人間関係の勉強をしているのかもしれませんね、とおっしゃっていた。
私も、まったくその通りだと思う。

[03/09/13(土) 12:18]

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